2014年06月26日

読了 「まんがでわかる7つの習慣」

7habitts.jpg1990年に初版が発行されて世界で3,000万部以上売れたというスティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」。
その原書の日本語訳のエッセンスをそのままに世界を置き換えて漫画で解説したもの。


「まんがでわかる7つの習慣」 
まんが: 小山鹿梨子 
監修: フランクリン・コヴィー・ジャパン
宝島社 2013年10月初版発行



原作(日本語訳)はもちろんずい分前に読みました・・・というか、読まされましたという方が正解かな。会社のレポートの課題の一つだったりしたので。
それをもう1回読みたいと思っていた訳ではないのですが、某書店でどうしても何か買わなければならない事情があって(しかもゆっくり選ぶ時間もなく)、たまたまレジ近くで目についた本がこれだったのです。
最近、このテの本、流行りですね。

主人公は亡き父と同じバーテンダーを目指す23歳の女性・中田歩。
彼女がたまたま入ったバーで飲んだサイドカーが父の味と同じことに感激し、そのバーで修業がてら働くことを志願します。
歩がバーテンダーとして、自らのコミュニケーション力の不足に気づかず「嫌な客」と腹を立てたり、受け身の姿勢を正されたりと失敗を重ねるうち、様々な出会いや出来事を通して成長していく姿が描かれています。続きを読む
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2014年06月05日

原作というより戯曲 「あしながおじさん」

ddlb.jpg3月に「ダディ・ロング・レッグズ」を観た時、井上芳雄くんに「この舞台を翻訳した今井麻緒子さんの新訳です。売上の一部はあしなが育英会に寄付されます」と勧められたので買った原作本です。

訳者の今井麻緒子さんはその舞台を演出されたジョン・ケアードさんの奥様ということは知っていましたが、「レ・ミゼラブル」でファンテーヌ役を演じたこともある女優さんだとは存じ上げませんでした。
そもそも、ミュージカルにする題材を探していらしたケアードさんに今井さんが「Daddy-Long-Legs」を手渡されたのがあのステキな舞台が誕生したきっかけだったことも初めて知りました。

「あしながおじさん」
作: ジーン・ウエブスター
翻訳: 今井麻緒子
ピアソン・ジャパン株式会社
2014年3月1日初版発行


舞台の感想にも書いたのですが、ウエブスターの「あしながおじさん」は少女時代の私の愛読書で、「好きな本は?」と聞かれたらいつも「あしながおじさん」と答えていたくらいです。
でも細かい内容はほぼ忘れていて、舞台を観た時に「あ、こんなエピソード?」と思ったことも数知れず(笑)。
その舞台の脚本を翻訳された今井麻緒子さんが訳されたこの原作本は、舞台の香り色濃く、ジルーシャの手紙の文調が台詞そのままで、いろいろなシーンが脳裏に蘇ったり、坂本真綾さんの声に変換されたり。
原作というよりまるで戯曲を読んでいるような感覚でした。続きを読む
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2014年05月02日

読了 「海辺のカフカ」

今さら~?という感じですが(笑)。

2012年に舞台「海辺のカフカ」を観た時、ステキな作品ではあったのですがいくつか疑問点もあって、「原作を読んで検証する必要がありそうです」と書いたのにそのままになっていました。
今年その舞台が再演されるにあたり、一か所とても苦手な場面もあって、どうしようかと迷ったのですが、宮沢りえちゃんが演じる佐伯さんを観てみたいし、新しいカフカ少年・・古畑新之くんというスター誕生の瞬間に立ち会えるかもしれないと思いチケット取ったのでした。
ということで意を決して読み始めました。

kafka1.jpg  kafa2.jpg

「海辺のカフカ」

作: 村上春樹
初版: 2002年9月12日 新潮社


十五歳になったとき、少年は二度と戻らない旅に出た。
誕生日の夜、少年はひとり夜行バスに乗り、家を出た。生き延びること、それが彼のただひとつの目的だった。一方、ネコ探しの名人であるナカタ老人も、何かに引き寄せられるように西に向かう。暴力と喪失の影の谷を抜け、世界と世界が結びあわされるはずの場所を求めて―。


ちょうど1年前の5月に参加した村上春樹さんの公開インタビューで「1979年から小説を書き始めて、書きたいことが書けるようになったのは2000年位から。その最初の作品が『海辺のカフカ』」とおっしゃっていましたが、村上春樹さんがこの作品で書きたかったことって何だったのかなと思います。

同じインタビューで、「人間は二階建の家みたいなもので、一階には家族との暮らしや他の人との関わりがあり、二階は一人で音楽を聴いたり本を読んだりする空間、地下一階には記憶の残骸がある。この部分だけでも小説は書けるけど、そのさらに下の地下二階に降りなければ本当に人の魂に訴えるものは書けない」という発言もあって、この“地下二階“の部分が描かれているのだろうと想像はしてみるのですが。続きを読む
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2013年07月25日

