2017年12月02日

辰五郎再び  シネマ歌舞伎「め組の喧嘩」


cinemamegumi.jpg「め組の喧嘩」は今から5年前 平成24年(2012)5月の平成中村座で上演された演目。
その前年11月から7ヵ月続いた平成中村座の掉尾を飾る月で、病から復帰された中村勘三郎さんの「完全復活」を印象づけたロングラン公演でした。

その最後の月に初役で演じため組の辰五郎が、どうして今までやらなかったんだろうと思うくらいハマり役で、きっとこれから何回も演じていくんだろう、「夏祭」の団七のように、勘三郎さんの持ち役として何度も観ることになるんだろうなと思っていました。
まさかあれがただ一度きり、私が観た最初で最後の辰五郎になるなんて。


シネマ歌舞伎 「め組の喧嘩」
出演: 中村勘三郎  中村扇雀  中村橋之助  中村勘九郎  中村錦之助  
中村萬太郎  坂東新悟  市川男女蔵  片岡亀蔵  市村萬次郎  中村梅玉 ほか

2017年12月2日(土) 1:40pm なんばパークスシネマ スクリーン1
(上映時間 1時間43分)



演目の感想や鳶たちの迫力、勘三郎さんの辰五郎が(勘九郎くんの藤松も)どれほどカッコよかったかは舞台を観た時の感想(こちら)に書きましたので重複は避けます。

舞台を観た時に思った、「面子を汚された江戸の火消しの意地」っていうのはそれほどまでに?というのは今回も変わらず。
劇中の台詞にもありましたが、大小の刀を佩刀して武士と同じ待遇であった力士から一段下に見られたという町火消しの自負と男気は、妻も子供も、自分の命さえ投げ打っても代えることのできないものなのだなぁと。

そこまで意地を張らなくても、とも思いますが、それでも、いざ殴り込み、という時、口に含んだ水をプーッと勢いよく足に吹きかけ、水杯を交わし、鳶たちの頭にパッパーッと塩をまいて、「てめぇら、いいなっ」「いいんだなっ!」と言い放って、かわらけをバーァンと地面に投げつけて叩き割る辰五郎のカッコよさには惚れ惚れ

映像的には、鳶たちが舞台に勢ぞろいする場面や花道を勢いよく駆け抜けていくところ、客席通路を使った喧嘩や纏いを持った勘九郎くん藤松が手を使わず梯子を昇るところ(舞台観た時と同様、映画館でもどよめきが起きてた)など、ナマの舞台の迫力をうまく伝えられていたと思いますが、場面場面の繋ぎがプチプチ切れている感じだったのが少し残念でした。


続きがあります
posted by スキップ at 22:50| Comment(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする

2017年11月30日

吉例 顔見世大歌舞伎 夜の部


image1 (2).jpg   image2.jpg

「あら、今日は歌舞伎座に櫓があがってるのね」と思ったら、顔見世だからなのだと気づきました。
祝樽も飾られて、新春のような雰囲気。
やはり顔見世は「芝居の国のお正月」なのだと再確認した次第です。

吉例 顔見世大歌舞伎 夜の部
2017年11月12日(日) 4:30pm 歌舞伎座 3階2列センター



一、仮名手本忠臣蔵
 五段目  山崎街道鉄砲渡しの場   同 二つ玉の場 
 六段目  与市兵衛内勘平腹切の場
出演: 片岡仁左衛門  片岡孝太郎  市川染五郎  坂東彦三郎  
片岡松之助  上村吉弥  坂東彌十郎  片岡秀太郎 ほか
(上演時間 1時間35分)


仁左衛門さんの勘平を観るのはもう何度目だろうというくらいよく観ているのですが、「一世一代」とは銘打っていないものの今回で最後、と漏れ聞くとやはりまだまだ観ていたいと思わずにはいられません。
特に六段目、勘平は着物を着替えたり腹を切ったり、ドキドキしたり嘆いたり覚悟したり、物理的にも精神的にもいろいろな所作や約束事が多いと感じるのですが、歌舞伎の様式美ともいうべき動きの中に、繊細な心理描写、細やかに変化する表情で勘平が息づいています。

続きがあります
posted by スキップ at 22:54| Comment(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする

2017年11月29日

吉例 顔見世大歌舞伎 昼の部


201711kaomise.jpg松本幸四郎さん、市川染五郎さん、松本金太郎くんが今の名前で出演する最後の舞台となった11月歌舞伎座の吉例顔見世大歌舞伎。
それだけも「観ておかなきゃ」というところなのに、藤十郎、菊五郎、吉右衛門、仁左衛門、そして幸四郎と、五枚看板が揃う盛大な顔見世。
ちょっと無理して予定外の上京を1日組み込みました。

吉例 顔見世大歌舞伎 昼の部
2017年11月12日(日) 11:00am 
歌舞伎座 1階2列センター



一、湧昇水鯉滝  鯉つかみ 
市川染五郎本水にて立廻り相勤め申し候
補綴: 戸部和久
振付: 尾上菊之丞
美術: 前田剛
出演; 市川染五郎  中村児太郎  大谷廣太郎  
中村吉之丞  市川高麗蔵  大谷友右衛門 ほか
(上演時間 1時間10分)


「鯉つかみ」を初めて観たのは2011年4月のこんぴら歌舞伎(感想はこちら)。
金丸座独特の機構を活かした染五郎さんの創意工夫あふれる演目で本当に楽しかったことを今でもよく覚えています。
以来、愛之助さんが何度か演じられていましたが、「『鯉つかみ』は染ちゃんのもの」と頑なに観ることをせず。

今回は金丸座では使えなかった本水使用で、大滝の中迫力の立ち回り。
ビニールシートは配布された「水かぶり席」だったのですが、思ったほどには水が飛んでこなくて、「あーよかった」とシートをはずしたところを狙ったかのように染五郎さん志賀之助がパシャッと水を蹴り上げて・・・ヤラレました。でも水に濡れてもうれしいのはなぜ?(笑) この演目を近くで観たくて一等席を取った甲斐もあったというものです。


続きがあります
posted by スキップ at 23:39| Comment(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする

2017年11月27日

天に向かって 「高麗屋三代襲名披露祝賀会」


image1.jpg

来年1月 37年ぶりとなる高麗屋三代襲名。
その襲名披露祝賀会に末端の後援会員である私にもご招待状が届きました。
お祝いしたい気持ちはもちろん、「こんなこと、私が生きている間にもう二度とない」と喜んで出席させていただきました。


高麗屋三代襲名披露祝賀会
2017年11月26日(日) 6:00pm 帝国ホテル東京 孔雀の間 (8:00pm閉宴)



すでにたくさん報道されている通り、歌舞伎界はもとより、政財界や芸能界からたくさんのお客様が出席されて、大変華やかな宴でした。
受付を終えて入場の列に並んでいる時から「あれ菊ちゃんだ」「中車さんだ」「梅枝くんご夫妻だ」「愛之助さんだ」「ノリカもいる?」「隣にいる」「歌昇くんだ、やっぱりオトコマエ~」とミーハー心炸裂で忙しい(^^ゞ



司会は葛西聖司さん。
松竹の大谷会長、迫本社長、俳優協会を代表して坂田藤十郎さんがご挨拶された後、
市川染五郎さん、松本金太郎さん、松本幸四郎さんの順にご挨拶。


image1 (14).jpg


続きがあります
posted by スキップ at 07:22| Comment(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする

2017年11月24日

始まりは未来へ  スーパー歌舞伎Ⅱ 「ワンピース」


onepiece2017.jpg

2015年に初演されて大評判となり、2016年に松竹座、博多座と続演されてたスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」。
大きな期待を集めて再演となった今年、初日が開いて4日目の10月9日 思いもよらない事故で主演の市川猿之助さんが休演する事態となってしまいました。

このニュースが流れた時、歌舞伎ファンは猿之助さんのお怪我の具合をとても心配したけれど(それは今ももちろん心配でならないけれど)、公演が続けられるのか、とか代役をどうするのか、といった声はほとんど聞こえてきませんでした。
「右近くんがルフィやるのね」と誰もが思っていたから。


スーパー歌舞伎Ⅱ 「ワンピース」
原作: 尾田栄一郎
脚本・演出: 横内謙介
演出: 市川猿之助
スーパーバイザー: 市川猿翁
美術: 堀尾幸男   照明: 原田保   
映像: 上田大樹  衣装: 竹田団吾
出演: 尾上右近  市川右團次  坂東巳之助  中村隼人  坂東新悟  
市川弘太郎  市川寿猿  坂東竹三郎  市川笑三郎  市川猿弥  
市川笑也  市川男女蔵  市川門之助  市川右近  市川猿/
平 岳大  嘉島典俊  浅野和之 ほか

2017年11月23日(木) 11:00am 新橋演舞場 1階5列下手/
11月24日(金) 11:00am 3階3列センター
(上演時間 4時間10分/幕間 30分・25分)



image2 (6).jpg

猿之助さん直筆のメッセージ


この公演は、市川猿之助さんがルフィ/ハンコックを演じる通常公演とは別に尾上右近くん主演の「麦わらの挑戦」という特別マチネが上演されることが発表されていました。
11月23日はその「麦わらの挑戦」の千穐楽となる日で、その日に合わせてチケットを取り、翌日、猿之助さん主演の通常パターンも観て帰ろうと目論んでいたのですが、毎日が「麦わらの挑戦」になっちゃったので同じものを2回観ることに・・・とはいえ、座席が違えば見え方も違いますし、1回目と2回目では感じ方が変わるとこもあって、2回観ても全く興味つきることはありませんでした。


続きがあります
posted by スキップ at 22:57| Comment(2) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする

2017年11月10日

舞台もトークも絶好調 「花形トーク いま輝いて 中村米吉」


hanagatatalk.jpg

本日は午後からNHK文化センターの花形トークへ。
葛西聖司アナウンサーが進行を勤めるこのトークは、葛西さんの上手なインタビューと歌舞伎への造詣の深さもあって、毎回大変楽しいですが、今回は中村米吉くん登場。
かねてよりトークが達者という噂を耳にしていて、とても楽しみにしていました。


花形トーク いま輝いて
講師:  中村 米吉
聞き手: 葛西聖司
2017年11月10日(金) 2:00pm NHK文化センター梅田教室
(講演時間 1時間30分)



image1 (2).jpg午後2時からの講座で、午前9時30分より整理券配布・・・以前の私なら張り切って整理券に並んだところですが、近ごろでは「そんな早く行っても間あくしなぁ」とのんびり。
梅田で買い物もあったので少しだけ早めに出て12:00過ぎに到着したら整理券番号42番でした。実際に講座が始まると80人強ぐらいの参加でしたので真ん中あたりといったところでしょうか。
集合時間までに買い物3件済ませてカフェでひと休みしてから教室へ。


米吉くんは11月1日から中村獅童さん座頭の巡業中で、8日に札幌公演を終え、明日(11/11)の日田を皮切りに九州の都市を回るため福岡入りしたところからこのためだけに大阪にいらしたのだとか。「博多に全部置いてこの身ひとつで来ました」とおっしゃっていました。
濃紺の三つ揃えのスーツでご登場です。


まずは巡業について葛西さんが「獅童さんはお元気ですか?」と尋ねると、「毎日腹ついて死にかかっていますけど元気です」と。(「すし屋」の権太で)

米吉くんの宣材写真は18歳の時に撮ったものだそうで、「あんまり変わってないね」と葛西さん。
歌舞伎役者さんはあまり写真を変えないそうで、「変えるとしたら襲名の時や、まわりからいい加減で変えろよと言われた時」だとか。
チラシの下に並んだ役者さんの顔写真 「ずい分若い時のだ」「これも若い」と、葛西さんと一緒に散々いじっていらっしゃいました。

スクリーンに今年米吉くんが出演した歌舞伎のチラシやその時のお役の扮装をした米吉くんの写真が映し出されて、それにまつわるお話を進める形。
東京や巡業ばかりだったので、全部は観ていないのですが、お話を聞いて印象に残ったことをいくつか。


続きがあります
posted by スキップ at 22:32| Comment(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする