2017年11月13日

東京へ なのか歌舞伎座へ なのか


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昨日は東京へ行ってきました・・・とはいうものの、羽田から歌舞伎座へ直行して「吉例顔見世大歌舞伎」を昼夜通しで観て、終演後は東京駅までタクシーとばして最終の新幹線で帰る、という1日でしたので、「歌舞伎座へ行った」というのが正しいかもしれません。

特に事前にどなたとも連絡を取っていなかったのですが、歌舞伎座では思いがけず、日ごろよりTwitterなどで親しくさせていただいている方たちとたくさんお目にかかることができて、舞台はもちろん、幕間も楽しく過ごすことができました。昼夜の間には歌舞伎座近くのビアパブで乾杯もする、というハッピーな1日となりました。
歌舞伎座でお目にかかった皆さま、ありがとうございました。


画像は朝の飛行機の中から見えた富士山。
富士山を見るのは大好きなのですが、特に空の上からの眺めは、雲の上にニョキッという感じで立っている姿が突然現れるので、新幹線から見るより数倍増しでテンション上がります。
行けるかどうかもギリギリの状態だったので飛行機も直前に取ったのですが運よく左サイド窓側の席が取れて、こんなに綺麗な富士山が見られてラッキーでした。



が、しかーし、日帰りで歌舞伎座通し、というのがそろそろキツくなってきました の地獄度 (total 1837 vs 1840 )


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2017年11月11日

この世に思いを絶って死ね 「リチャード三世」


richardⅢ.jpg物語の終盤 ひとり玉座にすわり、ぶつぶつと何ごとが呟くリチャード。
彼を取り囲む城壁模様の幕がぞわ~っという感じで動き始めゆっくり上がると、いくつもの扉。
この扉から、リチャードに殺された亡霊たちが一斉に現れ、マイクを持って歌うのです。

♪血と罪 罪に目覚め この世に思いを絶って死ね


沈められたバスタブから濡れたまま現れるクラレンスも
ゴミ袋に入った自分の首を下げたヘイスティングスも
ヨーク公とエドワード、2人の小さな王子たちも


今でも 
♪この世に思いを絶って死ね この世に思いを絶って死ね
のリフレインが耳に残っています。

あー、”Despair, and die!” だったのか、と気づいたのは終演後でした。
小田島雄志さん訳だと「絶望して死ね」
「この世に思いを絶って死ね」は木下順二さんの訳ですって。


「リチャード三世」
作: ウィリアム・シェイクスピア 
翻訳: 木下順二
演出・上演台本: シルヴィウ・プルカレーテ
演出補: 谷賢一
出演: 佐々木蔵之介  手塚とおる  今井朋彦  植本純米  長谷川朝晴  山中崇  山口馬木也  河内大和  土屋佑壱  浜田学  櫻井章喜  八十田勇一  阿南健治  有薗芳記  壤晴彦  渡辺美佐子/子役(Wキャスト) 松本拓海  小薬英斗  石田星空 ・ 兒玉拓真  塙智成  福島歩友

2017年11月4日(土) 6:00pm 森ノ宮ピロティホール B列(最前列)センター
(上演時間 2時間35分/休憩 15分)



佐々木蔵之介さんでシェイクスピアといえば、「マクベス」(2015年)が記憶に新しいところですが、あの作品に負けず劣らず、この「リチャード三世」もかなり斬新。
両作品とも外国の演出家+演出補 谷賢一さんという組合せ。


幕があがると城壁模様の垂れ幕に囲まれた部屋。
中央に横長のテーブルがあって、白いシャツ、黒いパンツ、顔には白塗りをほどこした男たちがシャンパングラス片手にホーンセクションの生演奏に合わせて体を揺らしています。
「あ、馬木也さんだ。やっぱ色っぽいな」「今井さん、あんなところにいる」・・と楽しみながら観ていたら、「今やわれらが不満の冬は去り~」といういい声が聞こえてきて、「あ、『リチャード三世』の台詞だ!」と思ったら目の前に蔵之介さんがすっくと立っていました。
そうして、クラレンスが手錠をかけられ連れて行かれるところから物語が始まります。


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2017年11月10日

舞台もトークも絶好調 「花形トーク いま輝いて 中村米吉」


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本日は午後からNHK文化センターの花形トークへ。
葛西聖司アナウンサーが進行を勤めるこのトークは、葛西さんの上手なインタビューと歌舞伎への造詣の深さもあって、毎回大変楽しいですが、今回は中村米吉くん登場。
かねてよりトークが達者という噂を耳にしていて、とても楽しみにしていました。


花形トーク いま輝いて
講師:  中村 米吉
聞き手: 葛西聖司
2017年11月10日(金) 2:00pm NHK文化センター梅田教室
(講演時間 1時間30分)



image1 (2).jpg午後2時からの講座で、午前9時30分より整理券配布・・・以前の私なら張り切って整理券に並んだところですが、近ごろでは「そんな早く行っても間あくしなぁ」とのんびり。
梅田で買い物もあったので少しだけ早めに出て12:00過ぎに到着したら整理券番号42番でした。実際に講座が始まると80人強ぐらいの参加でしたので真ん中あたりといったところでしょうか。
集合時間までに買い物3件済ませてカフェでひと休みしてから教室へ。


米吉くんは11月1日から中村獅童さん座頭の巡業中で、8日に札幌公演を終え、明日(11/11)の日田を皮切りに九州の都市を回るため福岡入りしたところからこのためだけに大阪にいらしたのだとか。「博多に全部置いてこの身ひとつで来ました」とおっしゃっていました。
濃紺の三つ揃えのスーツでご登場です。


まずは巡業について葛西さんが「獅童さんはお元気ですか?」と尋ねると、「毎日腹ついて死にかかっていますけど元気です」と。(「すし屋」の権太で)

米吉くんの宣材写真は18歳の時に撮ったものだそうで、「あんまり変わってないね」と葛西さん。
歌舞伎役者さんはあまり写真を変えないそうで、「変えるとしたら襲名の時や、まわりからいい加減で変えろよと言われた時」だとか。
チラシの下に並んだ役者さんの顔写真 「ずい分若い時のだ」「これも若い」と、葛西さんと一緒に散々いじっていらっしゃいました。

スクリーンに今年米吉くんが出演した歌舞伎のチラシやその時のお役の扮装をした米吉くんの写真が映し出されて、それにまつわるお話を進める形。
東京や巡業ばかりだったので、全部は観ていないのですが、お話を聞いて印象に残ったことをいくつか。


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2017年11月07日

夜空にあまたの星 星組 「ベルリン、わが愛/Bouquet de TAKARAZUKA」


berlin.jpg宝塚の大劇場公演は、初日開いてすぐ1回観て、終盤にもう1度観るというのを基本としています(もっと何回も観る公演もありますが)。

今回の星組公演、諸般の事情により、最初の方に取っていたチケットを手放してしまったので、公演の前楽がmy 初日、しかもA席から、1回だけの観劇となりました。


宝塚歌劇星組公演
ミュージカル 「ベルリン、わが愛」
作・演出: 原田諒
タカラヅカレビュー90周年
「Bouquet de TAKARAZUKA 」 (ブーケ ド タカラヅカ)
作・演出: 酒井澄夫
出演: 紅ゆずる  綺咲愛里  礼真琴  七海ひろき  壱城あずさ  如月蓮  
天寿光希  音波みのり  夏樹れい  瀬央ゆりあ  有沙瞳/凪七瑠海 ほか

2017年11月5日(日) 3:00pm 宝塚大劇場 1階28列センター
(上演時間 3時間/休憩 30分)



