2020年12月31日

ありがとう 2020年


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去年の今ごろ、いや、今年のはじめにさえ、こんな年になるとは予想だにしなかった2020年が間もなく終わろうとしています。
皆さまそうだと思いますが、忘れることのできない年となりました。
毎年「1年があっという間」と言っていますが、今年はさらに速く過ぎ去った印象。
3月の終わりから6月にかけて、まるで空白のように感じられたことも大きかったかなと思います。
ゴールデンウィークに所用あって梅田に出た時の、まるで人がいない茶屋町界隈の光景が深く心に残っています。

観たかった舞台は次々中止になり、愕然とするような悲しいニュースも飛び込んできて何とも切ない年となりましたが、個人的には、感染対策にとても気を遣うのは当然として、仕事や日常生活にそこまで影響を受けることはなく、自分自身を含めて家族や近しい人たちが誰一人コロナに感染せず健康に過ごせたことでもう十分という感じです。

そんな私の2020年を表す1字は「遁」・・・隠遁の遁です。
逃れるとか後ずさりする、という意味があるようですが、自分的には一時停止といったニュアンスかな、それも世俗(というか自分の煩悩)から少し離れて。

エンタメモリー総括でも少し触れたのですが、今年は東京に1回しか行きませんでした。
諸般の事情で遠征はしにくい、特に宿泊を伴う遠征はほぼ不可能という状況が続いているのですが、そこにコロナがさらに拍車をかけて、もうよほどのことがないと遠征はできない(しない)という方に気持ちがシフトしてしまった感があります。

それとともに、舞台そのものへの気持ちも少し醒めたというか冷静になって、緊急事態宣言解除後に公演が再開されても、以前ならきっと観ていたであろう舞台を見送るケースも散見されました(唯一の例外が宝塚で、リピート率の高さにも繋がっています)。今年観た作品の中でも、これまで好んで観ていたシリーズにさほどおもしろさを感じなくなったり。「舞台を観る」ことへのスタンスが変わって来たことを実感しつつ、それが一時停止でまた復活するものなのか、このまま停止、もしくはフェイドアウトしていくものなのかは現時点では不透明。

家にいる時間が増えたことで、いつも何かに追い立てられていたような日常生活から解放されて、立ち止まっていろいろなことを考えたり、過去を振り返ったり、これまでできなかったことをしてみたり、というゆとりもできて、そういう意味ではステイホームもまんざら悪いことばかりではなかったなと思います。そうそう、ワタシ、元々じっと家にいるのが好きだったんだということも思い出しました(^^ゞ

とはいえ、そんな中でも、たくさんの舞台を観て、おいしいものを食べ、たま~に友人と語り合って大笑いして楽しい時間を過ごすこともできました。
今年の後半、舞台が再開していく中で、役者さんの強い思い、関係者の方々の並々なる努力があったことに胸を熱くし、それと同時にこの「舞台」という世界が、私にとってどれほど大切なものだったかも再認識しました。

そして、このブログで、Twitter で Instagramで、皆さまといろんな思いを共有できたこと、とても幸せでした。
本当にありがとうございました。

わが家の干支の引継ぎも無事終了。

2021年が、いろんなことが普通にできる、明るい希望の年となりますように。
皆さま どうぞよいお年をお迎えください。



2020年ありがとう の感謝の気持ち countless!


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2020年12月30日

2020年 エンタメモリー総括


本当にいろいろあった2020年も残りわずかとなりました。
今年がこんな年になるなんて、去年の今ごろ、お気楽にエンタメモリー総括書いていた時には思ってもみませんでした。
そんな2020年 空白の時間もありましたが、たくさんの感動に出会えたこと、本当に感謝しています。


観劇はじめライブ、トークショー、そし「配信」も含めて今年のエンタメ総数は111本。
リピートが22本ありますので、純粋な数となると89公演。
昨年はそれぞれ、147本、124公演でしたので、70~75%といったところ。
3月から6月にかけての”空白”の時期を考えると、よくこれだけ観られたなという感じです。

配信視聴は29本。89公演中29本ということで3割強です。
4月、5月、6月はナマの舞台は観ていなくて配信のみ。7月も6本中舞台は1本のみで5本が配信でした。
本当にあの頃は配信に助けられたなぁ。


内訳は
               配信 リピート  
歌舞伎・伝統芸能    35本 (19  2)
演劇・ミュージカル   31本 ( 5  4)
宝塚歌劇        39本 ( 1  16)
音楽           3本 ( 2   )     
映画           0本
その他          3本 (2   )        
計           111本 (29 22)


「宝塚ばかり観ていた」という感触だったのですが、こうしてみると3つのジャンルはまずまず均等。
「歌舞伎・伝統芸能」の配信の多さが目立ちます。
トークショーやオンラインのトークイベント等は「その他」にジャンル分けしていますが、歌舞伎家話や座談会などは歌舞伎役者さんが「舞台を待ってくださっているお客様に何かお届けできないか」という思いで始められたという認識で「歌舞伎・伝統芸能」のジャンルに入れています。
三月歌舞伎座の舞台の無料配信なども含めて、本当にありがたかったです。

宝塚歌劇もたくさん配信されましたが、私自身が基本的にあまり配信を好まず、どうしても無理という場合以外は劇場か、せめて映画館のライブビューイングを選んだこともあって、配信視聴は少なめです。


宝塚歌劇についてはちょっと興味があって組別の観劇数もチェックしてみたところ

花組   3回
月組   7回
雪組   6回
星組  13回
宙組   9回
専科   1回

今年は変則でしたので組によって公演日数にバラつきがあったとはいえ、組の好みが如実に表れていますな(^^ゞ



そして今年のチケット代がこちら。

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年間合計 779,190円でした。
昨年が1,411,360円でしたので、ザクッと半減といったところでしょうか。

チケットを取っていながら中止等で観られなかった公演は62公演。
チケット代の払い戻し総額は55万円強でした。



続きがあります
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2020年12月29日

2020 Best Nine on Instagram


毎年アップしている Instagram のベストナイン。
今年は諸般の事情で6月末にアカウントを変更しましたので、ベストナインも2枚に。

旧アカウントで99枚、今のアカウントで123枚 ポストして合計 13,022のいいね!をいただいたスキップ's best nine が



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今のアカウント 2020年6月28日から


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旧アカウント 2020年6月23日まで


1年を前半後半に分けた形。
2019年のベストナインの記事に「食いしん坊のヅカヲタさん」といった感じ、と書いたのですが、今年はそれがますます顕著な結果に。

改めてエンタメモリーでも総括したいと思いますが、いろんなことが思い通りにならなかった2020年、凹むことも多い日々の中、宝塚があってよかったと心から思いました。
こんな状況下でできる限りの対策をしてすばらしい舞台を見せてくれた宝塚歌劇には本当に感謝しています。
もちろん、ステイホーム中含めてたくさん出会えたおいしいものたちにも(^^ゞ


今年もたくさんの「いいね」やコメント、 本当にありがとうございました。



「去年はあんなだったねぇ」と笑って振り返られる2021年になりますように のごくらく地獄度 (total 2198 vs 2198 )


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2020年12月28日

當る丑歳 「吉例顔見世興行」 東西合同大歌舞伎 第三部


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南座顔見世 第三部は日程を変えて別の日に。
夜見るまねきもまた格別です。
これが2020年観劇納めとなりました。


京の年中行事 當る丑歳 「吉例顔見世興行」 東西合同大歌舞伎 第三部 
2020年12月15日(火) 6:40pm 京都南座 1階4列センター


第一 末広がり
出演: 尾上右近  中村米吉
(上演時間: 20分)



女大名(米吉)が恋の思いを扇子に書いて伝えようと、太郎冠者(右近)に末広がりを買うように頼みますが、末広がりが何か知らない太郎冠者は、だまされて傘を買って帰り・・・。


これは以前狂言で観たなぁと思って調べたら、歌舞伎でも観ていました。2016年4月の明治座花形歌舞伎。勘九郎さんの太郎冠者でした。

今回の南座は、太郎冠者が万商人に騙されて傘を売りつけられる場面はカットされた短縮版で、傘を持った太郎冠者が酔っ払ってご機嫌で帰ってくるところから始まります。

最初に登場する米吉くん女大名、赤い中振袖が華やいでお人形のような美しさ。もう、見ているだけでうれしくなります。声もしっかり。
そして花道に登場する右近くん太郎冠者。酔っ払って頬をピンクに染めたお化粧がかわいい。プハ~ッと息を吐いたりして、ちょっと自分が飲んだくれた時のことを思い出しちゃった(^^ゞ

太郎冠者が傘を買って来たことを知ってぶんすかする女大名が超キュート💛
肩衣の絵を自分で描いたとさらりとアピールしたり、唐傘の上で毬を転がしたり、太郎冠者もちゃめっ気たっぷり。体幹しっかりしつつ手足が軽くしなやかに動く右近の踊りはいつも見惚れます。
明るくおかしみもありながら品を失わない若い2人の舞踊、とても楽しかったです。

この演目に役者としてご出演の右近くん、次の「吉田屋」には清元の栄寿太夫として登場です。


続きがあります
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2020年12月27日

當る丑歳 「吉例顔見世興行」 東西合同大歌舞伎 第二部


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一部二部三部の間にたっぷり時間がある今年の顔見世。
第一部終演後は、たまたま観劇日が重なった友人とのんびりランチして再び南座に戻って第二部。

京の年中行事 當る丑歳 「吉例顔見世興行」 東西合同大歌舞伎 第二部 
2020年12月6日(日) 2:30pm 京都南座 3階1列上手


第一 寿二人猩々
出演: 中村隼人  片岡千之助  中村亀鶴
(上演時間: 20分)



猩々(隼人、千之助)は中国の伝説の酒好きの霊獣で、毎晩酒売り(亀鶴)のもとを訪ね、酒を飲み、踊って楽しく過ごします。そして、いくら汲んでも尽きない酒瓶を酒売りに与えて祝福するという明るく楽しい舞踊です。

体に赤い毛が生えた想像上の霊獣ということで、赤頭をつけて唐織の衣装をつけた猩々は二人とも見目麗しい。
踊りに固さはあるものの、教えられた通りきちんと真面目に踊っている感じが何とも初々しく、ラストの花道の舞は勢いもあって、そのまま走り去っていくあたり、若いパワーが溢れていました。
愛嬌や色気という点ではさすがに亀鶴さんに一日の長あり。
踊りにも台詞にも緩急あって、三人の中で存在感際立っていました。

  
続きがあります
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當る丑歳 「吉例顔見世興行」 東西合同大歌舞伎 第一部


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10月の松竹座が中止になった時、「今年は顔見世もできないんだろうな」と覚悟していました。
だから、2週間という短い期間で客席も半数以下とはいえ、「顔見世をやる」と発表があった時はとてもうれしかったです。
先日の「紀尾井町家話」でも幸四郎さんが「顔見世の開催は危ぶまれていた」といったことをおっしゃっていて、本当にギリギリの状況だったんだなと改めて思った次第です。

南座の前に立って、例年より数は少ないですが、今年もまねきが上がっているのを観て、何とも言えない気持ちになりました。


京の年中行事 當る丑歳 「吉例顔見世興行」 東西合同大歌舞伎 第一部 
2020年12月6日(日) 10:30am 京都南座 3階6列センター


第一 操り三番叟
出演: 三番叟 中村鷹之資  後見 澤村國矢
(上演時間: 20分)



竹馬もない今年の顔見世。
三部制で、各部とも「舞踊+お芝居」の組み合わせです。

幕開きはおめでたい三番叟から。
数ある三番叟ものの中でも「操り三番叟」は好きな演目の一つ。
鷹之資くんの三番叟に、後見は國矢さんと、歌舞伎座の本興行ではなかなか観られない新鮮な配役です。

踊り巧者の鷹之資くん、できるだろうとは思っていましたが、若々しい躍動かと安定感があって、きちんと振りを押えた楷書の踊り。観ていて気持ちのよい三番叟でした。

最初に箱から出された時、思ったほどぺしゃんこになっていなかったり、糸に操られてびょ~んと跳ねるバネのような動などやや
“人形み“に欠ける節はあるものの、広い舞台に一人で躍動して、見事に踊り切っていました。
鷹之資くんってお若いのに似合わず、そのどっしりした体型のせいか大きなお顔のためか(ほめています)、どこか老成した風情も醸し出していて、三下がりのしっとりとする雰囲気もよく出ていておもしろいなと思いました。
出過ぎることなく、でもやるべきことはきっちりと、の後見の國矢さんとの息もぴったり。

三番叟の振る鈴の音が大好きなワタクシ。
五穀豊穣や天下泰平を願うご祝儀の舞で今年1年の憂さをすっかり祓い浄められた気分です。


続きがあります
posted by スキップ at 22:34| Comment(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする