2021年02月22日

「OSLO」のチケットが買えない


oslo.JPG楽しみにしていた舞台「OSLO」
(公式サイトはこちら
「オスロ合意」を描いて2017年トニー賞を受賞した作品の日本初演。演出は上村聡史さん。


3月3日~7日に予定されている兵庫県立芸術文化センター公演は、当初1月9日(土)に先行販売の予定でした。
が、緊急事態宣言発令によって発売が延期となり「新しい発売日程は決定次第ウェブサイト等でご案内いたします」ということでした。

2月も後半になって、公演が近づいているのに一向に発売日が発表されず、毎日サイトをチェックしていたところ、2月18日にこんな告知が。


当公演は、製作元で先行販売を行っておりましたが、1月の緊急事態宣言発出時点で既に定員の50%を超えていたため、当センターでは販売を自粛し、発売を延期しておりました。宣言解除後の発売を目指しておりましたが、この度緊急事態宣言の期間延長に伴い、新規のチケット発売ができなくなったため、やむなく発売を取り止めさせていただきます。発売をお待ちいただいていたお客様には心よりお詫び申し上げます。
※緊急事態宣言が解除された際の対応につきましては、協議の上、当ページにてご案内いたします。


もう、えええぇ~っです💦
公演は上演される、チケットも販売されている・・・のにチケットが買えない


舞台のチケットを取るにあたっていろいろな手段がある場合、どこで取るかはいつも悩ましいところですが、兵芸先行は先着順で席が選べて.かつよい席が取れることも多いので、好んで利用しています。
特にこの公演は「主催: 関西テレビ放送 兵庫県 兵庫県立芸術文化センター」と主催に名を連ねていましたので安心していました。

製作元の先行で50%超えていたって何よ

昨年からたくさんの舞台が上演中止になって、観たくても観られず、泣く泣くチケット払い戻した公演は多々ありますが、こんなことは初めて。
いや、ビフォーコロナを含めても、どんな人気公演でも観たい舞台のチケットが1枚も取れないことはこれまでありませんでしたので(除・宝塚歌劇の大劇場以外の公演)「公演があるのにチケットが買えない」のは初めての経験です。何てことだ。


さて、大阪・兵庫・京都は2月末で緊急事態宣言が解除されそうな見通しになってきましたが、「緊急事態宣言が解除された際の対応」はどうなることでしょう。



「製作元」の先行でチケットそんなに売ってるのかということもよくわかったよね の地獄度 (total 2217 vs 2221 )

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2021年02月13日

二人の男・密室・ゲームのような復讐劇 「スルース ~探偵~」


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1970年にロンドンで初演された作品。
ブロードウェイ版はトニー賞を受賞し、映画化もされました。日本でも何度か舞台で上演されていて、直近では西岡徳馬さん主演版(2016年)が記憶に新しいところですが、いずれも未見。

「二人の男」「密室」「ゲームのような復讐劇」
と、フライヤー表面のコピーだけを事前情報に観劇しました。


「スルース ~探偵~」
作: アントニー・シェーファー
翻訳: 常田景子
演出: 吉田鋼太郎
美術・衣装: 大島広子  照明: 原田保
出演: 柿澤勇人  吉田鋼太郎

2021年2月5日(金) 7:00pm サンケイホールブリーゼ 1階G列センター
(上演時間: 2時間/休憩 20分)



物語: 著名な推理小説家アンドリュー・ワイク(吉田鋼太郎)は、妻の浮気相手であるマイロ・ティンドル(柿澤勇人)を自身の邸宅に呼び出します。不倫ヘの追及を受けるものだと思っていたマイロに対し、アンドリューは「妻の浪費家ぶりには困っている」と話し、自宅の金庫にある高価な宝石を盗み出すよう提案します。そうすることでマイロは宝石とアンドリューの妻を手に入れ、アンドリューは宝石にかけられた保険金を受け取り愛人と幸せに暮らすことができるのだ、と。提案に乗ったマイロはアンドリューに言われるまま泥棒に扮して屋敷に侵入し・・・。


若くハンサムで、アンドリューの妻に愛され自信に満ちているマイロは、アンドリューに対してアドバンテージを取っているように見えます。
ところが、アンドリューの提案に乗り、宝石泥棒をするためにアンドリューが用意したピエロの衣装を着たり、あれこれ注文をつけられてその通りに従うマイロはいかにも脇が甘く、「そんなことしてたらアンドリューの思うツボじゃん」と思っていたところ、その通りになって、アンドリューに撃たれ、階段を転げ落ちた一幕ラストで、「あー、やっぱり~」と同時に、「かっきー ここでもう死んじゃったら二幕どうなるの?」と思っていました。

が、物語はそんな単純なものでは、もちろんありませんでした。


続きがあります
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2021年01月27日

I Shall Be Released「チョコレートドーナツ」


anydaynow.jpg

ラスト ひとり歌うルディ。
「!」
「これ、“I Shall Be Released” じゃない!ボブ・ディランの!」
「あー、映画のタイトル、この曲の歌詞(Any day now, any day now I shall be released)から来てるのか!」と気づく(遅い💦)。

2012年に公開されたアメリカ映画「チョコレートドーナツ」(原題: ANY DAY NOW)
1970年代のアメリカの「障がいを持ち、母親に育児放棄された子どもと、家族のように過ごすゲイ」という実話をもとにしたこの映画の、世界初舞台化です。

映画は未見。
「ゲイのカップル」「ダウン症の子ども」というキーワードだけを知った上での観劇でした。


PARCO THEATER OPENING SERIES
「チョコレートドーナツ」」 ANY DAY NOW
Based on the motion pictures “Any Day Now”
原作: Travis Fine/George Arther Bloom
翻案・脚本: 谷賢一   訳詞: 及川眠子
演出:  宮本亞門
音楽監督: 横山英規   美術: 乗峯雅寛
照明: 佐藤啓   振付: 大村俊介(SHUN)
出演: 東山紀之  谷原章介  堀部圭亮  八十田勇一  妃海風  まりゑ  
高橋永/丹下開登(ダブルキャスト)  モロ師岡  高畑淳子 ほか

2021年1月22日(金) 1:00pm シアター・ドラマシティ 3列下手
(上演時間: 2時間20分/休憩 20分)



物語の舞台は1979年のアメリカ カリフォルニア。
シンガーを夢見ながらショーパブで働くドラァグクイーンのルディ(東山紀之)は客として店に来た、ゲイであることを隠して生きる地方検事のポール(谷原章介)と恋に落ちます。ルディのアパートの隣室に住む、ネグレクトを受けているらしいダウン症の少年マルコ(高橋永)の母親が逮捕され、マルコを施設に入れたくないルディはマルコを引き取り、“いとこ”同士と偽ってポールの家で共に暮らし始めました。まるで本当の両親のようにマルコを愛し、大切に育てた二人でしたが、ゲイのカップルであることを周囲に知られ、二人の関係を偽ったことが原因でマルコは家庭局に連れて行かれてしまいます。絶望の中、「今こそ世界を変える時」と、差別と偏見で奪われたマルコを取り戻すために二人は裁判に挑みます・・・。


40年以上前の話とはいえ、性的マイノリティや障がい者への偏見や差別は、あのアメリカですらこんなにも・・・と思わずにはいられませんでした。多分それは時を経て、国を変えても変わらない「今の現実」でもあると感じるのです。

ハッピーエンドとチョコレートドーナツが大好きなマルコ。
共に暮らし始めたころの三人が本当に幸せそうで楽しそうで・・・映像作品を観ているような演出が印象的でした・・・このシーンが幸せそうであればあるほど、2幕の法廷シーンの緊迫感と背筋がヒヤリとするような冷たさが一層増幅される感じ。
マルコが誰と一緒にいるのが幸せか、というのは明らかなのに、現実の厳しさはそれを許さず、“ゲイのカップル”への偏見は根強く、理で覆われた法の壁は厚く冷たい。


続きがあります
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2021年01月24日

人に生まれて 人ではなくなり 「ポーの一族」


thepoeclan.jpg

2018年に宝塚歌劇花組で上演された作品。
あの時、「宝塚でエドガー役やれるのはみりお(明日海りお)以外にいない」と思ったものですが、外部でもエドガー役ができるのはやっぱりみりおだけだった訳で(笑)。


ミュージカル・ゴシック 「ポーの一族」
原作: 萩尾望都 
脚本・演出: 小池修一郎(宝塚歌劇団)
作曲・編曲: 太田健(宝塚歌劇団)
美術: 松井るみ
衣裳: 生澤美子
振付: 桜木涼介  KAORIalive  新海絵理子
出演: 明日海りお  千葉雄大  小西遼生  中村橋之助  夢咲ねね  
綺咲愛里  能條愛未  純矢ちとせ  福井晶一  涼風真世 ほか

2021年1月20日(水) 12:00pm 梅田芸術劇場メインホール 1階9列(6列目)上手
(上演時間: 2時間50分/休憩 25分)



2018年宝塚歌劇版の感想はこちら


物語: イギリスの片田舎―森の奥に捨てられた幼い兄妹エドガー(明日海りお)とメリーベル(綺咲愛里)は、館に住む老ハンナ(涼風真世)に拾われ育てられます。老ハンナたちは、永遠の時を生きる「バンパネラ」の一族でした。正体を見破った村人たちが屋敷を襲い老ハンナは消滅、一族にも危機が迫る中、メリーベルを巻き添えにしないことと引き換えにキング・ポー(福井晶一)によってエドガーはバンパネラにされ一族に加えられてしまいます。
こうしてエドガーはポーツネル男爵(小西遼生)とその妻シーラ(夢咲ねね)を養父母として長い時を生きることとなり、やがてメリーベルも自らの意志で一族に加わります。時は流れ、港町ブラックプールのホテルに姿を現した4人。男爵とシーラは、診療所の医師 ジャン・クリフォード(中村橋之助)を一族に引き入れようと目論み、エドガーは町一番の名家 トワイライト家の跡取りアラン(千葉雄大)と宿命的に出会います・・・。


ストーリー展開は基本的に宝塚版と同じ。
1964年にフランクフルト空港に降り立った3人のバンパネラ研究家がストーリーテラーの役割を果たして物語は進みます。
3人が辿るバンパネラの足跡・・・物語の舞台は1754年スコッティ村と1879年 イギリスの港町 ブラックプール。
プログラムを買っていませんのではっきりとわかりませんが、♪我らは 一族~ ポーの一族~ という主題歌や、エドガーの歌う「哀しみのバンパネラ」など、楽曲もそのまま使われているようでした。

明日海さんをはじめ、夢咲ねねさん、綺咲愛里さん、純矢ちとせさん、そして涼風真世さんと、宝塚OGがキャストに名を連ねていますが、当然ながら男性の役は男優さんが演じている訳で、ファンタジーな雰囲気は希薄になった分、現実味がより増していて、その結果、エドガー筆頭に人ならざるもの-バンパネラ-と生身の人間との対比が一層色濃く浮かび上がった印象です。
そのため、永遠に生き続けなければならない宿命を背負ったエドガーの孤独感、切なさがよりひしひしと感じられました。

人に生まれて 人ではなくなり
幸せの残り香も忘れた
哀しみを抱いて生きる
僕はバンパネラ

というエドガーの絶唱が胸に突き刺さります。


続きがあります
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2020年12月18日

本当のことを知らない方が幸せ・・・なのかな? 「迷子の時間」


maigonojikan.jpg「亀梨和也くんの5年ぶりの舞台」と聞いて、「え?このあいだ観た気がするけど・・」とブログ検索したら、
「靑い種子は太陽のなかにある」 は2015年。確かに5年前でした。ほんと、時の流れの速さよ。「演出 蜷川さんだったよなぁ」とまたしんみり。


PARCO PRODUCE
「迷子の時間 -語る室2020-」
作・演出: 前川知大
音楽: かみむら周平  美術: 乘峯雅寛  照明: 原田保  
ドラマターグ: 谷澤拓巳  舞台監督: 林和宏
出演: 亀梨和也  貫地谷しほり  浅利陽介  松岡広大  
古屋隆太  生越千晴  忍成修吾

2020年12月10日(木) 2:00pm サンケイホールブリーゼ 1階J列センター
(上演時間: 2時間)



物語:幼稚園の送迎バス運転手と3歳の園児がある日突然姿を消した田舎町。
事件から5年、行方不明の子供を探し続ける母・美和子(貫地谷しほり)、その弟で事件の第一発見者だった警察官の譲(亀梨和也)、バス運転手の兄(忍成修吾)の3人は事件が起こった22日に毎月譲が勤務する交番前の広場でバーベキューをしています。そこへ車を盗難された霊媒師 佐久間(古屋隆太)、未来から来た?青年ガルシア(松岡広大)、父を亡くした兄妹(浅利陽介・生越千晴)が次々訪れます。これらの人々が交錯し、やがて事件の全容が明らかになっていきます・・・。


この作品はイキウメ主宰の前川知大さんが、「劇団からはみ出したものを上演する別館」という位置づけのカタルシツの公演として2015年に上演されたもの(こちら)。
細かい部分は忘れているところもありますが、全体としては初演と大きく変わっていない感触でした。

二度目ですので、行方不明となったバス運転手と3歳の大輔がその後どうなったのか、事件の真相は・・・ということを知った上で観ることになりますが、緻密に張り巡らされたプロットや伏線が最初から見えて、ジグゾーパズルのピースを1つずつはめ込むようにじわじわと明らかになっていくプロセスもより興味深く楽しむことができました。


続きがあります
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2020年12月16日

歪みが少ない松尾ワールド 「フリムンシスターズ」


furimun.jpg松尾スズキさんが「キレイ-神様と待ち合わせした女-」以来20年ぶりに書き下ろした新作ミュージカル。

当初観るつもりはなかったのですが、大阪公演開幕直前の11月終わりごろ、ちょっと凹むことがあって、「ええ~い!フリムン観に行ってやる!」「でもオリックスの後ろの方で観るのはいやだ」と思っていたところ、完売と思いきやセンター横通路の席が空いているのを発見して(関係者席が解放されたのかな?)「これは私に行けと言っている」とチケット押さえた次第。
ちなみに「凹むこと」というのは南座顔見世で私が観る日に仁左衛門さんが(ご本人はお元気にもかかわらず)休演になったこと。それがどうして「フリムン観てやる」につながるのかはワタシの不思議なところ←

観劇2日前の12月2日に終演時間を調べようとして、関係者体調不良のため12月1日・2日の公演が中止になったことを知り、「これ、中止だな。やっぱりご縁がなかったのね」と思ったものの、12月3日から無事再開・・・と思いきやその夜、大阪府知事の外出自粛要請が出て、「どうするの~、明日の公演?」となったり、阿部サダヲさんのコロナ陽性で稽古中止になったのに始まり、最後までコロナに振り回された公演でしたが、無事に観劇することができました。


開演前アナウンスは松尾スズキさんご本人。
聞こえてきた時、「あ、松尾さんの声だ」と思ったら、ちゃんと後で名乗っていらっしゃいました。感染予防対策などこと細かに話されていて、「いろいろ細かいこと言ってすみません」とか、言ってる姿想像してちょっと笑っちゃいました。


COCOON PRODUCTION 2020
「フリムンシスターズ」
作・演出: 松尾スズキ
音楽: 渡邊崇
出演: 長澤まさみ  秋山菜津子  皆川猿時  栗原類  村杉蝉之介  池津祥子  
猫背椿  笠松はる  篠原悠伸  山口航太  羽田夜市  笹岡征矢  香月彩里  
丹羽麻由美  河合優実  片岡正二郎  オクイシュージ  阿部サダヲ

2020年12月4日(金) 6:30pm オリックス劇場 1階12列センター
(上演時間:3時間30分/休憩 20分)



物語:故郷の沖縄で忌まわしい記憶を消され、西新宿のコンビニで住み込みで働き無気力に暮らすちひろ(長澤まさみ)は実は沖縄のユタの血筋で不可思議な能力を持っていました。一方、ちひろが昔から憧れていた女優みつ子(秋山菜津子)はある出来事をきっかけに精神的に病んで休業していましたが大舞台へ復帰することになり、親友でゲイのヒデヨシ(阿部サダヲ)に付き添ってもらって稽古場へ向かいます。その帰りにちひろが働くコンビニにみつ子が立ち寄って・・・。

“フリムン”とは、沖縄の方言で“気がふれる”とか“狂ったような”とか“バカ”を意味する言葉だそうです。


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