2020年04月12日

全ツ予習・・・のはずだった 星組 「エル・アルコン―鷹―」


elalcontaka.jpgおうち時間を持て余す中(お片付けとかやることはモリモリあるでしょうというツッコミはこの際却下)、BDやDVDの整理をしていてこちらのDVDを発見。
2008年2月11日 東京千秋楽の公演をスカステでオンエアされたものを友人がダビングしてくれたものです。
「そうだ、これ、全ツでことちゃんがやるんだ。大劇場で1回観ただけで細かいこと忘れてるし、予習の意味でも観ておこう」と思い立って観ることにしました。


宝塚歌劇星組公演
グラン・ステージ 「エル・アルコン―鷹―」
原作: 青池保子 「エル・アルコン―鷹―」「七つの海七つの空」より
脚本・演出: 齋藤吉正
出演: 安蘭けい  遠野あすか  柚希礼音  英真なおき  万里柚美  美稀千種
立樹遥  涼紫央  琴まりえ  南海まり  和涼華  鶴見舞夕  夢乃聖夏 ほか

2008年2月11日(月) 東京宝塚劇場にて収録



物語の舞台は強大な勢力を誇るスペイン海軍に対してイギリス、フランスが覇権を争う熾烈な戦いを繰り広げていた16世紀後半のヨーロッパ。
イギリス海軍中佐ティリアン・パーシモン(安蘭けい)は、いつの日かスペインの無敵艦隊を率いて世界の七つの海を制覇するという野望を抱き、イギリス海軍で名声を高める一方、スペイン側と通じ夢の実現に向け次々と策を練っていました。一方、ティリアンに陥れられ死刑となった大商人グレゴリー(英真なおき)の息子ルミナス・レッド・ベネディクト(柚希礼音)は父の復讐のため海賊となってティリアンを追います。また、ティリアンは、フランス貴族の称号を持つ女海賊ギルダ・ラバンヌ(遠野あすか)と激しい攻防を繰り広げながら、愛と憎しみの狭間で2人の想いは複雑に絡み合います・・・。


いや~、13年前(大劇場公演は2007年)に一度観ただけっていうのはほぼ忘れてるね、というのがまずは驚き(←自分の海馬の脆弱さよ💦)。
あのころは暗黒時代(長い間宝塚を観ていなかった時期をこう呼んでいます)明けて間もなくで、主要スター以外は誰が誰かわかっていなかったというのもありますし、まだ柚希さんのファンという訳でもなかったし。

「ティリアン・パーシモン 冷たい目をした男だ」

という柚希レッドの台詞(と次に歌うレッドのテーマ曲「正義と良心」)だけは、柚希さんの退団前のSong Collectionアルバムに入っていて何度も聞いていましたので、この台詞の場面では「キターッ!」と思いましたが(笑)。


これが大劇場演出デビューの齋藤吉正先生は得意技である映像が多用されていて、セリを使った海賊船の場面など迫力たっぷりです。
原作を読んだことがありませんのでどれくらい潤色されているのかよくわかりませんが、物語としてはいろいろ盛り込んで急ぎ足で進む印象で、時々置いてけぼりにされる感もあり。原作を知っていた方がより楽しめる作品かもしれません。


ティリアン・パーシモンは宝塚には珍しいダークヒーロー。
自分の目的のために多くの人間を陥れ、恋も駆け引きの道具に使い、人を殺すことに良心の呵責も覚えない冷血な人物。その「冷たい目」が安蘭けいさんの濡れたような黒い瞳にハマっていて、笑わないティリアンがこの上なく魅力的でした。
ティリアンがギルダに迫る場面は大人の色気満載で、え?すみれコード大丈夫なの?と思ったくらいです。黒髪も、豪華なコスチュームもお似合い。歌唱は言わずもがな。

冒頭、幼少時代を演じているのは天寿光希さんで「おー、あの役はみっきぃだったのか」と思ったのですが、あのまっ直ぐな少年ティリアンがいかにしてあんな冷酷な人間になったのかその過程を知りたい(笑)。

ギルダは遠野あすかさん。
男勝りで勇ましい女海賊で貴族としてプライドも高い美女をさすがの華で演じています。
ティリアンに「服を脱いで」と言われて、パッと下着姿になって胸の傷を見せる気丈さ。憎みながらもティリアンに惹かれていく女心・・・絶妙です。
歌は「あれ?あすかちゃん もっと歌えるはずでは?」と感じたのですが、この日は調子悪かったのかな。

ギルダの少女時代は羽桜しずくさん。やっぱり美少女持って来ましたね。
少年ティリアンと少女ギルダが出会っていたというエピソード、好きでした。

そして柚希礼音さんですよ。
ルミナス・レッド・ベネディクトはお金持ちのお坊ちゃまで屈託のない好青年で金髪ロングヘア(ここ大事。すごい違和感←)。「ぜーんぜんちえちゃんのキャラと違うやん!」と思いました(多分初見の時は私自身にそれほど柚希さんのキャラが刷り込まれていなかったと思われる)。
が、一転して海賊になってからはいかにもなハマリっぷり。大セリで海賊船が現れて、そのセンターに立つレッドに「くぅ~、カッコいい!」となりました。完成された海賊像。長い脚に海賊の衣装がよく映えて、殺陣や乱闘もさすがの迫力です。
いやしかし、法律を学んでいた学生がいかに父親の復讐のためとはいえ、いきなり海賊の長になるって、どーなん?(笑)

この海賊レッドの部下たちが、鶴美舞夕さん、夢乃聖夏さん、紅ゆずるさん、壱城あずささん、如月蓮さん、海隼人さん、そして多分最下級性の真風涼帆さんと、後の柚希トップ時代を彩った男役スターさん勢揃いだったのも胸熱でした。

そんな中、レッドに助けられて仲間となったキャプテン・ブラック 和涼華さんのカッコよさ際立つ。顔に大きな傷がある荒々しい海賊。男気があって華やかで、とてもステキ。
和涼華さん、トップの可能性もあったかもしれないのに、安蘭けいさんのサヨナラ公演の時に一緒に退団されたのでしたね。

退団といえば、ティリアンの義父パーシモン卿の愛人シグリット役の南海まりさんはこの公演が退団公演。美しく勝ち気な野心家の女性で、ティリアンの敵ながらあっぱれという感じ。
南海まりさんは柚希さんのサヨナラ公演千秋楽で黒燕尾の胸につけるコサージュをつくってくださった(と柚希さんが後でお話されていた)ことがとても印象に残っているのですが、先日退団された雪組の舞咲りんさんがツイッターで「同期生で、元・星組の“南海まり”が作ってくれました!」と雪組千秋楽のコサージュを紹介されていて(こちら)、おお!となりました。



この作品は6月12日から7月1日まで、星組の全国ツアー公演にて上演が予定されていましたがすべて中止。梅田の大楽含めて3都市で取れていたチケットもただの紙に

ティリアン: 礼真琴
ギルダ:   舞空瞳
レッド:   愛月ひかる

というキャストだけが発表されていて、ブラックは綺城ひか理さんかな、天華えまさんは涼紫央さんが演じたエドウィンかな、天飛華音くんはどの役だろうと楽しみに予想していたのが今となっては切ない。
大劇場や東京宝塚劇場と違って、全ツは会場手配という面からも同じ日程で開催するのは難しいと思いますが、いつかことちゃんのティリアンが観られますように。



言ってもどうしようもないとわかっているけれど コロナのばか~ の地獄度 (total 2088 vs 2095 )



posted by スキップ at 17:01| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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