2023年04月16日

光を知らなければ 怒りに身を委ねて生きてゆけたのに  星組 「Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」


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宝塚歌劇 星組公演
「Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」
D'après l'œuvre de Stendhal «Le Rouge et le Noir, l'Opéra Rock»
Produced by Sam Smadja - SB Productions
原作:スタンダール
作曲:ウィリアム・ルソー&ソレル
作詞:ザジ&ヴァンサン・バギアン
脚本:アレクサンドル・ボンシュタイン
潤色・演出:谷 貴矢  
音楽監督・編曲:太田 健   編曲:多田里紗
振付:御織ゆみ乃  若央りさ  港ゆりか
装置:國包洋子   衣装:加藤真美 
照明:笠原俊幸   映像:溝上水緒
出演:礼 真琴  暁 千星  白妙なつ  ひろ香 祐  有沙 瞳
小桜ほのか  朱紫令真  希沙 薫  碧海さりお  夕陽真輝
瑠璃花夏  詩 ちづる  鳳花るりな  星影なな  彩夏こいき
凰陽さや華  和波 煌  乙妃優寿  絢咲羽蘭 馳 琉輝/
英真なおき  紫門ゆりや

2023年3月23日(木) 4:30pm シアター・ドラマシティ 13列下手/
3月26日(日) 11:00am 10列上手/3月27日(月) 1:00pm 16列下手/
3月29日(水) 11:00am 2列下手/4:00pm 20列センター/
4月9日(日) 11:00am 日本青年館ホール 1階P列下手/
4:00pm 1階D列センター
(上演時間: 2時間40分/休憩 25分)



物語の舞台はナポレオンが没し、王政復古となったフランス。
フランス東南部の小都市ヴェリエールに貧しい大工の息子として生まれたジュリアン・ソレル(礼真琴)は、美しく聡明で強い自負心を持った青年でした。ナポレオンを崇拝し、いつかは立身出世して富と名声を手に入れるという野望を抱いていたジュリアンは、町長のレナール(紫門ゆりや)の子どもたちの家庭教師となり、そこで美しいレナール夫人(有沙瞳)と出会い恋に落ちます。しかし、ジュリアンに恋していた女中のエリザ(瑠璃花夏)がレナールと競い合う貧民収容所の所長ヴァルノ(ひろ香祐)に密告したことによってレナール家を追われます。
パリへ出て貴族のラ・モール侯爵(英真なおき)の秘書となって有能な仕事ぶりが認められ重用されていたジュリアンにかつてヴァルノ邸で知り合った歌手のジェロニモ(暁千星)は侯爵家の令嬢 マチルド(詩ちづる)と恋のゲームをしてはどうかと勧めます。恋の駆け引きから本気で愛し合うようになったジュリアンとマチルド。反対していたラ・モール侯爵もついに二人の仲を認め、結婚式を迎えますが・・・。


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プログラム裏面の「赤と黒」も素敵


スタンダールの名作を、「1789」「ロックオペラ モーツァルト」などを手がけたフランスのプロデューサー アルベール・コーエンがロックオペラに仕立てて2016年にパリで初演されたフレンチロック・ミュージカルの日本初演。

最初に観た時からかなり衝撃でした。
この感じは同じフレンチロック・ミュージカル「ロミオとジュリエット」の日本初演(2010年 宝塚歌劇星組)を初めて観た時と同じ感覚。
ジェロニモが登場してイントロダクションからの出演者全員で「心の声」の合唱となり、最後にジュリアンが現れて歌い始めると、大げさでなく背中がゾクゾクして、「この作品好き~」と思いました。

さらにそれを決定づけたのが「ラテン語で聖書を暗唱する歌」(後で「知識ごそが武器」というタイトルを知る)。
ラモール家の家庭教師が大工の息子と知って侮るヴァルノに対して、ジュリアンが、ルイーズが手にした聖書のどこでもラテン語で暗唱すると言って歌い出す曲。
覇気のない暗い目をして、少し猫背で陰鬱なジュリアンが一瞬で覚醒して爆発する感じ。
第一声で椅子から転げ落ちそうになるくらい衝撃を受けて電流が走りました(二度目)。


スタンダールの原作はずい分前に読んだことがあって、柴田侑宏先生脚本の宝塚歌劇の舞台も何度か観たことがありますが(直近は2020年の月組御園座公演)、正直のところ物語そのものはそれほど好きとは言えず、ジュリアンにもそこまで共感することはありませんでした。

ところが

知っているはずの物語なのにまるで初めて観るような世界観。

楽曲も
脚本も演出も
衣装も美術も照明も大好き
もちろん出演者も皆すばらしい

かなり挑戦的な作品という印象もあって、礼真琴さんにとっても星組にとっても、そして宝塚歌劇にとっても、エポックメイキングな作品となるのではないでしょうか。


続きがあります
posted by スキップ at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする