2018年06月05日

花組 「あかねさす紫の花/Santé!!」」 ライブ中継


akanesasu.jpg「あかねさす紫の花」が花組で上演されると発表された時、「大海人皇子はみりおとして、中大兄皇子はぜひちなっちゃんでお願いしたい。絶対ちなっちゃんに似合うはず!」と思っていました。

役替りとはいえ願い通りに 大海人皇子: 明日海りお 中大兄皇子: 鳳月杏 というキャストが発表され、前のめりになったものの「これだけ観に博多遠征するのもなぁ~」と思っていたら、そうだ!ライブビューイングがあったじゃないか。


宝塚歌劇 花組博多座公演 ライブ中継
万葉ロマン 「あかねさす紫の花」
作: 柴田侑宏 
演出: 大野拓史
レビュー・ファンタスティーク  「Santé!!」~最高級ワインをあなたに~
作・演出: 藤井 大介
出演: 明日海りお  仙名彩世  柚香光  高翔みず希  花野じゅりあ  
瀬戸かずや  鳳月杏  桜咲彩花  和海しょう  乙羽映見 ほか
2018年5月12日(土) 15:30 TOHOシネマズ梅田 スクリーン2
(上映時間: 3時間)



「あかねさす紫の花」

日本史の授業にも出てくる「大化の改新」で有名な中大兄皇子と大海人皇子兄弟が女流歌人・額田女王を巡って繰り広げる愛憎劇。
柴田侑宏先生が万葉集の大海人皇子と額田女王の相聞歌からインスピレーションを受けて書いた作品。
弟(大海人皇子)の妻である額田女王の美しさにある日突然目覚めた兄(中大兄皇子)が権力にモノを言わせて奪う、しかも額田王の実姉である自分の妻は中臣鎌足に払い下げるという、中大兄極悪な話です。

何度か再演を重ねていて、脚本や演出が改訂されていますが、今回は大海人主演編と中大兄主演編のA・B 2パターンでどちらも明日海さんが主役を演じます。
私が観たのはAパターン。やはりこの作品は大海人と額田の悲恋が中心で、明日海さんも大海人皇子がお似合いだと思います。


akanesasuA.jpg  akanesasuB.jpg

パンフレットもA・B 2種類作成するというリキの入れよう(全部 明日海さん)



その昔、中大兄皇子: 榛名由梨・麻実れい/大海人皇子: 安奈淳・汀夏子/額田女王: 上原まり・東千晃 という花組初演と翌年の雪組再演を観ていて、♪あ~かねさす~ 紫野ゆきしめ~のゆき 野守は~見ず~や 君が袖ふ~る~ という主題歌を今でも歌えるくらい印象に残っていまずが、そこに描かれる男女の愛憎や機微は子どものワタシには何もわかっていなかったなと今回観て思いました。

一番それを感じたのは「あれ、額田女王?」です。
姉の許嫁である中大兄皇子が家にやってきた時、「私がお相手します」としゃしゃり出て、自分も宮中へ、という思いを中大兄に語る15歳の額田女王。
「少々お乳の匂いがする」と中大兄にからかわれるおませな女の子ですが、この時点で自分でも気づいていないかもしれない意志・・・野心のようなものが感じられました。
だから、中大兄皇子から「私はあなたがほしい」と言い寄られた時、もちろん大海人皇子を愛していると苦悩しつつも自分の野心に抗えない一面も見えて、額田女王のそんなところを、もしかしたら中大兄皇子は感じ取っていたのではないかと思えたのです。
その対比としての大海人皇子の純粋さ、ともすれば幼さが一層切なく哀しい。


明日海りおさんの大海人皇子。
一途で繊細で、兄への忠誠心と額田への愛との間で葛藤する姿が美しく哀しい。
兄のことを尊敬しているけど、他のことは何だって従うけど、額田だけはとらないでほしいという切ない訴え。
蒲生野の額田のもとに早馬で駆けつけて、「きてしまった」とつぶやいてやさしくさびしげな微笑み。
その後の額田を思っての絶唱。
全てを忍従した末、最後の祝宴での乱心。
狂ったように、まるで泣いているように笑う大海人。
美しいビジュアルも細やかかつ情熱的な演技も迫力ある歌唱も、大海人皇子にピタリとハマって、すばらしかったです。

鳳月杏さんの中大兄皇子も期待通り・・・というか期待以上!
国を治める者としての器の大きさ、権力者としての冷徹さ、大人の男の色気、そして情熱。
完璧な中大兄皇子でした。

仙名彩世さんの額田女王。
15歳の少女から大海人皇子と結婚し母となり、」中兄大皇子の后となる変化をしっかり。
前述したような、中大兄の言いなりになってただ運命に流されるだけでなく、意志を持った額田女王像が新鮮でした。
仙名さんは歌声も台詞の発声も美しくてとても聴き取りやすいです。
白雉の賀で、中大兄、大海人、額田が踊る三角関係の場面で歌舞伎役者さんばりのとても綺麗な海老反りを見せてくれました。

柚香光さんは天比古。
ずっと額田に憧れていて、仏像にするくらい神格化していた額田が、結婚する・子どもを産む・さらには中大兄皇子の妻になる・・という現実が受け容れられず、心が壊れてしまう天比古。
押さえた演技ながら額田への思い込みの強さや純粋さ、弱さ繊細さも柚香さんによくハマっていました。


やっぱり「あかねさす紫の花」は名作。
Bパターンも観てみたかったなぁ。



「Santé!!」~最高級ワインをあなたに~

昨年 大劇場で「邪馬台国の風」と併演されたショー(感想はこちら)。
かなり忘れている部分もありましたが、♪アヴォートルサンテ アヴォートルサンテ 君の瞳に乾杯~ という主題歌がやたら脳内をグルグル。

バウホール組と分かれていたり、芹香斗亜さん組替えになったり、専科からの出演なかったりでメンバー変動ありますが、基本的に大きく変わった場面はなさそう。芹香さんポジに柚香さん入る感じかな。

オープニングの5人の美女は、柚香光さん筆頭に、瀬戸かずやさん、鳳月杏さん、優波慧さん、亜蓮冬馬さんでした。
後ろの2人が新加入ね。冬馬くんの女装(←)わりとイケてました。
亜蓮冬馬くんはシャトー・モンテュス・マディランの場面のシェフもやっていてソロもあり、今回の「Santé!!!ではカメラにも割とキャッチされてて目立っていた印象です。

シグロ・レゼルヴァの場面だったかな?ベロベロに酔ったテイの明日海さんが、「今日はぁ ライブビューイングやけん バリ緊張しとう」と可愛らしく言い放っていました。

モメサン・シャルドネ オペラ座の舞台で踊るソリスト 瀬戸かずやさんのお相手は帆純 まひろ さん(大劇場では水美舞斗さん)。
ここは相手役変われど瀬戸かずやさんの色男ぶりが際立っています。

大劇場公演で美穂圭子さんがエディット・ピアフ、星条海斗さんがマルセル・セルダンに扮したサロンの場面は、ピアフが桜咲彩花さん、セルダンは鳳月杏さんでした。桜咲さん、素敵な歌声でした。

マルケス・デル・ロメラルはアンジュ(華優希ちゃんかな)の羽むしり役が柚香さん→瀬戸かずやさん、吟遊詩人役が芹香りさん→柚香さんに変更。
明日海さんプリエールがよってたかってボコボコにされるというツラい場面ですが、救いのような音くり寿さんの美しいクリスタルヴォイスが響き渡ります。


みりおさん、カーテンコールでも「今日はバリ緊張」と繰り返していましたが、ほっとしたようなやさしい笑顔。
舞台観ずにライビュだけ観るのは邪道(自称)だけど、自分の観たい視点で観られないもどかしさもあるけれど、東京とか博多とか、遠征でないと行けない会場でのみ上演される公演のライブ中継はやっぱりありがたいです。
花組博多座公演 楽しませていただきました。




これを観たのは母の日前日で、せっかく買ったカーネーションを映画館に忘れるという事件発生・・・後で無事もどってきました のごくらく地獄度 (total 1919 vs 1925 )


posted by スキップ at 22:54| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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