2018年12月16日

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部


kabukiza201810.jpgたとえ私のようなミーハーなファンでも、歌舞伎好きという限りは、贔屓の役者さんが出る出ないにかかわらず見逃してはならない・・・というより「万難排してでも絶対観るべき」興行が時折あって、十月大歌舞伎 夜の部 「助六」は間違いなくその一つだと思います。
後々語り継がれる興行になるのではないかな。


歌舞伎座百三十年
芸術祭十月大歌舞伎 夜の部
十八世 中村勘三郎七回忌追善

2018年10月24日(水) 4:30pm 歌舞伎座 1階4列上手



一、 宮島のだんまり
出演: 中村扇雀  中村錦之助  市川高麗蔵  中村歌昇  坂東巳之助  
中村種之助  中村隼人  片岡亀蔵  市村萬次郎   坂東彌十郎 ほか
(上演時間: 26分)


えーっと、これがですね・・・あまり記憶がない💦
ふわふわと夢の中を漂い、目を開けるたびに舞台上に人が増えているという(笑)。

昼夜通しで観ると必ず一つはこんな演目ができてしまう自分を戒めたい。
ごめんなさ~い。



二、義経千本桜 「吉野山」
出演: 中村勘九郎  坂東巳之助  坂東玉三郎 ほか
(上演時間: 50分)


冒頭に「今回の『助六』は後々語り継がれる」と書きましたが、この「吉野山」もそうなるのではないでしょうか。本当にすばらしかったです。
もともと好きな演目でよく拝見しますが、この十月の「吉野山」は忘れられないものとなりました。


軍記物でキリリメイクの勘九郎さんのカッコよさも、キレのある踊りのうまさも百も承知の上で観ても、忠信実は源九郎狐とてもよかった。
下座音楽に乗ってぴピタリピタリとキマる型にホレボレ
体幹がぶれることなく、体の中心軸ごとすーっと移動して、まるで雲の上で踊っているような軽やかさ。
戦物語の踊りも、兄の継信討ち死にの無念さ、悔しさがが伝わってくるよう。
柔らかさと力強さを兼ね備えて、しかも色っぽくて(私はかねがね、勘九郎さん好きだけどもうちょっと色気が出たらなぁと言っていたのを今回で撤回しますワ)、玉三郎さん静御前と二人並んだ立雛はため息が出るほどの美しさ。


続きがあります
posted by スキップ at 17:30| Comment(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする