2025年03月16日

急に決めて急に行ってきました東京


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昨日は東京へ・・・というか歌舞伎座へ行ってきました。

三月大歌舞伎 通し狂言「仮名手本忠臣蔵」。
「仮名手本忠臣蔵」が歌舞伎座で通し上演されるのは2013年以来12年ぶり。
となると、私が生きている間・・・は言い過ぎとしても、元気で歌舞伎座へ通える間に次の通し上演を観ることは叶わないかもしれませんので、発表された時からぜひ観たいと思っていました。

が、
上京するのはかなり厳しい諸般の事情が・・・。
加えて、当初出演者に名を連ねていた松本幸四郎さんが出演されたないことがわかってテンションやや下がり気味に。

がしかし、
このブログにも何度か書いたことがありますが、2008年10月 平成中村座で観た 勘三郎さん判官、仁左衛門さん由良之助の四段目(こちら)が my best 四段目の不肖スキップ。
仁左衛門さん由良之助と勘九郎さん判官のAプログラム四段目を今観ておかなければこの先一生後悔すると思い至り、そこからチケット探し始めたのでした。

ほぼ完売のAプロ昼の部で、数少ない行けるであろう日の一等席が戻りで手に入ったのは、そんなに頻繁にサイトをチェックする訳ではない私にとって奇蹟のようでした。
これはもう神様が行くことを許してくださったのだなと勝手に解釈して(^^ゞ、夜の部は某チケットサイトでお譲りいただいて、3日前くらいに何とか行ける手配となったのでした。


画像は帰りの東京駅八重洲口でタクシー降りた時に撮ったもの。
折から降り始めた雨に洗われて夜のライトに浮かぶ緑が綺麗でした。



歌舞伎のチケ取り苦労したの久しぶりだったけれど新幹線も結構な混み具合・・・何事もギリギリはいかんね の地獄度 (total 2494 vs 2496 )




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2025年03月14日

中村米吉トークショー in 京都


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三月花形歌舞伎終演後は中村米吉さんのトークショーへ。
かねてから参加してみたいと思っていたのですが、やっとタイミングがあって叶いました。
今回で11回目。関西では2022年3月以来、3年ぶり2回目の開催だそうです。


中村米吉トークショー in 京都
2025年3月9日(日) 7:30-9:00pm
鮒鶴鴨川リゾート


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会場は南座から歩いて10分足らずの鴨川沿いにある鮒鶴鴨川リゾート。
初めて伺いましたが、1870年に創業して国登録有形文化財にも指定される元老舗料亭旅館をリノベートしたとても雰囲気のある建物でした。


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7時30分きっかりに米吉くん登場。
ブルーグレーのスーツに今回の花形歌舞伎の米吉くんのテーマカラーである黄色系のネクタイ(奥様のお見立てだとか)。
昼夜2回公演でお疲れにもかかわらず、座ると後ろのテーブルの人が見えないからとずっと立ってお話してくださいました。


相変わらず機関銃のように繰り出すご本人のトークがおもしろいのはもちろん、司会の方との間が絶妙で声をあげて爆笑することしばしば。
司会の女性は米吉くんの事務所社長兼マネジャーの方なのだと教えていただきました。
とにかく二人のやり取りが楽しかったです。

前日の3月8日が32歳のお誕生日たった米吉くん。
最初に打合せたとおり、司会者さんの合図に合わせてサプライズで会場みんなで♪ハッピーバースデイを歌って、バースデイケーキのプレゼント。
ここで写真撮影OKのお声がかかって「どうぞお近くでお撮りください」ということでみんなワラワラとケーキを持つ米吉くんのまわりに集まって、まるで新郎新婦のケーキ入刀を撮る披露宴のよう(≧▽≦)
帰りに確認したところ SNS投稿もOKということでした。


続きがあります
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2025年03月13日

三月花形歌舞伎 桜プログラム


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毎年楽しみにしている南座の三月花形歌舞伎。
諸般の事情でスケジュール厳しく💦、今年は桜プログラムだけの観劇となりましたが、若い人たちが挑む古典歌舞伎、楽しく拝見しました。


松竹創業百三十周年
三月花形歌舞伎 桜プログラム
2025年3月9日(日) 3:30pm 南座 2階1列上手




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乍憚手引き口上(はばかりながらてびきこうじょう)
出演:中村福之助
(上演時間: 10分)


回替りの口上、この日は中村福之助くん。
すぐ次の演目に出るからと口上する4人の中でただ1人拵えをしての登場です。
襟周りから肩に大きな紋を染め抜いた“首抜き”という着物をお召しで、この衣裳についてのその豆知識も。
この紋は着ている役者さんの家の紋で、だから人によって違うこと。
また、たとえば「お祭り」などの演目では地の白色は真ん中に立つ主役の人だけが真っ白で、まわりの人たちは少しずつねずみ色がかってくるのだとか。知らなかったわぁ。

この後上演される演目の解説の後、みなみーなが登場しての撮影タイム。
最後に「はい!この瞬間に皆さん電源を切ってください」とおっしゃって、「電源切ってくださいねっ。上演中になったら口上やった僕が怒られますから」と繰り返しながら花道を去って行かれました。

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伊勢音頭恋寝刃
 油屋店先
 同 奥庭
監修:片岡仁左衛門
出演:中村虎之介  中村米吉  中村福之助  上村吉太朗  片岡千太郎  
市川青虎  中村寿治郎  市川猿弥  中村壱太郎 ほか
(上演時間: 1時間20分)


伊勢 古市の遊郭・油屋で実際に起きた事件を題材にした物語。
伊勢神宮の神職である御師の福岡貢(虎之介)は、かつての主筋にあたる今田万次郎(吉太朗)のためにお家の重宝である名刀「青江下坂」を取り返し、万次郎に渡すため古市の遊女屋油屋を訪れますが、万次郎と行き違いとなり、家来筋で料理人の喜助(福之助)に刀を預けます。一方、貢と恋仲の油屋遊女お紺(米吉)は、貢のために折紙(鑑定書)を手に入れようと、敵方を油断させるためわざと貢に偽りの愛想尽かしをします。さらに意地悪な仲居の万野(壱太郎)にまで罵倒された貢は、怒りのあまり次々と人を斬り・・・。


何度観てもあまり後味のよい演目とは言えません。
貢ってば本当にワキが甘いし、いろいろと気づかなさすぎだし、万野はともかく(←)お鹿ちゃんまで殺されるの本当に不憫で理不尽。
しかもあんなに人を殺しておいて、最後「めでたしめでたし」みたいな感じになるのもいかがなものか、と思います。
この日は親子観劇デイ?だったのか、小学生くらいのお子達と保護者の方というペアが客席に多数いらして、開演前にはお父様がお嬢さんにイヤホンガイドのつけ方教えていらしたり微笑ましかったのだけど、貢のあの血の惨劇をちびっこたちに見せていいのかと心配になりました。

片岡仁左衛門さんの監修で虎之介くん貢は教えられたことをしっかりきっちりやっていて好感。
お顔立ちもあってかなり若い造形という印象でしたが、万野の嫌味をぎりぎりまで耐えた後のあのキレッぷりを思うとこれもアリかなと。
声もよく出ていて立役、女形どちらもできるし、これからも楽しみな花形役者さんです。

米吉くんのお紺はとにかく綺麗。
出てくるだけで場がパッと華やかになって目が惹きつけられます。
所作も綺麗で、虎之介くん貢が若いので少しお姉さんに見えましたが、ひたすら貢の助けになりたいと願ういじらしさが切ない。

お紺もできそうですが今回は万野にまわった壱太郎くん。
ご本人はニンではないと思っていらっしゃるようですが、いえいえどうして、さすがの安定感。
意地悪でイヤな女だけど為所のある役で私は好きです(元々悪役フェチでもあり)。
かつての秀太郎さんのように持ち役にしていただきたいところです。

福之助くんの喜助がしっかり”喜助”で感心。
所作にも口調にも忠義の気概が感じられてよき。
これまで観た福之助が演じた役の中で一番好きかもしれません。

そして
猿弥さんお鹿ちゃん出てきた瞬間爆笑してしまいました(これが一番楽しみだったので)。
が、愛嬌はあってもお化粧含めてわざとらしく笑いを取ることなく、存外おとなしめで真面目なお鹿ちゃんで、それがまた哀れを誘います。



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幕間に所作板設置したりスッポン確認されていました



於染久松色讀販 お染の五役
出演:中村壱太郎  中村虎之介  中村米吉 ほか
(上演時間: 45分)


お染・久松の恋模様を舞踊仕立てで描く演目。
松プロ、桜プロともに中村壱太郎くんが五役を早替りで演じますが、演出が少し違っていて、桜プログラムは、お染・久松・お光・雷・
土手のお六の五役。松プロは雷がなくて鬼門の喜兵衛がIN。

早替りについては「ああ、ここで入れ替わったんだな」とわかりつつも、その早さ鮮やかさに驚いたり。
客席からは時折どよめきが起こっていました。
2階席の後ろの方には外国人の方がたくさんご覧になっていたのですが「さっき出てた人と同じ人ですよ」と教えたくなりました。
雷はあまりにつくり込み過ぎて、顔はお面?だし、違う人がやっていてもわからないなぁと思ったり
いずれにしても45分ほぼ出ずっぱりの壱太郎くん お疲れさまでした。

間狂言的な猿回し夫婦 虎之介くんと米吉くんがとてもやわらかな雰囲気でよいアクセントでした。


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ランダムプレゼントの栞は壱太郎くんでした



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4人と一緒に撮れるフォトスポットあったり



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夜見る南座はいつも華やか



やっぱり松プロも観たかったな のごくらく地獄度 (total 2493 vs 2494 )


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2025年03月01日

すぐそこに待つ未来へ 「宝塚音楽学校 第111期生文化祭」


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本日は宝塚音楽学校 第111期生の卒業式が執り行われ、39名の新タカラジェンヌが誕生しました。
4月19日に星組公演で初舞台を踏む彼女たち。一足お先に卒業記念公演となる文化祭を観ることができました。
この舞台に笑顔で立つまでにどれほどの汗と涙を流したのだろうと、音楽学校文化祭を観るといつも思います。


宝塚音楽学校 第111期生文化祭
総合演出:三木章雄
出演:宝塚音楽学校 第111期生 39名

2025年2月22日(土) 4:00pm 宝塚バウホール 11列上手
(上演時間: 2時間40分/休憩 15分x2)



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第1部 日本舞踊・予科生コーラス・クラシックヴォーカル・ポピュラーヴォーカル
第2部 演劇「A MONOLOGUE Vol. Ⅴ」
第3部 ダンスコンサート

という例年と同じ3部成。
一つの部が終わるたびに、プログラムの出演者と生徒の顔写真とを照らし合わせる作業に忙しい・・・周りの皆さんほぼ同じ作業(^^ゞ

2年間の集大成ともいえる
舞台。
歌やダンス、それぞれ得意分野はあるにしても、若さとポテンシャル溢れる、そして今持てる力を精いっぱい発揮する舞台は観ていて胸熱でした。
以下は印象に残った場面や生徒さんのメモ。
(  )内は本日の卒業式後に発表された芸名(わからない人は後日追記予定)です。

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2025年02月18日

小さなアフタヌーンティーセット @茶寮世世


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毎年2月には恒例の用件があって大和郡山へ。
今回は少し時間にゆとりがあったので帰りに奈良へ足をのばしてこちらでのんびり。


茶寮世世 (ぜぜ)
奈良市登大路町63番地
tel: 0742-93-6558


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近鉄奈良駅から大宮通りを奈良公園の方へまっすぐ歩いて15分ぐらい
奈良県庁を過ぎたあたりの道路沿いにあります。
私はJR奈良駅から歩きましたが、25分ぐらいだったかな。
入口は知らないと通り過ぎてしまいそう。




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旧興福寺子院「世尊院」を改修した素敵空間でお庭を眺めながらいただくアフタヌーンティー
紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良のティールームという位置づけで
夜はこちらでシャンパンイブニングも開催されるのだとか。



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世世を象徴するような鶴の廊下


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2025年02月15日

迸る若さの可能性 「新春浅草歌舞伎 第1部」


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武道館「ANTHEM」 2日目は午前中時間がありましたので、久しぶりに浅草歌舞伎へ。
今年からメンバーを一新してグンとフレッシュになった新生浅草歌舞伎のスタートを見届けに参上しました。


新春浅草歌舞伎 第1部
2025年1月19日(日) 11:00am 浅草公会堂 3階2列センタ



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お年玉〈年始ご挨拶〉:尾上左近
(上演時間:15分)


お年玉 年始ご挨拶は尾上左近くん。
5回目の登壇で慣れてこられたということで、笑いもまじえつつ楽しいご挨拶でした。
これまでの他の皆さまのご挨拶で自分(左近くん)のことをいじられることが多く、「先日の染五郎さんなんて15分全部僕の話をした」とぼやいていらっしゃいました。
ちなみに、みんなから話題にされた「左近は脱毛サロンに通っている」という件は「脱毛サロンが12月末につぶれたのでもう通ってません」ということでした(≧▽≦)
翌日(1/20)が19歳のお誕生日で、「本当なら明日皆様にお披露目したかったけど休演日で「何か松竹の意図が働いたのか・・・」とおっしゃっていました🤣

染五郎くんとの共演の思い出として俳優祭の「鈴ヶ森」のお話をされたので「あれ可愛かったな 懐かしいな」と調べたら2014年(こちら)で11年前👀 
そりゃ子どもたちはイケメンの若者になるし、おばちゃんは歳とるよね と遠い目(定期😂)

間のお話を挟んで、最初と最後の口上はガラリと歌舞伎役者さんの声に換わるあたり、さすがでした。

この後の短い演目紹介は橋之助くん。
こちらも手慣れたものでした。


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一、絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場
出演:市川染五郎  中村鷹之資  中村玉太郎  
中村歌女之丞  尾上左近  中村鶴松  中村莟玉 ほか
(上演時間: 1時間20分)


明智光秀の謀反を題材に、戦乱の世に生きる光秀一家の情愛と悲哀を描いた義太夫狂言。
第1部、第2部で役替わりしての上演ですが、この第1部は

武智光秀:市川染五郎
武智十次郎:中村鷹之資
初菊:中村玉太郎
皐月:中村歌女之丞
佐藤正清:尾上左近
操:中村鶴松
真柴久吉:中村莟玉

という配役でした。


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2025年02月13日

正しいことがいつも正義とは受け取られない 星組 「にぎたつの海に月出づ」

 
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星組のもう1チーム。
8月に花組への組替えが発表されている極美慎さん バウホール2回目の主演作品。
作・演出の平松結有先生デビュー作です。


宝塚歌劇 星組公演
幻想秘抄 「にぎたつの海に月出づ」
作・演出:平松結有  
作曲・編曲:太田健  小澤時史
振付:若央りさ  花柳寿楽  平澤智
殺陣:清家一斗   装置:木戸真梨乃  衣裳:加藤真美
出演:極美 慎  詩ちづる
美稀千種  輝咲玲央  七星美妃  二條 華  碧海さりお  
瑠璃花夏  紘希柚葉  星咲 希  碧音斗和  御剣 海  
稀惺かずと  鳳花るりな  大希 颯/悠真 倫 ほか

2025年1月29日(水) 11:30 宝塚バウホール 14列上手/
2月4日(火) 11:30 配信視聴
(上演時間:2時間30分/幕間 25分)



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「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな」

新羅と唐に攻められていた百済を救うため、援軍を出すことを決意した飛鳥の女帝・斉明天皇が、熟田津から出航する船を見送る心を額田女王に詠ませたとされる歌。世に言う「白村江の戦い」で大和軍は惨敗。彼女はなぜ戦うことを選んだのか・・・。
遡ること数十年前。
留学生として大和にやってきた百済人の青年・智積(極美慎)は、親友の覚従(碧海さりお)とともに百済人である観勒僧正(悠真倫)のもと、学堂を開き、大和の娘・寶皇女(たからのひめみこ・詩ちづる)に出会います。彼女こそ、のちの斉明天皇。幼い息子を亡くし夫と離縁した寶は、学堂で懸命に学び、智積はその優しさで彼女の心の傷を癒していきます。やがて二人は惹かれあい、恋におちますが、歴史の渦は彼らを放ってはおきませんでした。
百済を利用して勢力をのばそうとする蘇我蝦夷・入鹿親子(輝咲玲央・大希颯)、蘇我から国を守ろうとする推古天皇(瑠璃花夏)、ひそかに寶を想う田村皇子(稀惺かずと)-さまざまな思惑によって、引き裂かれる智積と寶・・・。