読了 「魔群の通過」

magun.jpg元はといえばあかいくらやみ」の予習のために読み始めた原作本。
何だか人の名前とか関係がややこしくて、苦労してちょっぴり読んだところで観劇の日を迎えてしまい、舞台観た後はモチベーションもすっかり下がって放置していたもの。再度取り出して読んでみたら、これが存外におもしろく、引き込まれて一気に読了しました。

「魔群の通過」
作: 山田風太郎 
廣済堂文庫 山田風太郎傑作大全18 
初版 昭和56(1981)年6月 角川文庫


尊皇攘夷派と佐幕派の対立激しい幕末の水戸藩で勃発した内戦。
水戸の攘夷派・天狗党は、天皇と旧主君の弟である一橋慶喜に志を伝えるため、水戸から京へ1000名による大行軍を開始します。賊軍という汚名を受けたため、佐幕派である諸生党、さらには幕軍の追撃を受け、過酷な自然と闘いながら辿り着いた敦賀の地でついに降伏。その彼らを待ち受けていたのはさらに過酷で悲惨な結末・・・。続きを読む
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2012年11月30日

ビバ!文楽 「あやつられ文楽鑑賞」

ayatsurare.jpg三浦しをんさんの「仏果を得ず」を読んでいた時、あんまりおもしろくて、「おもしろーい!」とTwitterでつぶやいたところ、複数のフォロワーさんから「それならこちらも」と薦めていただいた本です。

「あやつられ文楽鑑賞」
作: 三浦しをん
単行本: ポプラ社    2007年5月
文庫本: 双葉文庫   2011年9月


「この本は、文楽観劇のド素人であった私が、いかにしてこのとんでもない芸能にはまっていったかの記録である」で始まるまえがき。
順番としては、こちらが先で「仏果を得ず」に続くようですが、後から読んでも十分おもしろかったです。
あ、ここでこういうふうに知ったことが「仏果を得ず」のあの描写につながったのか、とか、まんまあの場面、というところもあったり。

ド素人とは言うものの、取材と称して劇場の楽屋を訪ねて大夫さんや三味線さん、人形遣いさんに会ってインタビューしたり、なんていうところはさすが直木賞作家は「ただの素人」とは違います。
それでも、文楽のあれこれを知るたびに好奇心とミーハー心たっぷりにそのおもしろさ、すばらしさを伝えるしをんさんの文章はとても好感が持てますし、作中に出て来る「仮名手本忠臣蔵」「桂川連理柵」「女殺油地獄」といった作品の考察は、さすがの筆致で、作品そのまま観ているように読み応えがあります。

三味線の鶴澤燕二郎さん(現・燕三さん)へのインタビューの項。
燕二郎さんの師匠である五世鶴澤燕三さんが、「ひらかな盛衰記」の「逆櫓の段」を弾いている舞台上で倒れた。大夫は竹本住大夫さん。燕三さんを心配しつつも三味線なしで語り続ける。その時、燕二郎さんが浴衣姿のまま床に出て三味線を弾いた。
・・・以前に聞いたことがあることも、こうして当事者の話としてリアルに感じられて、改めて文楽、そしてナマの舞台の凄まじさを見る思いでした。
先日文楽列車で吉野へ行った時、終演後、金峯山寺蔵王堂の人影まばらな本堂で、権現様の前で静かに手を合わせていらっしゃった現・燕三さんの姿が目に浮かびました。


この2冊読了して「仮名手本忠臣蔵」通しへなだれ込み のごくらく度 わーい(嬉しい顔) (total 1023 わーい(嬉しい顔) vs 1028 ふらふら)
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2012年10月16日

11月文楽公演がますます楽しみ! 「仏果を得ず」

bukka.jpg「チョコレートコスモス」おもしろかった!っていうエントリへのコメントで「こちらもおもしろいですよ」とみんみんさん恭穂さんが薦めてくださった本はぜーんぶ買った(笑)のですが、その中の一冊。

「仏果を得ず」
作: 三浦しをん
単行本: 双葉社     2007年11月
文庫本: 双葉文庫   2011年7月


文楽の世界を描いた作品。「若手大夫の成長を描く青春小説」というキャッチフレーズがついていますが、これ、非常におもしろかったです。紹介していただいてありがとーっ!!という感じ。
文楽を知らなくてももちろん楽しめますが、文楽と少しでも接したことがある人ならより一層興味を持って読むことができますし、次に文楽の公演を観る時に感じ方が変わったりするのではないかしら。
通勤電車の短い時間に切れ切れに読んでいてもかなり面白くて、早く続きが読みたーいと思いながらままならず、今回の東京遠征の移動時間にもう一度最初から一気読みです。しかも読了後、もう1回ざっと読み返したくらい。

主人公は笹本健(たける)大夫 30歳。
高校の修学旅行でいやいや文楽を観て、ある大夫の石をぶつけるようなエネルギーに射られるように文楽の道を志し、文楽研修所で学んだ後、現在はその大夫・人間国宝 笹本銀大夫の弟子として文楽の世界に生きています。続きを読む
posted by スキップ at 23:01| Comment(2) | TrackBack(0) | books | 更新情報をチェックする