「ベルリン、わが愛」

1927年のベルリン。
フリッツ・ラング監督(十碧れいや)の映画「メトロポリス」のワールドプレミアが開かれていますが、観客の評判は散々で失敗に終わり、制作会社UFAは倒産の危機に瀕します。
ハリウッドでは映画はサイレントからトーキーの時代に入り始めた時代。助監督のテオ(紅ゆずる)は自分が新作トーキー映画をつくる、とプロデューサーのカウフマン(七海ひろき)に申し出ます。テオは絵本作家の友人エーリッヒ(礼真琴)に脚本を依頼し、折しも公演中のジョセフィン・ベイカー(夏樹れい)に出演交渉する中、コーラスガールのレーニ(音波みのり)と彼女の友人ジル(綺咲愛里)に出会います。やがて完成した「忘れじの恋」は大成功を収めますが、宣伝指導者ゲッベルス(凪七瑠海)を中心としたナチス
はプロパガンダとして映画を利用しようとしていました・・・。


「メトロポリス」のワールドプレミアの観客の反応で、昨年コクーンで「メトロポリス」観た時のビミョーな感じ思い出したり、ナチスやゲッべルスと聞くだけで「国民の映画」や「テイキングサイド」「ホロヴィッツとの対話」が心に浮かんだり、私がこれまで観た舞台といろいろリンクする面の多い作品でした。


冒頭のワールドプレミアの場面。
幕が上がると大階段を客席に見立てて、ドレスアップした観客がこちら向きにぎっしり座っている演出、よかったな。
あちらこちらの席から一人、また一人と立ち上がって言葉を発するたびに、「お、かいちゃん、そこにいたのか」「しーらん、シブいな」「ぽこくん、イケメン監督だな」とか発見して、楽しいったらありゃしない。


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2017年11月04日

ビリーは希望  「ビリー・エリオット」 大千穐楽


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誇りを抱いて歩け 力強く
冷たい地の底へと 我らともにいざ行こう


ロイヤルバレエスクールへと旅立つビリー
ヘッドランプをつけて送り出す炭鉱夫たち
ストライキに敗れた彼らが、ビリーへの別れを込めて歌い、再び炭鉱へと潜って行く。
心に誇りを持って。

彼らにとって、ビリーはその頭上のライトのように、希望だったんだ。
炭鉱夫たちばかりでなく、ビリーの父のジャッキーにも、兄のトニーにも
ウィルキンソン先生やバレエ教室の女の子たちにも
そして、炭鉱の町に残る親友のマイケルにとっても
ビリーは希望。

Once We Were Kings というこの場面で号泣。

誇りを抱いて歩け 力強く と繰り返し歌うジャッキーやトニーや炭鉱夫たちの、それこそ力強い歌声が、ビリーに希望を託しながらも自分たちの誇りは失わない、と宣言しているようで。

というか、一幕でも二幕でも、それまでにも散々泣いたのですが。

ビリーが初めてピルエットで回った時
お母さんからの手紙
持って行きようのない怒りを爆発させる Angry Dance
オールダービリーと踊るスワンレイク
僕はもう自由 と歌い踊る Electricity

一つひとつ どの場面も宝石のように輝いていて愛おしい。


ミュージカル 「ビリー・エリオット ~リトル・ダンサー~」
脚本・歌詞: リー・ホール 
演出: スティーヴン・ダルドリー
音楽: エルトン・ジョン 
振付: ピーター・ダーリング
翻訳: 常田景子  訳詞: 高橋亜子 
出演: 前田晴翔  吉田鋼太郎  柚希礼音  久野綾希子  
藤岡正明  小林正寛  栗山廉  山口れん ほか

2017年11月4日(土) 12:00pm 梅田芸術劇場メインホール 1階13列下手
(上演時間 2時間55分/休憩 20分)



1回目の感想はこちら


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「ビリー・エリオット」 本日126公演目。
大千穐楽でした。


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2017年11月03日

時を超え 性を超越し 「オーランドー」


orlando.jpgヴァージニア・ウルフが恋人であった詩人 ヴィタ・サックヴィル ウェストをモデルにして書いたとされる物語。
後にヴィタのご子息が「文学における、最も長く魅力的な恋文」と評しているとか。


KAAT×PARCO 「オーランドー」
原作: ヴァージニア・ウルフ 
翻案・脚本: サラ・ルール 
翻訳: 小田島恒志  小田島則子
演出: 白井晃 
美術: 松井るみ 
音楽: 林正樹 
出演: 多部未華子  小芝風花  戸次重幸  
池田鉄洋  野間口徹  小日向文世

2017年10月22日(日) 12:00pm 兵庫県立芸術文化センター 
阪急中ホール 1階A列センター
(上演時間 2時間15分/休憩 20分)



物語の始まりは16世紀のイングランド。
美しい少年貴族オーランドー(多部未華子)は、エリザベス女王(小日向文世)の寵愛を受け、小姓となって宮殿に入ると他の貴婦人たちにもモテモテです。しかし初めて恋に落ちたロシアの美姫サーシャ(小芝風花)に手ひどく裏切られ、傷心のオーランドーは自ら望んでトルコ大使となります。とある出来事からこん睡状態に陥った彼は7日目に目覚めた時、女性に変身していました。女性となったオーランドーはその後も18世紀、19世紀と時を超えて生き続け・・・。


セピア色に曇った空と雲、打ち寄せる波が映し出されたホリゾントのスクリーン。
無粋な開演前の諸注意アナウンスもブザーもなく、開演時間になるとスクリーンの雲が静かに流れ始め、波の音が聞こえてきて、やがて生演奏のミュージシャンが位置に着くという幕開き。
このオープニングはじめ、いかにも白井晃さんらしい美意識やこだわりが感じられる演出が随所に見られました。


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2017年11月02日

我々は運命に戦うように仕向けられている 「トロイ戦争は起こらない」


toroy.jpg終演後、駅に向かう道で聞こえてきた年配のご夫妻の会話。
「戦争っちゅうもんはほんまにちょっとしたきっかけで起こるんや」
「そうや。そやから今の若いもんはこんな芝居どんどん観たらええねん!」

本当にそう。
トロイに起こった戦争の発端は女性の取り合いだったけれど、これを「領土」と置き換えたら、「民族」あるいは「宗教」だとしたら・・・。
今も昔も繰り返される争い、その愚かしさは少しも変わっていません。だからこそこの紀元前のギリシャ神話の世界の物語が普遍性を持って多くの書物になったり、繰り返し上演されているのでしょう。


「トロイ戦争は起こらない」
作: ジャン・ジロドゥ 
翻訳: 岩切正一郎
演出: 栗山和也
美術: 二村周作 
音楽・演奏: 金子飛鳥 音響:山本浩一
出演: 鈴木亮平  一路真輝  鈴木杏   谷田歩  江ロのりこ  
川久保拓司  大鷹明良  花王おさむ  三田和代 ほか

2017年10月26日(木) 1:00pm 兵庫県立芸術文化センター 
阪急中ホール 1階I列(5列目)センター
(上演時間 2時間45分/休憩 20分)



物語: 長い戦争が終わり、平和が訪れたトロイの国。アンドロマック(鈴木杏)は夫であるトロイの王子エクトール(鈴木亮平)の帰りを待っていました。しかし、義妹のカッサンドル(江口のりこ)は再び戦争が始まるという不吉な預言をします。一方、エクトールの弟パリス(川久保拓司)は、ギリシャ王妃エレーヌ(一路真輝)を戦争の混乱に紛れて略奪してしまいました。ギリシャ国王メネラスは激怒し、「エレーヌを返すか、我々ギリシャ連合軍と戦うか」とトロイに迫り、使者としてオデュセウス(谷田歩)がやって来て、エクトールと対峙します。


ホメロスの叙事詩「イリアス」を題材に、フランスの劇作家 ジャン・ジロドゥが1935年に発表した作品。ヨーロッパでナチスが台頭してきた時期でもあり、ジロドゥは外交官でもあったということで、とても現実的、今日的。

美しいエレーヌを返すなんてもってのほか、トロイの威信にかかわる、戦争だ!とトロイの男たち・・・ここに登場するトロイの男は、エクトールとパリスを除けば自分たちは戦場に出ることはない年寄りの権力者なのですが。
妻を奪われ、名誉を汚されたギリシャ国王が激怒するのは当然として、だけどギリシャが本当に欲しかったものは、長年狙っていたトロイの富だったに違いありません。
そんな両国の思惑に翻弄されながら、何とか戦争を回避しようとするエクトール。


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2017年10月31日

ハッピーハロウィン♪


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本日 10月31日はハロウィン。
若者たちの仮装は年々加熱する一方のような気もします。
たまたま約束が今日で食事に出たミナミも結構な盛り上がりでした。

Trick or Treat にも仮装にも全く興味ない不肖スキップですが、
今日会社の後輩がプレゼントしてくれたこれはうれしかったな。
ありがとう

このブログにも何度かアップしたことがある 松竹堂 のフルーツ餅 
ハロウィンバージョンです。10月限定なのだとか。
これまでフルーツ餅は季節ごとにいただいていましたが、
このハロウィンバージョンは初めてでした。
帰宅して箱開けた時、テンションあがったよね

ハロウィン特別仕様のジャックオランタンは柿、黄色はパイナップル、白はマスカット。
かわいいばかりでなく、安定のおいしさです。



こんなハロウィンなら大歓迎 のごくらく度 (total 1832 vs 1833 )


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2017年10月29日

体の翼を心に返すから 「人間風車」


ningenfusha.jpg「大阪は20年前にこの作品が初演された場所。その大阪で公演できることをとてもうれしく思います」と成河くんがアフタートークでおっしゃった通り、「人間風車」は1997年 後藤ひろひとさんが劇団 遊気舎に書きおろして演出・上演した作品。
その後、2000年、2003年とPARCOプロデュース作品としてG2さんの演出で再演されましたが、これは結末が救いがある内容に改訂されたと聞いています。

今回は、2003年版でサムを演じた河原雅彦さんで「よりダークさを増した」新演出版なのだとか。
オリジナルに近くなったということかな。


PARCO & CUBE 20th present 「人間風車」
作; 後藤ひろひと
演出: 河原雅彦
出演: 成河  ミムラ  加藤諒  矢崎広  松田凌  今野浩喜  菊池明明  
川村紗也  山本圭祐  小松利昌  佐藤真弓  堀部圭亮  良知真次

2017年10月20日(金) 7:00pm 森ノ宮ピロティホール L列下手
(上演時間 2時間25分)



物語: 売れない童話作家の平川(成河)はいつも近所の怪獣公園で子供たち相手に自作の童話を語って聞かせていました。彼のつくる童話は、「三流大学出身より高卒の方がまし」といったひねくれた内容ばかりで親たちは疎ましく思っています。
ある日、サム(加藤諒)と名乗る青年が子供たちと一緒に童話を聞くようになりますが、彼は聞くとすぐにその話を覚えて童話の登場人物になりきる不思議な青年でした。
その頃、平川はテレビタレントのアキラ(ミムラ)と知り合い、恋をするようになって、その作風にも変化が現れます。大きな童話賞に応募しようと自作を親友の童話作家 国尾(良知真次)に読んでもらいます・・・。


遊気舎で上演された時、「恐ろしく悲しく救いのない物語」という謳い文句におそれをなして観に行かなかったというおぼろげな記憶がありまして。

平川が子供たちに語って聞かせる童話が実際に演じられる、どこか牧歌的な前半と、その平川が親友に裏切られ、アキラにも去られて絶望と憎悪の中で狂気の物語をサムに語り、それが現実となって展開していく後半との落差が大きくて、ほんっとっ、怖かったです。
平川が語る物語の中の殺し方・・・どう殺すか、どう死んでいくか、が聞いているだけで耳をふさぎたくなるような残忍さなのに、それが目の前で展開する恐ろしさ。
最初に小杉が殺されて、次は子供が、国尾が、そしてアキラが、と、観ている私たちはどう殺されるかということを先に知らされている訳で、それがリアルに再現されるに至ってさっき聞いた描写がよりリアルに蘇り・・・って、この悪魔のような脚本、後藤ひろひと大王の真骨頂です。


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