平松結有先生 鮮烈デビュー👏
百済と新羅・唐の戦争に大和朝廷が派兵して大敗した「白村江の戦い」ーなぜこの戦いに斉明天皇は出兵したのか、という歴史の謎の一つとされる史実に「もし斉明天皇に、百済人との秘められた恋物語があったなら?」という着想を得て生み出された物語。
プログラムのご挨拶に「本作はフィクション作品です。私の空想が、皆様を “幻想秘抄” へと誘います」と書いていらっしゃるのですが、フィクションの中に史実の織り交ぜ方が絶妙で、緻密に検証され構築された物語がリアリティを持ってとても心に響きます。
さらには、中大兄皇子と蘇我入鹿、また中大兄皇子と大海人皇子のこの先を予感させるような場面もあって、それがますます真実味に深みを持たせています。

音楽も舞台美術も衣装(加藤真美先生 ANTHEM と両方だったのね)も素敵でした。
大きな月を背景に智積の乗る船が浮かぶ光景は涙が出そうなくらいの美しさ。


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2025年02月09日

憧れのその先へ 星組 「ANTHEM」 Part Ⅱ


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MCコーナーが終わり「ここからは最後までノンストップでまいります」とひろ香祐さんの言葉で後半戦スタートです。


宝塚歌劇 星組公演
礼真琴 日本武道館コンサート
「ANTHEM-アンセム-」

総合演出・ステージ制作:大田高彰(インターグルーヴプロダクションズ)
構成・演出:竹田悠一郎
出演:礼真琴


他の出演者、スタッフ、観劇日時は前記事(Part Ⅰ)と同じ(こちら


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Phrase4 Keep Going は、プレお披露目以降の礼真琴さんの主演作をメドレーで振り返るパート。
プログラムのセットリストには「Keep Going」というタイトルだけで詳細は記載されていませんでした。

礼さんが「劇場でいろんな役を演じてきた」みたいな曲(記憶が大変大雑把💦)を歌って、そこへ「眩耀の谷」の曲を綺麗なソプラノで歌う白妙なつさん(衣裳も「眩耀」のもの)が現れ、さらに「Le Rouge et le Noir」のジェロニモの扮装の暁千星さん(衣裳は初日と千穐楽が赤、1/19・20は黒)が登場して、舞台を見守る進行役となり、ここから怒涛のメドレースタート。

まずいろいろなショーの衣裳を身にまとった娘役さんが登場して、「JAGUAR BEAT」から ♪マジ マジ マジッ~ク と「CRYSTAL FANTASY」
男役さんは一人ずつ役の衣裳をつけ、その作品の曲を歌い、そこに礼さんが加わって一緒に歌うという形。
楽曲と歌ったメンバーは以下のとおり。

七つの海七つの空 (エル・アルコン─鷹─) 蒼舞咲歩
柳生十兵衛見参 (柳生忍法帖) 天飛華音
手をのばせば (モンテ・クリスト伯) 夕陽真輝
エジプトは領地を広げている (王家に捧ぐ歌) ひろ香祐
生命をつなぐ (眩耀の谷) 世晴あさ
Jaago! (RRR) 奏碧タケル 
道を開けろ僕が通る (ロックオペラ モーツァルト) 夕渚りょう
The Next Generation! (めぐり会いは再び next generation) 和波煌 
光をこの手に (Le Rouge et le Noir ~赤と黒~) 希沙薫
天使の歌が聞こえる (ロミオとジュリエット) 凛央捺はる with 小桜ほのか
夜明け色に、咲いた花 (ディミトリ) 鳳真斗愛 
サ・イラ・モナムール (1789) 天希ほまれ
あの日の記憶 (記憶にございません!) 彩紋ねお 
ヒーローになれ (BIG FISH) 礼真琴
孤独 (VIOLETOPIA) 礼真琴



娘役さんの衣装:
白妙なつ「眩耀の谷」・紫りら「Ray-星の光線-」・澪乃桜季「モアー・ダンディズム!」・小桜ほのか「Gran Cantante」・
都優奈「JAGUAR BEAT」・綾音美蘭「VERDAD!!」・乙華菜乃「VIOLETOPIA」・碧羽陽「Tiara Azul -Destino-」


ワンフレーズずつですが、男役さんたちみんな歌うまくて衣裳もお似合い。
そこに絡んでハモる礼さんが瞬時に声や表情、所作までその役にガラリと変わってトリハダものでした。
曲のつながりもテンポもとても良くて、すばらしいメドレーにうれしさとなつかしさ、そして一抹のさびしさで泣き笑いです。
そしてラストの「孤独」は、「VIOLETOPIA」を観た時、どうしようもない孤独感に毎回泣きそうになりながら聴いた曲ですが、ホリゾントの上2段にそれぞれの役のみんながズラリと並び、それをステージ側から眺める礼さんが何とも言えない穏やかな表情で微笑んでいて、「ああ、孤独じゃないんだな」と感じました。

役の振り分けも、天飛華音さんの柳生十兵衛は新人公演で演じた役だし、蒼舞咲歩さんの「エル・アルコン」は全国ツアーでたくさんの休演者が出た時に急遽代役をやって大変だった公演だし、和波煌さんは「めぐり会いは再び」でルーチェの子ども時代を演じていて・・・といろいろ考えてキャスティングされたのかなと思っていたら、「歌劇」誌 2月号 夕渚りょうさんの「えと文」に、「ことさんが一人一人のことを考えて決めてくださった」と書いてあって、本当になんて人だ・・・と思いました。
しかも「譜面を初めて見た時は、各役の歌をことさんと一緒に歌える事を知り、至る所で嬉しい悲鳴が」という文にもみんなの喜びと、きっと気合を入れて歌もお稽古したんだろうなと想像してまた涙ぐむなどしました。


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2025年02月08日

あなたこそがアンセム 星組 「ANTHEM」


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              ©宝塚歌劇団

宝塚歌劇団 星組トップスター 礼真琴さんの日本武道館コンサート。
「退団する前にはコンサートができたらいいな」と考えていたという礼さん。
その会場が日本武道館(宝塚では真矢みきさん、柚希礼音さんに次いで3人目)というのは、やはり歌劇団としても最大級のはなむけではいでしょうか。
総合演出に著名人気アーティストの大型ライブプロデュースを数々手掛ける大田高彰氏を総合演出に招聘し、auと連携したカウントダウン企画など、歌劇団のチカラの入れようも顕著。

いいものになるに違いないとは思っていましたが、想像の10000倍上をいくすばらしいコンサート。
トップスターの退団前コンサートはじめこれまで数々観てきたライブやコンサートの中でもダントツに大好きです。
まさに”唯一無二”。



宝塚歌劇 星組公演
礼真琴 日本武道館コンサート
「ANTHEM-アンセム-」

総合演出・ステージ制作:大田高彰(インターグルーヴプロダクションズ)
構成・演出:竹田悠一郎
作曲・編曲:太田 健  玉麻尚一  Teje
編曲:手島恭子
振付:若央りさ  AYAKO  大村俊介(SHUN)  KAORIalive
衣裳:加藤真美   歌唱指導:KIKO
ステージデザイン:邨山直也(storyboard)
映像:小川竜朗  大原恵裕(オレンジカラー)

出演:礼 真琴
白妙なつ  ひろ香祐  紫 りら  暁 千星  澪乃桜季  夕渚りょう  
天希ほまれ  小桜ほのか  蒼舞咲歩  希沙 薫  夕陽真輝  
天飛華音  奏碧タケル  都 優奈  鳳真斗愛  綾音美蘭  
世晴あさ  凛央捺はる  彩紋ねお  乙華菜乃  碧羽 陽  和波 煌

2025年1月18日(土) 5:00pm 日本武道館 アリーナ Tブロック5列/
1月19日(日) 2:30pm アリーナ Sブロック 6列/
6:30pm アリーナ Gブロック 6列/
1月20日(月) 7:00pm 配信視聴
1月21日(火) 2:00pm アリーナ Rブロック 3列
(上演時間:110分)



4日間5公演 全通しする気マンマンでチケットも持っていたのですが、諸般の事情により1月18日初日、翌日マチソワ観た後一旦帰宅、1月20日は自宅で配信を視聴して、1月21日千穐楽に再度上京しました。


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タイトルの「ANTHEM-アンセム-」は “応援歌” という意味。
全編を貫くすばらしいパフォーマンスの中に礼さんが夢を追い、挑戦し続けてきた姿が浮かび上がって本当に胸熱。
私たちファンにとって何よりの応援歌になったのはもちろん、礼さんに憧れその背中を追い続けてきた星組っ子たち(今回の共演者以外も含めて)への力強いエールにも感じられました。


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セットリスト:
Phrase1 Heartbeat
Heatbeat’n’soul 礼真琴
ANTHEM 礼真琴

Phrase2 REACH (回替わり) すべて礼真琴ソロ
タマシイレボリューション (Superfly 1/18) 
Subtitle (Official髭男dism 1/19 マチネ)
オー!リバル (ポルノグラフィティ 1/19 ソワレ)  
タカラモノ~この声がなくなるまで~ (ナオト・インティライミ 1/20) 
勇者 (YOASOBI 1/21)

Phrase3 Courage
君に捧げる応援歌(HIPPY) 礼真琴 → 全員
CITRUS(Da-iCE) 男役
オトノナルホウヘ→(Goose house) 娘役
私は最強(Ado) 礼真琴
花になって - Be a flower(緑黄色社会) 礼真琴
Stardom(King Gnu) 天飛華音 with 男役
第ゼロ感(10-FEET) 暁千星・全員
ブルーバード (いきものがかり) 小桜ほのか・綾音美蘭・乙華菜乃
やってみよう(WANIMA) 礼真琴・全員
何度でも(DREAMS COME TRUE) 礼真琴・ひろ香祐・紫りら
流星(コブクロ) 礼真琴・暁千星
ECHO(Little Glee Monster) 礼真琴・全員

MC

Phrase4 Keep Going
Keep Going (詳細別記→こちら

Phrase5 Impulse
Impulse(Inspiration From Darkside)
バラ色の人生(「オーム・シャンティ・オーム─恋する輪廻─」) 礼真琴
宿命(「エル・アルコン─鷹─」) 礼真琴・暁千星
私から憎しみを奪うな(「モンテ・クリスト伯」) 礼真琴
お前のほしいもの(「BIG FISH」)訳詞:高橋亜子 都優奈
仕える王は私が選ぶ(「ディミトリ~曙光に散る、紫の花~」) 暁千星
マダム・ギロチン(「THE SCARLET PIMPERNEL」) 礼真琴・全員

Phrase6 Blaze
最後のダンス(「エリザベート」─愛と死の輪舞(ロンド)─) 礼真琴
栄光の日々(「THE SCARLET PIMPERNEL」) 礼真琴・全員

Phrase7 Precious
Soranji (Mrs. GLEEN APPLE 1/18・1/20・1/21)  礼真琴
君の願いが世界を輝かす (MISIA 1/19 マチソワ) 礼真琴
あなたがいることで (Uru) 全員

Phrase8 souls
souls 礼真琴

Encore
星を継ぐ者 (龍星) 礼真琴
This is Me! (The Greatest Showman) 礼真琴・全員



アンコールの2曲と Phrase4 Keep Goingの曲(礼さんの主演作品メドレー/別記します)以外はプログラムに記載されていました。
初日の開演が機材トラブルの影響で14:30 → 17:00 に変更になって時間がたっぷりありましたので、先に日比谷のキャトルでプログラム買って Phrase5・Phrase6のラインナップにテンション爆上がりしました・・・このあたりは後半レポでまた改めて。


続きがあります
posted by スキップ at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする