2018年12月28日

三幕一場 「ロミオとジュリエット」


rome&juli2018.jpg公演情報が発表される前に、「満島ひかり ジュリエット役降板」の情報が流れて、「へぇ、そんな舞台あるんだ」と知った作品。
シェイクスピアx宮藤官九郎さんといえば、新感線の「メタルマクベス」がとてもうまくできていて好きでしたので、「ロミジュリだとどうだろう」と楽しみにしていました。


M&Oplaysプロデュース 「ロミオとジュリエット」
作: ウィリアム・シェイクスピア
翻訳: 松岡和子  
演出: 宮藤官九郎
出演: 三宅弘城  森川葵  勝地涼  皆川猿時  
小柳友  阿部力  今野浩喜  よーかいくん  篠原悠伸  
安藤玉恵  池津祥子  大堀こういち  田口トモロヲ

2018年12月24日(月) 1:00pm サンケイホールブリーゼ 1階D列センター
(上演時間: 2時間10分)



宮藤官九郎さんが製作発表で「なるべくまんまやる」とおっしゃっていた通り、松岡和子さん翻訳版のシェイクスピアの戯曲に忠実な台詞で構成されていました。もちろん、クドカンテイストのコメディタッチはありつつですが。

宮藤さん、初めてシェイクスピア作品を演出した「メタルマクベス」の時は、「やっぱり観た後に『意外とマクベスだったね』って言ってもらいたいなと思って」とおっしゃっていましたが、いずれも劇作家として、演劇人としてシェイクスピアへの敬意が感じられて好感。


いずれ劣らぬふたつの名家
花の都のヴェローナに
新たに噴き出すいにしえの遺恨
人々の手を血で汚す

よーかいくん演じる序詞役のこの有名な台詞から物語は始まります。


パステルカラーの積み木を重ねたような、どこか童話の世界のような舞台装置。
衣装は時代に忠実で、よく見る「ロミオとジュリエット」の衣装。

「三宅弘城さん主演でロミオとジュリエットを」で始まった企画だそうですが、その三宅ロミオ、金髪マッシュルームに短パン、白タイツ、引きこもり気味という設定です。
ロミオ=若いイケメンという常識(?)を覆したキャスティングですが、ちゃんと若さの暴走を見せていたのはさすが。ロミオが年とってるとか四頭身とか、そういったビジュアル的なことをネタにすることなく、
周りが全くスルーしているのもよかったです。

「あ~ぁ」と口ぐせのように言うのが印象的だったのですが、その度ごとにニュアンスが違っていて、この短い言葉に落胆や嘆きや驚きや、いろんな感情を込める宮藤さんの脚本も、それを具現化してみせる三宅さんもすごいなぁと思いました。
二人が初めて迎える朝の全裸とアキラ100%ばりのチカラワザには呆れるを通り越して感動すら覚えました(←)。

主演以外は事前にキャスト把握しない私には珍しく、一番楽しみにしていた勝地涼くんのマキューシオ。
最初に客席通路から登場した勝地くんが赤い衣装を着ていて、「あれ?マキューシオはモンタギューだからブルーのはずなのに何で赤?」と思ったのですが、これは別の役でした。
よく動いてちょっとウザいマキューシオ。
「シェイクスピアに灰皿を投げつけられる夢をみた。三幕一場で退場。それからは別の役いろいろやれって」 に爆笑したよね。
で、実際その場になると、ティボルトに刺されて瀕死のマキューシオ、「あれ?ここ何幕何場?」って、さすがクドカンなギミックでございました。
「モンタギューとキャピュレット どっちの家もくたばりやがれ!」台詞はもうちょっと来て!という感じではありましたが。

映像での活躍が目立つ森川葵さんはこれが初舞台なのかな?
青い果実のようなジュリエット。台詞まわしなど、「音楽劇 道」の蒔田彩珠さんと同じような匂いを感じます。
シェイクスピアの流麗な長台詞を話すこちらの方が難しそうではありますが、台詞はちゃんとこちらに届いていました。
二人の朝、ジュリエットが「あればナイチンゲールよ」と言った時に、♪ロミオ ロミオ あれはナイチンゲール~とねねちゃん(夢咲ねね)の歌声が突然脳内再生。
この場面に限らず、やたら宝塚(フレンチミュージカル)版のロミジュリが頭をよぎったのは、どういう訳でしょう。

サムズアップが強烈な皆川猿時ティボルト、端正な小柳友ベンヴォーリオ、いかにも胡散臭さ漂う田口トモロヲロレンス神父、威厳はどこへやらの今野浩喜大公、エキセントリックな大堀こういち&池津祥子のキャピュレット夫妻、パリスとモンタギュー夫人というオドロキの二役 阿部力、下世話な雰囲気の安藤玉恵さん乳母・・・よくもこれだけ個性的な役者さんを揃えたものだわね。


バカバカしさにちょっと辟易する場面もありましたが、ラストの霊廟の場面の切なさ苦さに収斂するのはやはり戯曲のチカラと、この戯曲に「なるべくまんま」取り組んだ宮藤官九郎さんの力量だなぁと思いました。



image1 (17).jpg


終演後ロビーに出たら「ロミオとジュリエット」の銅像。開演前にはなかったものです。
「この悲劇を忘れてはならぬ。二人の銅像を立てよう」という台詞を受けてのものかな。
昔ヴェローナに行った時、ジュリエット像と一緒に写真撮ったことを思い出しました。




今、ヅカ版星組の「ロミオとジュリエット」が猛烈に観たい の地獄度 (total 1996 vs 2001 )



posted by スキップ at 21:49| Comment(0) | 演劇・ミュージカル | 更新情報をチェックする
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