2021年04月04日

読了 「柳生忍法帖」


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宝塚歌劇 星組で今年の9月から上演されることが発表されている作品です。
山田風太郎氏の作品は、舞台「あかいくらやみ」の原作となった「魔群の通過」をはじめ何作か読んだことありますが、この作品は未読。

舞台を観る前に原作を読むのは好きではない上に、山田風太郎作品は虐げられる側の殺された方があまりにも凄惨で結構苦手・・・ではあるのですが、宝塚の公演概要に結構詳しいあらすじが掲載されていて、柳生十兵衛のことは他の書物で読んだことがあって、映画やTVでもまんざら知らない訳でもありませんので読んでみることにしました。


「柳生忍法帖」
角川文庫 上 江戸花地獄編  下 会津雪地獄編
作: 山田風太郎
初版: 1964年



あらすじはわかりやすいので宝塚歌劇公式HPご参照(こちら


結論から言うと、とてもおもしろかったです。
移動の電車の中で読むことが多いのですが、早く続きが読みたくて会社のお昼休み、ランチ後にページを開くこともあったくらい。
特に下巻は次どうなるの?どうなるの?と一気に読んでしまいました。

ただ、山田風太郎氏の凄惨は全編を貫いていて、特に冒頭の東慶寺で堀一族の女たちが会津七本槍に殺される場面はあまりにも悲惨で途中で「もう無理~💦」と思うくらいでした。

それを乗り越えると、その悪人七人が柳生十兵衛が訓練した七人の女たちによって一人またひとりと天誅を加えられていくのは小気味よい感じです。
それでも、後半の会津編で女たちとともに会津入りした沢庵門下の飄々とした7人のお坊様がたが彼女たちを守るために身を呈して次々死んでいくのはとても切なくて、電車の中で読みながら涙を流したこともあります。

この作品はもともと新聞の連載小説だったということですが、最後の方はページが足りなくなって結末を急いだのかなという印象も。
十兵衛が何度も起死回生しながらも大ピンチに陥って、どうなるの?と思っていたところに天樹院さまが柳生宗矩と柳門十哲に守護されてカッコよく登場して一気に収束というのはいささか拍子抜けでした。それができるなら最初からそうすれば・・・みたいな。


そんな中、私が一番好きなシーンは

芦名銅伯に追い詰められて進退窮まった沢庵老師が、会津若松城に一人乗り込んで来た十兵衛に、天海僧正を守るため、十兵衛も堀の女たちも死んでくれと言った時、十兵衛が「いやでござる」と言い放ったところです。

「拙者はともかく、左様なわけであの女どもを死なせるのはいやでござる」
「あの女たちを見殺しにして、なんの士道、なんの仏法。仏法なくしてなんのための天海僧正、士道なくしてなんのための徳川家でござる。もし、あの可憐な女たちを殺さずんば、僧正も死なれる、徳川家も滅びると仰せあるなら、よろしい、僧正も死なれて結構、徳川家も滅んで結構」

く~っ カッコいい!
ここ、何回も繰り返して読みました。


それにしても、血がドバドバ流れるし、女たちはすぐ全裸にさせられるし、恋愛ムード皆無だし、敵役は残虐非道だし、芦名銅伯 108歳だし・・・
これをすみれコードに抵触しないでどんなふうにタカラヅカの舞台にのせるのか皆目見当がつきません。
まず、どうしてこの作品を選んだのか大野拓史先生にぜひお聞きしてみたいところです。


十兵衛以外あまり自信ないけど一応配役予想書いておきます。

柳生十兵衛: 礼真琴
おゆら(またはお千絵か?): 舞空瞳
芦名銅伯: 愛月ひかる
沢庵: 美稀千種
漆戸虹七郎(七本槍): 瀬央ゆりあ
香炉銀四郎(七本槍): 天飛華音



大野先生 ほんま頼むデ のごくらく地獄度 (total 2228 vs 2233 )


posted by スキップ at 23:48| Comment(0) | books | 更新情報をチェックする