2022年10月07日

二度と来ないからこそ今を大切に 宙組 「HiGH&LOW -THE PREQUEL-」新人公演


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宙組「HiGH&LOW -THE PREQUEL-」はご縁をいただいて新人公演も観ることができました。


宝塚歌劇宙組 「HiGH&LOW -THE PREQUEL-」 新人公演
原作・著作:HI-AX
構想:平沼紀久  渡辺 啓
脚本・演出:野口幸作  
新人公演担当:樫畑亜依子
出演:亜音有星  山吹ひばり  風色日向  大路りせ  琉稀みうさ  
凰海るの  鳳城のあん  真白悠希  泉堂成  春乃さくら  奈央麗斗 ほか  

2022年9月13日(火) 6:00pm 宝塚大劇場 1階26列センター
(上演時間: 1時間45分)



本公演の感想はこちら


作品自体がより近い世代の若者向きなこと、ダンスや歌などパフォーマンス主体で芝居要素少なめな作品であること、そしてもちろん宙組新公メンバーの高い力量もあって、まるで若手主体の本公演として成立しているように感じる舞台でした。


亜音有星(コブラ/本役・真風涼帆)
新人公演を観ていて、SWORDのリーダー5人の中では、コブラが一番まともというか”普通の人”っぽいと感じました。
それを、あそこまでセンターに立つ人物に昇華させた真風さんの力量に改めて感心。
亜音有星さんのコブラは、元無限の一員で、山王連合会を率いる”あたま”として誰もが一目おく存在というよりは、心優しき青年の部分が前面に出た印象。
THE PREQUEL 前日譚としてはこれが正解なのかもしれませんが、今一歩カリスマ性と力強さを望みたいところ。
ビジュアル抜群で声がよく通る歌唱もよかったです。


山吹ひばり(カナ/潤花)
美人さんでお芝居も歌もお上手。楚々としているのに舞台度胸もあってヒロインとして申し分ありません。
けれど私は山吹さんの声が(というか発声?)が苦手。
”アニメ声”とよく言われていますが、のどの奥に何かがくぐもっているように聞こえるのがなぁ・・・。ほんと惜しい。


続きがあります
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2022年10月04日

カプリチョーザ Yeah! 宙組 「Capricciosa!!」


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イタリア語で“気まぐれ”“勝手気まま”という意味を持つ“Capricciosa”
放浪の伊達男カプリチョーザ(真風涼帆)が、イタリア各地を巡る中で遭遇する様々な出来事を綴ったショーです。


宝塚歌劇 宙組公演
ファッシーノ・モストラーレ 「Capricciosa(カプリチョーザ)!!」-心のままに-
作・演出:藤井大介  
作曲・編曲:青木朝子  手島恭子   音楽指揮:佐々田愛一郎
振付:羽山紀代美  御織ゆみ乃  若央りさ  平澤 智  百花沙里
装置:齊藤万希子   衣装:加藤真美



出演者、観劇日時は「HiGH&LOW -THE PREQUEL-」と同じ(こちら


オープニングはチョンパ方式で、照明がつくと銀橋から花道までずらりと並んだスターさん。
サングラスをかけた男役も、娘役も全員赤のコスチュームの中、センターに立つ芹香斗亜さんだけがモスグリーンのスーツ。
真風さんと潤花さんはホリゾンとの大セリの上に登場。
潤花さんのドレスがやはりモスグリーンで、芹香さんの衣装とコーディネイトされているようでした。

♪カップリチョーザ イェイ! カップリチョーザ

という明るいメロディがやたら耳に残るテーマソング。
「観終わってすぐテーマソング歌えるショーがよいショー」と以前聞いたことがありますので、これはいいショー(笑)。

総踊りで銀橋にズラリと並んだ時、「ずんずん攻めます」とか「キキがどうの」とか言った?と初日は聞き取れなかったのですが、2回目はよく注意して聴くと、

桜木:ずんずん今夜はあなたを攻めます
芹香:キキ迫るほどの情熱キスを
真風:俺のゆりかごに君を縛りつけて

と言っていました。
藤井大介先生 「アクアヴィーテ!!」に続いて、この3人に愛称織り込んだ台詞言わせがち(^^ゞ


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2022年10月01日

俺たちはただこの街を守りたかっただけだ 宙組 「HiGH&LOW -THE PREQUEL-」


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EXILEに代表されるLDH JAPANと宝塚歌劇団とのコラボレーション。
2015年に連続ドラマとして始まり、2020年までにシリーズ5作がオンエア。映画シリーズも7作。
「ハイロー」という言葉は耳にしたことがあってもどれも一度も観たことがなくて、「はぁ?」という感じではあったのですが・・・。


宝塚歌劇 宙組公演
TAKARAZUKA MUSICAL ROMANCE 「HiGH&LOW -THE PREQUEL-」
原作・著作:HI-AX
構想:平沼紀久  渡辺 啓
脚本・演出:野口幸作  
作曲・編曲:太田 健  青木朝子  多田里紗   音楽指揮:佐々田愛一郎
振付:麻咲梨乃  桜木涼介  KAORIalive   擬闘:清家一斗
装置監修:大橋泰弘   装置:木戸真梨乃   衣装:有村 淳 
出演:真風涼帆  潤 花  芹香斗亜  桜木みなと  瑠風 輝  鷹翔千空
寿つかさ  松風 輝  紫藤りゅう  秋奈るい  留依蒔世  若翔りつ
優希しおん  天彩峰里  水音志保  風色日向  亜音有星  泉堂 成 ほか

2022年8月27日(土) 1:00pm 宝塚大劇場 1階27列上手/
9月8日(木) 3:30pm 1階12列下手/
9月18日(日) 11:00am 2階3列センター
<追加> 11月18日(金) 11:00am 東京宝塚劇場 1階14列下手
(上演時間: 1時間35分)



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「THE PREQUEL」=前日譚 というサブタイトルからもわかる通り、「HiGH&LOW」の中心となる「SWORD」誕生前夜を描いた物語。
とはいえ各チームすでに出来上がっていて、リーダーは以下のとおり。

S  山王連合会   コブラ(真風涼帆)
W  White Rascals  ROCKY(芹香斗亜)
O  鬼邪高校    村山良樹(鷹翔千空)
R  RUDE BOYS  スモーキー(桜木みなと)
D  達磨一家    日向紀久(瑠風輝)


原作は各チーム喧嘩に明け暮れているらしいのですが(ドラマで予習した友人談)、まだそこまでではなくて、互いに睨み合っていて顔を合わせればもちろん喧嘩はしますが、という感じ。
そこへ、5チームまとめてぶっつぶしてこの街を乗っ取ろうとするリン(留依蒔世)率いる苦邪組(クジャク)を登場させて共通敵としています。苦邪組は宝塚版のオリジナルチームなのかな。
さらには、コブラの小学生時代の同級生カナ(潤花)とコブラとの淡く切ない恋も織り交ぜながら物語が繰り広げられます。

このカナとのエピソードがいかにもとってつけた感があってですね・・・。
カナは不治の病で余命いくばくもなく、ノートに書いた「生きている間にやりたいこと」を手に生まれ故郷のこの街に帰ってきてコブラと再会するという設定ですが、そういうの、これまで何度も映画や小説になっていたんじゃない?と既視感アリアリ。
しかもそのノートに書かれたカナの願いが「チャイナドレスを着てパーティに参加する」「浴衣を着てお祭りに行く」「お化け屋敷でお化け役の人を驚かす」・・・と、どこの中学生の夢見る少女ですか?という感じでいかにも陳腐。
カナは小学校6年生の時に病気が発覚して、両親がよりよい治療を求めて全国を移り住んだということらしいので、普通の人が体験する少女時代を過ごすことができなかったからとも考えられますが、それにしても幼稚すぎませんか?野口くん。
にもかかわらず「形あるものに永遠はないんだよ」と妙に達観したところもあって、アンバランスな印象。
それにいちいち付き合うコブラも人がいいというか。



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posted by スキップ at 23:02| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする