2021年07月19日

たとえその先が破滅でも 星組 「マノン」


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星組別箱2作品目は愛月ひかるさん主演によるバウホール公演。
フランスの作家アベ・プレヴォ―の「マノン・レスコー」をもとに、物語の舞台を19世紀スペインに移してミュージカル化した作品で、2001年に瀬奈じゅんさん主演の花組で上演されて以来、20年ぶりの再演です。


宝塚歌劇 星組公演
ミュージカル・ロマン 「マノン」
原作: アベ・プレヴォー
脚本・演出: 中村暁
作曲・編曲: 西村耕次  鞍富真一  青木朝子
振付: 羽山紀代美  若央りさ
装置: 大橋泰弘   衣装監修: 任田幾英   衣装: 薄井香菜
出演: 愛月ひかる  有沙瞳  白妙なつ  大輝真琴  紫月音寧  漣レイラ  
朝水りょう  桃堂純  綺城ひか理遥斗勇帆  天飛華音  水乃ゆり ほか

2021年7月8日(木) 3:00pm 宝塚バウホール 6列下手
(上演時間: 2時間30分/休憩 25分)



物語: セビリヤの名門貴族の青年ロドリゴ(愛月ひかる)は、旅先でマノン(有沙瞳)と出会い恋に堕ち、約束された将来を捨て駆け落ちしますが、自由奔放で享楽的な生活を求めるマノンは、お金のために平然とロドリゴを裏切るような行為をします。それでも一途にマノンを愛し続けるロドリゴは、親からは勘当され、賭博に手を染め、親友を裏切り、破滅への道を突き進んで行くのでした・・・。


初見でした。
同じ原作をもとにした作品に「舞音」(2015年月組/植田景子演出 龍真咲・愛希れいか主演)がありましたが、こちらの「マノン」の方が原作により忠実な印象です。

ひと目で恋に落ちたマノンを一途に愛し抜く、というロドリゴですが、生き方の不器用さと世間知らずぶりが際立ちます。
出会ってすぐ、マノンの言うがままにマドリードへ出奔するってどーなん?
当時のスペインの身分制度に詳しくないのですが、マノンを家に連れて行ってきちんと紹介しても結婚は許してもらえないような身分の違いがあるのかな?(宝塚の衣装は豪華なのでマノンだってそれなりにいい家の令嬢に見えるけれども)。
とりあえず、親に当たって砕けてみて、ダメだったら・・・とは考えられないくらい”恋は盲目”だったのかとも思える、驚く親友のミゲル(綺城ひか理)を振り切ってマノンと行くロドリゴの笑顔の屈託のなさよ。

マドリードの暮らしでも、貴族の御曹司でそれまで働くことなんて考えなくていいご身分だったとはいえ、覚悟してそれを捨てたのだから、生きていくためには働くことが必須なのに・・・いくらレスコーにそそのかされたとはいえ、生きていくための糧を稼ぐ手段が賭博って何よ?とツッコミたくもなります。

ミゲルが「あの時 マノンにさえ出会わなければ」「マノンと行くのを止めてさえいれば」と後悔する台詞はとても切ない。
将来を約束されていた、自他ともに認めるエリート青年がたった一人の女のために、破滅へと転落していく人生。


続きがあります
posted by スキップ at 23:46| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする