
1960年代に活躍したアメリカのヴォーカルグループ ザ・フォーシーズンズの結成から成功、解散まで、その光と影の日々を、その名のとおり、春夏秋冬と四季をたどって4人のメンバーがそれぞれの視点で語り継ぐ物語。
その物語を彩るフランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズの名曲の数々。
ブロードウェイで2005年に初演された作品。
その後、クリント・イーストウッド監督による映画化を経て日本版初演は2016年。
数々の演劇賞を受賞してとても評判のよい作品でしたが、関西公演がなかったことあって今回初見。
初演を観なかったことが悔やまれるほどすばらしい舞台でした。
ミュージカル 「ジャージー・ボーイズ」 チームWHITE
脚本: マーシャル・ブリックマン&リック・エリス
音楽: ボブ・ゴーディオ
詞: ボブ・クルー
演出: 藤田俊太郎
翻訳: 小田島恒志 訳詞: 高橋亜子
音楽監督: 島 健
美術: 松井るみ
出演: 中川晃教 中河内雅貴 海宝直人 福井晶一
太田基裕 阿部裕 畠中洋 綿引さやか 小此木まり まりゑ
遠藤瑠美子 大音智海 白石拓也 山野靖博 石川新太
2018年10月26日(金) 6:00pm 新歌舞伎座 1階1列センター
(上演時間: 2時間50分/休憩20分)
物語: ニュージャージー州の片田舎で、"天使の歌声”を持つフランキー(中川晃教)は、成功を夢見る兄貴分のトミー(中河内雅貴)とニック(福井晶一)のバンドに迎え入れられます。なかなか売れない日々の中、作曲の才能溢れるボブ(海宝直人)が加入。やがて4人のハーモニーが認められ、「ザ・フォー・シーズンズ」としてレコードデビュー。「Sherry」をはじめとする全米ナンバー1の楽曲を次々に生み出していきます。
しかし輝かしい活躍の裏では、莫大な借金やグループ内での確執、家族の不仲など、さまざまな問題が彼らを蝕び・・・。
トミー(春)→ ボブ(夏)→ ニック(秋)→ フランキー(冬)と語り継いで、それぞれの時代で象徴的な出来事を描いていきます。
名もなき若者たちの成功への渇望、その成功と引き換えに失う家庭的な幸せ、若くして名声を得たグループにつきものの軋轢や崩壊・・・と、ストーリーとしては、それが実話に基づいたものであるとはいえ、いかにもありがちな物語と言えます。
ですが、そこに描かれる様々な葛藤の中に自分自身を見たり、はたまた若い頃に憧れて、やがて私たちの前から姿を消したバンドの姿を重ねてみたりもして、何ともいえない切なさを味わうことにもなりました。
ただ、違っていたのは、彼らにはいつも「音楽」があったということ。
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