2023年03月11日

そういうとこ常軌を逸してますね 歌舞伎 「桜姫東文章」


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新しい演出家を招いて木ノ下歌舞伎としては5年ぶりの新作。
下座音楽の代わりに流れるのはヒップホップやレゲエ。
殺し場では犬や猫の鳴き声。
「いなげや」「べにや」から「ブルガリヤ」「シルバニア」「ポメラニアン」「ダルメシアン」まで飛び出す大向う。


木ノ下歌舞伎 桜姫東文章」
作:鶴屋南北
監修・補綴:木ノ下裕一
脚本・演出:岡田利規
美術:稲田美智子   照明:吉本有輝子   衣裳:藤谷香子 
出演:成河  石橋静河  武谷公雄  足立智充  谷山知宏
森田真和  板橋優里  安倍萌  石倉来輝  
サウンドデザイン:荒木優光

2023年2月22日(水) 6:00pm ロームシアター京都 サウスホール 1階1列センター
(上演時間:3時間15分/休憩 15分)



物語:若い頃、稚児・白菊丸(石橋静河)と心中しようとして一人生き残った過去を持つ新清水寺の高僧・清玄(成河)は、17年後、父と弟を殺され家宝も失い、生来開かない左手を前世の罪と考えて出家を決意した吉田家の息女・桜姫(石川静河)と出会います。
新清水寺で桜姫は、かつて自分を犯した盗賊・釣鐘権助(成河)と再会します。権助の子を産み、恋焦がれていた桜姫は、出家を翻意して権助と交わりますが、桜姫の不義の相手として権助ではなく清玄が無実の罪で告発されてます。桜姫こそ白菊丸の生まれ変わりだと確信する清玄ですが、桜姫はつれなく、ついには誤って清玄を殺してしまいます・・・。


短い階段状になった舞台。
本舞台の上が少し高くなっている場所に陣取るサウンドプレイヤー。

まるで廃墟のような場所に集う役者は9人。
舞台両側に置かれた上着を着たり脱いだりして複数の役を演じ分けます。
セリフは抑揚を押えてかなり”棒読み”に近いトーンで統一されています。 

本舞台手前の一段低くなっているところでは、役者さんたちは寝そべったり、お水を飲んだりしてリラックスしたり、そして件の大向うもここから。ここは客席=観客という設定なのでしょうか。


「未練の幽霊と怪物 挫波/敦賀」の作者として認識している岡田利規さんですが、主宰されているチェルフィッチュの公演はこれまで拝見したことがありません。なので、いつもこんな感じの演出なのかよくわかりませんが、かなり好みは分かれるところかなという印象。
が、岡田さんが書き下ろされたという上演台本は、原作に忠実ながら現代的な感覚の台詞が盛り込まれていて、とてもおもしろかったです。


続きがあります
posted by スキップ at 19:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ミュージカル | 更新情報をチェックする