2020年07月17日

読了 「たのしみは日常のなかにありー『独楽吟』にまなぶ心の技法 」


tanoshimi-wa.jpg橘曙覧(たちばなのあけみ)の「たのしみは」で始まる52首の短歌集「独楽吟」を見開き2ページで1首ずつ解説した本。
ずい分前に読んだもので、このブログにも書いたことがあります。検索してみたら2009年でした(こちら)。

当時も再読だったのですが、ステイホーム中に本棚の整理をしていてこの本を再発見。
なつかしいと同時にこれは「今また読むべき本」ではないかと再々読した次第です。



「たのしみは日常のなかにあり―『独楽吟』にまなぶ心の技法 」
著: 橘曙覧
解説: 武田鏡村
東洋経済新報社刊


1994年 天皇皇后両陛下が訪米された際のクリントン大統領の歓迎式典スピーチで有名になった

たのしみは 朝おきいでて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時

は今でも大好きな一首。
読み進んでいくうちに心にとまった歌を書き留めると、2009年の記事に書いた三首がそのままで、ちょっと笑ってしまったり。


たのしみは そぞろ読みゆく 書(ふみ)の中(うち)に 我とひとしき 人をみし時
たのしみは 心をおかぬ友どちと 笑ひかたりて腹をよるとき
たのしみは 空暖かに うち晴れし 春秋の日に 出でありく時


そして今回、新たにこれも、となった歌がこちら


たのしみは 庭にうゑたる 春秋の 花の盛りに あへる時時


いや、ほんとそう!
この歌のところで、私もわが家の小さな庭に出て花を眺めてみたくなりました。
いつも花が咲いている訳ではありませんが、朝起きて玄関を出て門扉を開けに行く時、疲れて夜帰宅した時、その日ごと、季節ごとに迎えてくれる花やグリーンたちにどれほど癒され励まされていることかと改めて実感しました。


昨年までとは比べるべくもないくらい物心両面でストレスフルな日々を余儀なくされる2020年。
そんな日々の中でも橘曙覧を見習って、ささやかなたのしみに心を寄せて幸せを感じるゆとりは持っていたいと思います。





たのしみは 神の御国の 民として 神の教へを ふかくおもふとき のごくらく地獄度 (total 2116 vs 2124 )

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2020年04月17日

読了 「染五郎の超訳的歌舞伎」


choyakuteki.jpg先日、宝塚歌劇団宙組の真風涼帆さんが家にいる時間の過ごし方についてのメッセージで、「本の整理が洋服以上に難しい」とおっしゃっていて、「そのとおり!」と激しく同意。
アンタッチャブルになっている書庫(という名の物置部屋)の本や雑誌を整理しようと思い立ったものの、つい読み込んでしまって進まないこと甚だしい。
そんな中、こちらを発見(しかも2冊💦)


「染五郎の超訳的歌舞伎」
著者: 市川染五郎 (現 松本幸四郎)
初版: 2013年4月2日


染五郎さんが「月刊 本の窓」(小学館)に2011年1月号から2年間連載され、歌舞伎の名作を採り上げて解説されたものに何作か加えてまとめ、巻末には“盟友” 市川猿之助さんとの対談も収められてています。

とても平易な文で書かれていて読みやすく、たとえば「寺子屋」は、「延享三(1746)年、大坂 竹本座で人形浄瑠璃の演目として初演されましたが、同年9月には京都で歌舞伎として初演、翌延享四年5月には江戸の中村座で再演され、現在まで人気演目であり続けています」といった歴史的な解説もあって、「ほぉ、そんなこともきちんと記録に残っているんだ」と感心したり。

「女殺油地獄」に始まって、「籠釣瓶花街酔醒」「三人吉三巴白浪」「仮名手本忠臣蔵」「東海道四谷怪談」「夏祭浪花鑑」「勧進帳」・・・と代表的な演目が並んでいますので、ほぼ全作観たことがありますし(それも複数回観ているもの多々)、ストーリーも知っているものばかりですが、舞台のメイキングや、染五郎さん独特の視点や考え方が加えられていて興味深いです。


続きがあります
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2019年12月06日

新選組本 一気読み


今年6月から7月にかけて観劇した宝塚歌劇雪組の「壬生義士伝」にハマって原作熟読中ということは以前アップしましたが(こちら)、それを読んでますます私の新選組熱が再燃。

幼少期、時代劇好きの父や祖母と一緒によく見ていたドラマの中に「燃えよ剣」があって、読書も好きな父の本を読んだりもして、高校生のころには立派な新選組フリークに成長したワタクシ。
京都の壬生寺や新選組ゆかりの地めぐりもよくしました。
宝塚では汀夏子さんが沖田総司を演じた「星影の人」が大好きで何度も観たり。

そしてまた宝塚のお陰で新選組を思い出し、あの頃読んだ「燃えよ剣」や「新選組血風録」はもちろん、こんな本もある、こんなのも出てる、と次々古い本を開拓して、この半年で一気読みです。


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・壬生義士伝 上・下 (浅田次郎)
・新選組血風録 (司馬遼太郎)
・燃えよ剣 上・下 (司馬遼太郎)
・新選組始末記 (子母澤寛)
・新選組興亡録 (縄田 一男・編/司馬遼太郎 柴田 錬三郎 北原亜以子 ほか)
。新選組烈士伝 (縄田 一男・編/津本陽 池波正太郎 三好徹 南原幹雄 ほか)  
・新選組全史 幕末・京都編 (中村彰彦)
・新選組全史 戊辰・箱館編 (中村彰彦)

のべ10冊。


「燃えよ剣」などはよく覚えている箇所もあれば完璧に忘れているところもあったり、たとえば芹沢鴨暗殺や池田屋事件など、同じ事象を描いていても、作者によってニュアンスが違っていたり、興味深かったです。
幕末史の再認識と勉強にもなりました。


「新選組血風録」と「燃えよ剣」は私の新選組バイブルみたいな本なので、何度読んでもやはりおもしろい。
「壬生義士伝」は宝塚で上演されなかれば読まなかったかもしれないことを思うと本当に出会えてよかったです。

「新選組興亡録」と「新選組烈士伝」は様々な隊士の生き様、死に様を10人の作家が一遍ずつ著したもので、多分にフィクションの部分も多い
印象ではありましたが、それそれの切り口がおもしろかったです。
どれもおもしろかったですが、一つ挙げるとすれば、「新選組烈士伝」の最後に収められている船山馨さんの「薄野心中ー新選組最後の人」。

すでに明治新政府となってから、蝦夷開拓地にいる斎藤一が主人公の物語ですが、ラストに出てくる新政府の軍人で旧薩摩藩の桐野利秋(中村半次郎)との場面がとても好きでした。
斎藤一(と新選組?)にきちんと向き合う桐野という人物の度量の大きさ、人のよさを改めて知る思いでしたが、その桐野も時を経ずして西郷隆盛とともに西南戦争に散ることを考えると歴史の非情も感じます。

最後の2冊「新選組全史」は、フィクションの部分をできるだけ排除して遺された元隊士の日記など文献を解析して史実に基づいて書かれていて、いささか面白みには欠けますが総まとめとしてこれを最後にもってきたのは正解でした。

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「壬生義士伝」ばかりか「燃えよ剣」も望海さんのフライヤーをブックカバーにしました。



これにて「新選組」はひと段落。次は松平容保モノを読みますわよ~ のごくらく地獄度 (total 2041 vs 2044 )


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2018年04月24日

「いつもポケットにショパン」 がない!


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今朝、何気に「半分、青い。」を見ていて、佐藤健くん扮する律くんが鈴愛ちゃんに渡したマンガがアップになったところで、「えっ!?『いつもポケットにショパン』じゃん!!」となりました。

マンガをよく読んでいた少女のころ、断トツに好きだった作家がくらもちふさこさん(と陸奥A子さん)で、そのくらもちさんの作品の中でも、
「いつもポケットにショパン」
「おしゃべり階段」
          が My Top 2

鈴愛ちゃんこの後のシーンで「おしゃべり階段」も読んでた。
さすが律くん、わかっていらっしゃる。
そういえば、「おしゃべり階段」の中山手線くんって、何となく律くんとイメージ重なります。



別マ(別冊マーガレット)の連載を毎号楽しみに読んでいて、それだけではあきたらず、単行本も買って繰り返し読んだものです。
両作品とも今でも主人公はじめ主な登場人物の名前言えるくらい。


すっかり忘れてしまっていましたが、「まだ持っているはず」と、夜 帰宅後、わが家の書庫(という名の物置)を探してみたところ、「コミック」と書いた箱にひとまとめに入っていました・・・「あしたのジョー」とか「ベルサイユのばら」とかも一緒に(^^ゞ

くらもちふさこさんの作品は冒頭の画像。
持っていることすら忘れてしまっていた作品もある中、「おしゃべり階段」はあるのに「いつもポケットにショパン」がなーい


なんで???
誰かに貸したままなのかどうこでどうなったのか全く記憶にありません。



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今めちゃくちゃ「いつもポケットにショパン」が読みたいのだけど、全巻セット買おうかしら の地獄度 (total 1903 vs 1905 )


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2014年06月26日

読了 「まんがでわかる7つの習慣」

7habitts.jpg1990年に初版が発行されて世界で3,000万部以上売れたというスティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」。
その原書の日本語訳のエッセンスをそのままに世界を置き換えて漫画で解説したもの。


「まんがでわかる7つの習慣」 
まんが: 小山鹿梨子 
監修: フランクリン・コヴィー・ジャパン
宝島社 2013年10月初版発行



原作(日本語訳)はもちろんずい分前に読みました・・・というか、読まされましたという方が正解かな。会社のレポートの課題の一つだったりしたので。
それをもう1回読みたいと思っていた訳ではないのですが、某書店でどうしても何か買わなければならない事情があって(しかもゆっくり選ぶ時間もなく)、たまたまレジ近くで目についた本がこれだったのです。
最近、このテの本、流行りですね。

主人公は亡き父と同じバーテンダーを目指す23歳の女性・中田歩。
彼女がたまたま入ったバーで飲んだサイドカーが父の味と同じことに感激し、そのバーで修業がてら働くことを志願します。
歩がバーテンダーとして、自らのコミュニケーション力の不足に気づかず「嫌な客」と腹を立てたり、受け身の姿勢を正されたりと失敗を重ねるうち、様々な出会いや出来事を通して成長していく姿が描かれています。続きを読む
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2014年06月05日

原作というより戯曲 「あしながおじさん」


ddlb.jpg3月に「ダディ・ロング・レッグズ」を観た時、井上芳雄くんに「この舞台を翻訳した今井麻緒子さんの新訳です。売上の一部はあしなが育英会に寄付されます」と勧められたので買った原作本です。

訳者の今井麻緒子さんはその舞台を演出されたジョン・ケアードさんの奥様ということは知っていましたが、「レ・ミゼラブル」でファンテーヌ役を演じたこともある女優さんだとは存じ上げませんでした。
そもそも、ミュージカルにする題材を探していらしたケアードさんに今井さんが「Daddy-Long-Legs」を手渡されたのがあのステキな舞台が誕生したきっかけだったことも初めて知りました。


「あしながおじさん」
作: ジーン・ウエブスター
翻訳: 今井麻緒子
ピアソン・ジャパン株式会社
2014年3月1日初版発行



舞台の感想にも書いたのですが、ウエブスターの「あしながおじさん」は少女時代の私の愛読書で、「好きな本は?」と聞かれたらいつも「あしながおじさん」と答えていたくらいです。
でも細かい内容はほぼ忘れていて、舞台を観た時に「あ、こんなエピソード?」と思ったことも数知れず(笑)。
その舞台の脚本を翻訳された今井麻緒子さんが訳されたこの原作本は、舞台の香り色濃く、ジルーシャの手紙の文調が台詞そのままで、いろいろなシーンが脳裏に蘇ったり、坂本真綾さんの声に変換されたり。
原作というよりまるで戯曲を読んでいるような感覚でした。


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posted by スキップ at 22:57| Comment(2) | TrackBack(0) | books | 更新情報をチェックする