2023年04月23日
怖がらないで 「Don't freak out」
ナイロン100℃結成30周年記念公演第1弾。
東京公演の会場がザ・スズナリで、ナイロンの本公演としては1997年以来26年ぶりと話題になりました。
230席のスズナリと同規模の劇場としてアート館が選ばれたのかなぁとも思いますが、ナイロンの公演を初めて観たのが今はなき近鉄小劇場だった不肖スキップ。アート館でナイロンを観られる日が来るなんて、胸熱でした。
ナイロン100℃ 結成30周年記念公演第一弾
ナイロン100℃ 48th SESSION
「Don’t freak out」
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
美術:秋山光洋 照明:関口裕二
音楽:鈴木光介 映像:上田大樹 石原澄礼
衣裳:宮本宣子 振付:崎山莉奈
出演:松永玲子 村岡希美 みのすけ 安澤千草 新谷真弓
廣川三憲 藤田秀世 吉増裕士 小園茉奈 大石将弘
松本まりか 尾上寛之 岩谷健司 入江雅人
2023年4月1日(土) 1:00pm 近鉄アート館 A2列センター
(上演時間: 2時間20分)
大正から昭和のはじめごろ、山里にある精神病院を経営する天房家で住込み女中として働くくも(村岡希美)とあめ(松永玲子)の姉妹。
部屋の中には地下に通じる入口があり、天房家の長男で心を病んだ征太郎(みのすけ)が閉じ込められていました。天房家は征太郎の妻・雅代(安澤千草)と結婚した次男の茂次郎(岩谷健司)が当主となっていましたが、実権は大奥様と呼ばれる母のせん(吉増裕士)が握っていました。征太郎の娘・颯子(松本まりか)、茂次郎の息子・清(新谷真弓)がともに暮らす天房家。複雑さといびつな闇を抱える天房家の秘密を把握する女中姉妹にもまた、逃れられない影と因縁がありました・・・。
物語はくもとあめ姉妹が住まう女中部屋で展開しますが、下手側は母屋へと通じ、上手側には外へと繋がる勝手口があって、いろんな人がこの部屋に出入りし、また時に地下や窓の外にも人が行き来して奥行きや広がりのある空間となっています。
囲炉裏が切られた土蔵の中のような部屋に板塀、時代を感じる家具や座布団、とても丁寧につくり込んだ舞台美術が目を引きます。
映像や照明、衣装や音楽含め、ナイロンの公演は細部までこだわりとセンスが行き届いていてほんとすばらしい。
役者さんは、こちらのフライヤーの画像のように白塗りにゴシックホラーっぽいメイク。
いわゆる放送禁止用語もバンバン出てきて、ナイロンの公演の中ではダークサイドの作品です。
続きがあります