2022年07月14日

まかキキかの 完成形 宙組 「FLY WITH ME」


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宝塚歌劇団宙組トップスター 真風涼帆さんのスペシャルリサイタル・・・というよりコンサートかな。
この作品と次の大劇場本公演「HiGH&LOW」がLDH JAPANと宝塚歌劇の初のコラボレーションということで同時に発表されました。

テーマ曲の作曲はEXILEの白濱亜嵐さん。
会場は2020年、有明ガーデンに8,000人収容の国内最大の劇場型ホールとして誕生した「東京ガーデンシアター」。もちろん宝塚歌劇の公演で使うのは初めてです。

壮大な「HiGH&LOW」プロモーションと思いきや、LDHとコラボしつつ、しっかりタカラヅカ、どっぷり宙組、たっぷり真風涼帆という、楽しく盛だくさんのライブでした。
マチネは柚希礼音さん、ソワレは愛月ひかるさんをお見かけするというゴージャスなおまけつきです。


宝塚歌劇 宙組公演
SUZUHO MAKAZE SPECIAL RECITAL @TOKYO GARDEN THEATER
「FLY WITH ME」

Produced by TEAM GENESIS from LDH JAPAN
構成・演出:野口幸作  
作曲・編曲:青木朝子  太田健  多田里紗  長谷川雅大
メーンテーマ曲:白濱亜嵐
振付:羽山紀代美  藤咲梨乃  SHUN  KAORIalive
装置:木戸真梨乃   衣装:有村淳  加藤真美   照明:佐渡孝治
TEAM GENESIS:KAZUYOSHI "PATO" ARAKI ほか
出演:真風涼帆  芹香斗亜  秋音 光  紫藤りゅう  小春乃さよ
若翔りつ  優希しおん  天彩峰里  鷹翔千空  真名瀬みら
水音志保  潤 花  花宮沙羅  亜音有星  栞菜ひまり
朝木陽彩  愛未サラ  山吹ひばり  泉堂 成  大路りせ

2022年6月12日(日) 11:30am 東京ガーデンシアター バルコニー2 2Eブロック5列/
3:30pm アリーナ Aブロック5列
(上演時間:2時間)



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1回目 バルコニーから全体を見渡して、2回目はアリーナの近い距離でオペラなしで細部を確認するという、私の宝塚観劇の理想形。
東京ガーデンシアターは初めてで、8,000人収容ってどんなん?と思っていましたが、想像していたより見やすくて、導線も悪くなくて入退場もスムーズでした。


劇場全体を「空港」および「宙(ソラ)」に見立て、大空や銀河などをテーマにした壮大なコンセプトのもと、「Love」と「Dream」と「Romance」溢れる構成・・・という触れ込みです。
LDH JAPANのライブの企画・演出を手掛けるクリエイティブチーム「TEAM GENESIS」によるプロデュースということで、構成・演出を担当された宝塚歌劇団の野口幸作先生とどれほど振り分けされていたのか知るところではありませんが、舞台の奥行・空間の使い方、映像、レーザー光線を駆使した照明など、客席からの見え方もよく考えられていて、確かにこれまで観た”宝塚歌劇のコンサート”とはひと味違う仕上がりとなっていました。

3色+点滅に色が変わるペンライト、フラッグ、マフラータオルというグッズも、どこで何を使うか、ペンライトの色まで、舞台上のモニターで示されるというのもわかりやすくて楽しかったです。


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2022年07月12日

タカラヅカ・スカイ・ステージ開局20周年記念イベント「これからも I need YOU」


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宝塚歌劇専門チャンネル「タカラヅカ・スカイ・ステージ」は2002年7月1日にスタートして今年で開局20周年。
ということで、記念イベントが開催されました。


タカラヅカ・スカイ・ステージ開局20周年記念イベント「これからも I need YOU」
2022年7月1日(金)-7月10日(日) グランフロント大阪
2022年8月12日(金)-8月21日(日) KITTE丸の内



グランフロント大阪のラインナップ:

◆うめきた広場・うめきたSHIPホールに巨大スクリーンを設置。
 最新技術を駆使してここでしか見られない貴重な映像を毎晩上映(19:00-21:00)
 スペシャルムービーのディレクションは世界的フォトグラファーのレスリー・キー氏
◆うめきた広場の大階段を宝塚歌劇のイメージにライトアップ
◆タカラヅカ・スカイ・ステージ20年間の秘蔵映像やオフショット写真、
 現在のトップスター・トップ娘役のスターパネルを展示
◆400名を超えるタカラジェンヌのサイン入り撮りおろし写真を大公開
◆欲しい写真をその場でプリントできる会場限定の「カスタマイズフォト」を設置
◆番組公開収録(3番組)を実施



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うめきた広場の巨大スクリーンに映し出される礼真琴さん



公開収録に申込みましたが、あえなく落選💦
会場外からギャラリーもできるようでしたがそこまでの情熱はなく。

展示にはさほど興味ないなぁとあまり乗り気ではなかったのですが、映像には興味があって、7月3日(日)にシアター・ドラマシティで「カルト・ワイン」を観劇後、時間も7時前でちょうどいいので観に行こうと決めていて、劇場で偶然一緒になった友人も誘ってうめきた広場へ。
映像が思いのほか楽しくて、組カラーのサワー飲んでテンション上がり、とってもワインを飲みたくなるお芝居だったのでENOTECAでワイン飲んでさらに盛り上がる。

7月4日(月) 仕事帰りに梅田に行く用事があって、ついでに展示を見にグランフロント大阪北館へ。
これがまた思いのほか楽しくて「パラダイスなの?」と思いながら丹念に見てたくさん写真も撮って楽しく過ごす。

そこで舞い上がり過ぎて「20年間の秘蔵映像やオフショット写真」を見落としたことに帰宅してから気づく(この部分の展示だけ3階だった)。
見落としを反省して、7月8日(金) 仕事帰りに再度グランフロント大阪に出向く。
このオフショット写真がまた非常に楽しくて、裏表にぎっしりと写真が並んだパネルをぐるぐる回りながら限りなく写真を撮って長時間を費やす。
すっかり暗くなり映像も始まっている時間となっていたのでうめきた広場でビア飲みながら映像を全部再見。
前回観た時より引きで観て、しかも暗かったのでとてもよく見えて楽しく、全組x2回観る。星組はフルで動画も撮りました(^^ゞ

という感じで当初それほど乗り気でなかったこのイベント、大いに楽しんだのでした。



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2022年07月10日

スキップ的ウエクミベストスリー


「バイオーム」の作者 上田久美子さんの宝塚歌劇団退団については思うところは少なからずありますが、今さら何を言っても詮ないこと。
来年のフランス留学を経て、今後どんな活躍をされるか楽しみに待ちたいと思います。

それでも

私は宝塚歌劇の作・演出家としての”上田久美子先生”が大好きで、宝塚歌劇という世界の中で彼女がつくり出す作品をとても愛していましたので、その思いを少し書き留めておきたいと思います。


上田久美子先生が宝塚歌劇で作・演出された作品は以下のとおり。
(DSやタカスペ、新人公演担当を除く)

「月雲の皇子 -衣通姫伝説より-」(2013年月組 バウホール他/主演:珠城りょう)
「翼ある人びと」(2014年宙組 シアター・ドラマシティ他/主演:朝夏まなと)
「星逢一夜」(2015年雪組 宝塚大劇場他/ 主演:早霧せいな)
「金色の砂漠」(2016年花組  宝塚大劇場他/主演:明日海りお)
「神々の土地〜ロマノフたちの黄昏〜」(2017年宙組 宝塚大劇場他/ 主演:朝夏まなと)
「BADDY-悪党は月からやって来る-」(2018年月組 宝塚大劇場他/主演:珠城りょう)
「霧深きエルベのほとり」(2019年星組 宝塚大劇場他/主演:紅ゆずる)*潤色・演出のみ
「FLYING SAPA -フライング サパ-」(2020年宙組 梅田芸術劇場他/主演:真風涼帆)
「f f f ~歓喜に歌え!~」(2021年雪組 宝塚大劇場他/主演:望海風斗)
「桜嵐記」(2021年月組 宝塚大劇場他/主演:珠城りょう)



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(「BADDY」はポスターなし)


2006年宝塚歌劇団入団。
2013年にバウホール公演で鮮烈なデビューを果たして(この公演は好評を博して予定外に天王洲銀河劇場公演が追加された)、2年後に大劇場公演デビュー。2022年3月退団まで10作品。

涙なしには観られない切ないストーリー、精緻な取材で史実をふまえた上での大胆なドラマ構成、そして大劇場の舞台機構を知りつくし、縦横に使いこなす洗練された演出・・・どれも一流でした。
大劇場の本公演7作品中3作品がトップスターのサヨナラ公演というのも特徴的です。


10作品全部観ていてどの作品もとても好きですが、ベストスリーを選ぶとすれば

「翼ある人びと -ブラームスとクララ・シューマン-」(2014年 宙組)
「神々の土地〜ロマノフたちの黄昏〜」(2017年 宙組)
「桜嵐記」(2021年 月組)

次点に 「BADDY-悪党は月からやって来る-」(2018年 月組)


それぞれの作品観劇時に書いた感想をリンクしましたので、詳細は省きますが、「神々の土地」や「桜嵐記」は主題歌を聴くだけで今でも涙がじわっとあふれるくらい。
「神々の土地」の真っ赤な絨毯を敷きつめた大階段を使った近衛騎兵隊任官式、「桜嵐記」の出陣式の満開の桜・・・舞台の”画面”の静謐なまでの美しさもとても印象に残っています。
この2作品はトップスターのサヨナラ公演でしたが、それを差し引いても名作だと断言できます。
いつかまた観ることができたらうれしいけれど、作品に似合うスターが現れるのはともかくとして、上田先生が退団されたのでは再演は無理なのかしら。

唯一のショー作品となった「BADDY」は、これまでの宝塚のショーの概念を打ち破ったような作品で、「怒りのロケット」や格闘のようなデュエットダンスも忘れられません。
この「BADDY」を加えると主演が朝夏まなとさん、珠城りょうさん2本ずつなのも、何となく上田久美子先生のスターのお好みを表しているような・・・あ、スキップ’s ベストスリーなので私の好みか(^^ゞ


こうして振り返ってもバラエティ豊かな美しい作品の数々。
上田久美子先生がつくり出す宝塚歌劇、やっぱりもっと観たかったな。



一番の心残りは星組にオリジナルのあて書き作品を書いていただけなかったこと の地獄度 (total 2319 vs 2321 )



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2022年07月07日

わたしをけものと呼ぶのは誰か 「バイオーム」


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今年3月、宝塚歌劇団を退団された演出家の上田久美子さん(ずっと先生と呼んでいたので”さん”は慣れない感じ(^^ゞ)。
退団後最初の作品は豪華キャストのリーディング。
演出はされず、戯曲のみの提供です。

この作品は観に行く気マンマンで、「バイオーム」(池袋)→ 宙組「FLY WITH ME」(有明)のマチソワ予定でチケットも取っていたのですが、事前に上演時間を問い合わせたところ約3時間!(リーディングだし、長くて2時間半ぐらいかなと目論んでいました)
これでは宙組の開演時間に間に合わないということで、ナマ観劇はあきらめ、前日の配信を視聴したのでした。


スペクタクルリーディング 「バイオーム」
作:上田久美子
演出:一色隆司
映像:松澤延拓   美術:杉山至   照明:中山奈美
衣裳:富永美夏   ムーブメント:川村美紀子 
作曲・編曲:Chikara Ricky Hazama,  秩父英里 
出演:中村勘九郎  花總まり  古川雄大  
野添義弘  安藤聖  成河  麻実れい

2022年6月11日(土) 5:00pm 東京建物Brillia Hall (配信視聴)
(上演時間: 3時間/休憩 25分)



ある政治家一族と、その屋敷の庭に植えられた植物たちの物語。
8歳のルイ(中村勘九郎)はいつも夜になると庭のクロマツ(麻実れい)の下でリコーダーを吹いてフクロウに呼びかけていました。彼の傍らにケイ(中村勘九郎二役)という少女がいました。ルイの母・怜子(花總まり)は家庭を顧みない夫・学(成河)や抑圧的な父・克人(野添義弘)との関係から心のバランスを失い、セラピスト・ともえ(安藤聖)の花療法に逃避しています。いわくありげな家政婦・ふき(麻実れい二役)、その息子ので庭師の野口(古川雄大)を交えてさまざまな思惑がうずまく庭に、人間たちを見下ろす木々や花の声が響きます・・・。


舞台前方が半円形のアクティングエリアになっていて、その後方一段高くなったところ、長いストリングカーテンの前に間隔を置いて書見台が並び、役者さんが立って朗読する形。
カーテンにはその時々に表情を変える庭や夜景や夜空の映像が映ります。

役者さんは皆1人2役で植物と人間を演じます(ルイ/ケイ二役の勘九郎さん以外)。
人間を演じている時は、前方のアクティングエリアで台本も持たずに演技していてほぼストレートプレイの様相。
「朗読劇の定義とは・・・」といった感想をちらほら見かけましたが、私がこれまでに観た朗読劇も台本見ないで結構リアルに演技されていることがありましたし、早乙女太一くんなんてレチタ・カルダ六月は深紅の薔薇 沖田総司」 で客席通路で殺陣までやっていましたから、”リーディングという範疇には収まっていない”云々には「そう?」という感じです(笑)。


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2022年07月04日

But not today 「トップガン マーヴェリック」


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1986年に公開された「トップガン」の36年ぶりの続編。
もともとトム・クルーズ好きの不肖スキップではありますが、特に「トップガン」と次の「デイズオブサンダー」の2作は青春の思い出として美しく彩られています。
宝塚歌劇のLVを観に映画館に行った時にこのフライヤーが置いてあるのを手に取って、「絶対観る!」「絶対観る!」「絶対に観る!」と心の中で強く3回つぶやきました。


トップガン マーヴェリック  Top Gun: Maverick
監督:ジョセフ・コシンスキー
脚本:アーレン・クルーガー  エリック・ウォーレン・シンガー  
   クリストファー・マッカリー
原案 :ピーター・クレイグ  ジャスティン・マークス
製作:ジェリー・ブラッカイマー  トム・クルーズ  
   クリストファー・マッカリー  デヴィッド・エリソン
出演:トム・クルーズ  マイルズ・テラー  ジェニファー・コネリー  
ジョン・ハム  グレン・パウエル  ルイス・プルマン  エド・ハリス  
ヴァル・キルマー ほか
音楽:ハロルド・フォルターメイヤー  レディー・ガガ  
   ハンス・ジマー  ローン・バルフェ
主題歌:レディー・ガガ「Hold My Hand」

2022年6月16日(木)2:45pm TOHOシネマズなんば スクリーン2(IMAX)
(上演時間: 131分)



物語:ピート・“マーヴェリック”・ミッチェル海軍大佐(トム・クルーズ)は、米海軍の過去40年間において空中戦で3機の敵機撃墜記録を持つ唯一のパイロットですが、昇進を拒み続け、問題を起こしては左遷されて、今はスクラムジェットエンジン搭載の極超音速テスト機「ダークスター」のテストパイロットを務めていました。ここでも危うく飛行禁止を言い渡されてもおかしくない状況の中、かつてよきライバルであり戦闘機パイロットとしてマーヴェリックと共に戦った太平洋艦隊司令官トム・“アイスマン”・カザンスキー海軍大将(ヴァル・キルマー)の要望により、ノースアイランド海軍航空基地の「トップガン」における教官職を命じられます。
そこでの任務は「確実に死人が出る」と言われる超危険なミッションのために、若者たち12人(“トップガン”を卒業したエリート)を訓練し、選抜して送り出すこと。訓練生の中には、かつてマーヴェリックの相棒であり親友でもあり訓練中の事故で亡くなったグースの息子・ルースター(マイルズ・テラー)がいました・・・。


ずーっと心臓バクバクで
時折胸がキュッとなって
じわっと涙ぐんで
たまにアハハと笑って
最後ボロ泣き

ほんと、体にワルい(褒めてます)


これ、観終わった直後 Instagram にポストした私のコメントです。
もう、これに尽きる。
とてもおもしろいという評判も、前作好きな人にはたまらないとも聞いていましたが、すべて想像をはるかに超えてきました。


いきなり鳴り響くトップガン・アンセムの鐘。
夕陽に染まる飛行甲板で慌ただしく作業するクルーたち。
轟音とともに発艦、着艦を繰り返す戦闘機。
そこに重なるケニー・ロギンスの「Danger Zone」

このオープニングだけで胸がいっぱいで、何これ?デジャヴ?と思いながら涙ポロポロこぼれました。

場面ターンして砂漠の中を走り抜ける1台のバイク。
36年前のスクリーンで観た時と同じフライトジャケットを着て、レイバンのサングラスをかけ、KAWASAKIのバイクで疾走するマーヴェリック。
もちろん、あの頃のような輝くような美しさから歳を重ねているものの、マーヴェリックが変わらずそこにいて、飛ぶことにこだわり続けていることにまた胸が熱くなります。


続きがあります
posted by スキップ at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | movie | 更新情報をチェックする