
©宝塚歌劇団
雪組別箱の3つ目はこちら(順番的にはこれを一番最初に観たのですが)。
朝美絢さんと夢白あやさんコンビでの全国ツアー公演。
まだ正式には発表されていませんが、朝美絢さんは雪組次期トップスターの最有力候補でもあり、ご本人もやる気が漲ってお芝居、ショーともに輝くような存在感を発揮していて、さながら”トッププレお披露目公演”のようでした。
宝塚歌劇雪組 全国ツアー公演
ミュージカル 「仮面のロマネスク」
~ラクロ作「危険な関係」より~
脚本:柴田侑宏
演出:中村 暁
作曲・編曲:寺田瀧雄 𠮷田優子
振付:名倉加代子 装置:齋藤万希子 衣裳:薄井香菜
ショー・パッショナブル 「Gato Bonito!!」
~ガート・ボニート、美しい猫のような男~
作・演出:藤井大介
作曲・編曲:青木朝子 手島恭子
振付:羽山紀代美 御織ゆみ乃 若央りさ 百花沙里 ANJU 中塚皓平
装置:新宮有紀 衣裳:河底美由紀
出演:朝美 絢 夢白あや 透真かずき 真那春人 杏野このみ
希良々うみ 縣 千 咲城けい 聖海由侑 華純沙那 音綺みあ ほか
2024年4月12日(金) 3:00pm 梅田芸術劇場メインホール 2階RB列/
4月13日(土) 12:00pm 1階15列センター
(上演時間:3時間/休憩 30分)

©宝塚歌劇団
「仮面のロマネスク」
舞台はナポレオン失脚後、王政復古した1830年のパリ。
社交界で虚飾に満ちた恋の駆け引きを楽しんでいる貴族たちの中でも注目を集めている美貌の貴公子ヴァルモン子爵(朝美絢)。
女性との醜聞が絶えないヴァルモンでしたが、かつて恋人であった若き未亡人・メルトゥイユ侯爵夫人(夢白あや)だけは特別な存在でした。メルトゥイユは以前の恋人であるジェルクール伯爵(咲城けい)が若い令嬢セシル(華純沙那)と婚約したことを知り、ヴァルモンにセシルを誘惑するよう依頼します。また、ヴァルモンが貞淑なトゥールベル高等法院長夫人(希良々うみ)に興味を持ち始めいることを見抜き、トゥールベル夫人とセシルの両方を誘惑するよう持ちかけ、成功したら自分を褒美にすると提案します・・・。
これ、すみれコード大丈夫なのかしら、という物語ですが、1997年 雪組の高嶺ふぶきさん・花總まりさんで初演されて以降、何度も再演を重ねてきた宝塚歌劇の名作の一つです。
私もこれまでに宙組や花組で観ていて、何度観ても主役の2人には1ミリも共感できませんが、あの耽美な世界観は好みです。
ラストのヴァルモンとメルトゥイユのダンスシーンは本当に名場面だと思います。
大きな時代のうねりの中で、甘く切なく、破滅へと向かうラストシーン。
鳴り響く砲声と燃えさかる火の手の中、微笑み合って踊る2人。
多分もう二度と会うことができない別れを前に、お互いにそれまでかぶっていた仮面をようやく外し、「ジャン・ピエール 楽しかったわ」「あなたが本当に好きだった」と真実の思いを告げながら。
そういえばこのシーン、炎の中2人が踊ってくるくる回りながら幕が下りてくる印象だったのですが、今回演出変わったのかな?
続きがあります