2018年08月17日

あなたこそ我らのメサイア  花組 「MESSIAH/BEAUTIFUL GARDEN」


messiah.jpg宝塚歌劇花組公演は天草四郎を描いたミュージカルと華やかなショーの2本立て。
トップスター明日海りおさんの人気と夏休みが重なったこともあってか平日でも連日立ち見が出る人気公演となっています。


宝塚歌劇花組公演
ミュージカル  「MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−」
作・演出: 原田諒
ショー・スペクタキュラー  「BEAUTIFUL GARDEN −百花繚乱−」
作・演出: 野口幸作
出演: 明日海りお   仙名彩世  柚香光  高翔みず希  
花野じゅりあ  瀬戸かずや  鳳月杏  桜咲彩花  水美舞斗  
城妃美伶  聖乃あすか  華優希  舞空瞳/一樹千尋 ほか

2018年8月12日(日) 3:00pm 宝塚大劇場 2階9列センター/
8月16日(木) 11:00am 1階15列センター
(上演時間: 3時間/休憩 30分)




ミュージカル  「MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−」

物語: 倭寇の頭目 夜叉王丸(明日海りお)は、嵐に見舞われ船が難破して天草・大矢野島に流れ着きます。
隠れキリシタンの住むこの村で、渡辺小左衛門( 瀬戸かずや)に救われ、小左衛門の妻の父 益田甚兵衛( 一樹千尋)に「益田四郎時貞」と名付けられてともに暮らし始めます。
肥前島原藩主松倉勝家(鳳月 杏)による厳しいキリシタン弾圧と過酷な年貢の取り立てに苦しみ、いつか死んでハライソに行けると信じながらも「神はおられぬのでしょうか」と絶望する民衆。
「神などいない。死んでハライソに行って何になる。あなたたちの心にこそ神はいる。自分たちを救うのは自分だ。生きたまま幸せになるのだ」という四郎の言葉に勇気づけられた人々は「あなたこそ我らのメサイア(救世主)」とともに戦う道を突き進みます・・・。


天草四郎は劇団☆新感線の傑作「SHIRO」をはじめ様々な物語や舞台で採り上げられていますが、この作品は史実をふまえながらも「天草四郎」という人物を、キリシタンでも何でもない倭寇(海賊)の青年として描いた原田諒先生のオリジナル・ミュージカルです。

人々が四郎の言葉に勇気づけられ、「ともに進もう 戦おう メサイア メサイア」と大合唱する迫力。
戦いのシーンの刀を手にした群舞の美しさ、カッコよさ。
原城で次々と倒れていく人々が大階段で折り重なるようにつくる十字架。それを浮かび上がらせる照明。


image2 (4).jpg

こちらは開演前の画像ですが、江戸城の襖絵などの舞台美術も素敵でした。


演出のあれこれがよく効いていて、物語としてもおもしろい。
島原の乱が、キリシタンたちの信仰を守るための聖戦ではなく、ささやかな普通の暮らしを願う人々の反乱だったという視点には説得性がありますし、共感もできます。

ただ、天草四郎に全く信仰心がないというのがどうも・・・。

過酷な日々を送る人々が、「この苦しみは神が与えた試練で、いつかきっとハライソに行ける」という希望にすがるのは「信仰」の重要なファクターだと思います。私自身はほぼ信仰心を持ち合わせていない人間なので、信仰を語るなんておこがましいですが、そんな人々の「神への思い」をあっさり否定してしまう四郎って、と違和感。

言ってしまえば、頑なな夜叉王丸→人あたりのよい四郎 の激変ぶり(あれ、何日くらい経過した設定なんだろ)とか、四郎の流雨(仙名彩世)への「絶対守ってみせる!」(←え?いつそんな好きになったん??)とか、「天草四郎」を史実とは別人格として描くにあたってはいささか書き込み不足かなという印象です。


そういう脚本への疑問はさておき、花組の皆さんは皆とてもよかったです。

明日海りおさんは美しさはもとより、トップとしての存在感もさらに増して、まさに「あなたこそ我らのメサイア」と人々が仰ぎ見るカリスマ性も求心力もある天草四郎でした。
歌は元々お上手ですが、結構声を張ることが多いのにきちんと聴き取れる台詞術もさすが。

仙名彩世さんののびやかな美しい歌声は相変わらず聴きほれます。

柚香光さんは、南蛮絵師で島原の乱でただ一人生き残った山田右衛門作。
ほとんど笑顔を見せず憂いを帯びた雰囲気が「生き残ること」の地獄を感じさせました。
ソロの歌唱も多く、ゆずカレーくん、歌うまくなったなぁと思いました。

松倉勝家はいかにもステレオタイプな悪役として描かれていますが、悪役フェチとしては鳳月杏さんの容赦のない冷酷ぶりがたまりません。
松平信綱の水美舞斗さんの凛とし佇まいも印象的。心情的には島原の民の思いを理解しながらも幕府の威信を揺るがす訳にはいかない、とても頭脳明晰で優秀な官僚に見えました。

民衆の中にひと際べっぴんさんがいる・・と目を引いたのは城妃美伶さん。
しろきみちゃんといえば、華優希ちゃんはどこ?と探したら、なーんと男の子の小平役。でもやはり美形。
美形といえば、徳川家綱の聖乃あすかくんも美しかったです。


image1 (3).jpg

ロビーに飾られていた「天草四郎陣中旗」
劇中にも登場します。



「BEAUTIFUL GARDEN −百花繚乱−」


image2.jpg

image1 (4).jpg image1 (2).jpg

開演前。
上のライトが順番に光っていきます。こんな感じ。


「百花繚乱、色とりどりの花が咲き薫る永遠の花園、タカラヅカ」
ということで、彩りにあふれたショーで、花々がテーマになっているだけでなく、パリ、アンダルシア、ニューヨークと場面が移り、中詰めにはTUBEの夏歌メドレーもあって盛りだくさん。あれよあれよという間にフィナーレ。
全体を通して水美舞斗さんの活躍が印象的なショーでした。


以下は印象に残ったシーン。


■オープニングで銀橋渡りながら歌い継ぐ場面、3番目の水美さんがひまわり持っているのを見て「あ、それぞれ手に持ったお花が違うんだ」と気づく。
ひまわり(水美舞斗・華雅りりか・春妃うらら) →水仙(鳳月杏・城妃美伶) → カトレア(瀬戸かずや・桜咲彩花) → ハイビスカス(柚香光) → 薔薇 (明日海りお・仙名彩世)でした。ちなみにこれより前は、たんぽぽ → 白百合 だった模様。


Sweet Honey Love
蜂に扮した水美舞斗さんと音くり寿さん・華優希さんの可愛いレディのからみの後、ラインダンス。
蜂なマイティが右手にポール持ったまま側転してて身体能力の高さを見せつけてくれました。
そのままセンターでロケットに突入。よく脚も上がっていました。

Raindrops Keep Fallin’ On My Head
大好きな♪雨に濡れても の曲が流れてテンションあがる。
パリの街角で傘を持ったりしゃれたダンスシーン。
スカッとしたイケメン柚香光さんの相手役に舞空瞳ちゃん抜擢。のびやかなダンスを見せてくれました。
天真みちるさんがタンバリン持って登場するのは卒業のご祝儀かな。

SPANISH GARDEN
30歳で早世した実在の闘牛士 マノレテを描いた場面。
ドラマチックで、まるで映画の一場面を観ているよう。
歌って語る鳳月杏さん、マノレテの明日海さん、ファムファタールな仙名彩世さん、そして、ムエルトの水美舞斗さん、みんなすばあしかった。
カゲソロも綺麗な声~と後でプログラム確認したら城妃美伶さんでした。

マタドールでマント振りまわす明日海さんも、仙名さんとの情熱的かつ色っぱいダンスも素敵でしたが、何と言っても明日海さんと水美さんの命を獲り合うようなダンスが印象的。

TROPICAL GARDEN
中詰めは男役みんなカラフルなアロハ来てTUBEメドレーやらT.M.レボリューションやら、客席降りもあって大いに盛り上がった後、鳳月杏さんが銀橋に残って娘役の綺麗どころはべらせて♪ジラされて熱帯 を歌い踊ります。鳳月さん、大人のオトコで余裕たっぷり。惚れるゼ

S’wonderful
仙名さんがショートパンツ網タイで綺麗な足を見せながら男役たちを引き連れて歌うという珍しい場面。
仙名さんはトップ娘役になった時は歌上手いけど少し地味かな、とも思ったのですが、ちゃんと場面つくれてショースターとしての実力も見せてくれました。

Got Rhythm~Rhapsody In Blue
男役大階段。
黒燕尾にステッキ、ハットで ♪I Got Rhythm 歌うなんて、ステキに決まってるじゃん!な場面。
明日海さんセンターで、左に鳳月さん、右に瀬戸さんというオトナな布陣。
みんな素敵なのですが、手足の長さ際立つ鳳月さんの色っぽさハンパなく、私の視線は釘付けでありました。

Daydream Funk
柚香さん、水美さん、若手中心の雪組「SUPER VOYAGER!」の「暴風雪」みたいな場面。
映像で一人ずつ顔写真と役名が・・・REI MAI-T AKACHAN HOTTY とか(笑)。
柚香さんだけ片手に赤い手袋してる、と思ったら水美さんも片手はブルーの手袋でした。
持ち味の違う柚香-水美の同期生コンビ、いいですね。

ETERNAL GARDEN TAKARAZUKA
♪ETERNAL GARDEN TAKARAZUKA
幼い日に憧れた花の園・・・愛に満ちた永遠の花園で 愛しいあなたに花を贈ろう~
という歌詞が何だか退団ソングみたいで、そんなに遠くないであろうみりおくんの退団の日を思って胸がきゅっとなったのでした。


パレード
エトワール: 天真みちる・若草萌香
飛龍つかさ・優波慧・綺城ひか理・聖乃あすか
桜咲彩花・水美舞斗・城妃美怜
鳳月杏
瀬戸かずや
柚香光
仙名彩世
明日海りお



諸般の事情により8/12は早退.。ショーは1回しか観ていないの もう1回観たかったな のごくらく地獄度 (total 1951 vs 1956 )


posted by スキップ at 23:07| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください