2018年04月15日

闇を斬り 優しさを斬り 雪組 「誠の群像/SUPER VOYAGER!」


makoto2018.jpg「雪組の全ツってこの前観たばかりじゃなかった?」と思ったら、昨年8月でした。
全ツ(望海さんトッププレお披露目)→ お披露目公演(宝塚・東京)→ 全ツ ということですね。


宝塚歌劇雪組 全国ツアー公演
幕末ロマン 「誠の群像」-新選組流亡記-
原案: 司馬遼太郎「燃えよ剣」「新選組血風録」
脚本・演出: 石田昌也
レヴュー・スペクタキュラー 「SUPER VOYAGER!」
-希望の海へ-

作・演出: 野口幸作
出演: 望海風斗  真彩希帆  彩風咲奈  奏乃はると  彩凪翔  
煌羽レオ  綾凰華  彩みちる   眞ノ宮るい/夏美よう ほか

2018年3月25日(日) 4:30pm 梅田芸術劇場メインホール 1階20列下手
(上演時間: 3時間/休憩 30分)
    



「誠の群像」 -新選組流亡記-


1997年に麻路さきさん主演の星組で上演されて以来、21年ぶりの再演なのだとか。
雪組で新選組といえば汀夏子さんが沖田総司を演じた「星影の人」にどハマリした記憶がありますが、あの作品が柴田侑宏先生のオリジナルだったのに対してこちらは司馬遼太郎さん作「燃えよ剣」「新選組血風録」をもとに、新選組副長・土方歳三の生き様を描いた作品。
幕末好き、「燃えよ剣」好き、新選組好きの私にピタリと来ないはずがありません。

思った以上に「燃えよ剣」であり「新選組血風録」だったというのが一番の印象。
芹沢鴨暗殺や山南敬助脱走からの切腹、池田屋事件など史実にも小説にもあるエピソードをきちんと織り込みながら、新選組の副長として、本来持つやさしい心を押し殺して「鬼の土方」と怖れられ、厳しい規律を自分にも周囲にも課して組織を守り、維新後も最後まで武士として生き抜いた土方歳三を、お小夜という女性との恋もからめて描いていて、とてもおもしろく見応えのある作品。

初演は観ていないのですが、今回の雪組のキャストがこれ以上ないというくらいハマっていて、このまま大劇場で上演してもいいと思えるくらい。


土方歳三: 望海風斗
近藤勇: 奏乃はると
山南敬助: 彩風咲奈
芹沢鴨: 夏美よう
沖田総司: 綾凰華
斎藤一: 煌羽レオ
そして 勝海舟: 彩凪翔


土方歳三の望海風斗さん。
新選組の規律を守るために粛清も厭わない土方の姿は、望海さんがお披露目公演「ひかりふる路」で演じたロベスピエールと重なる部分もありますが、私はこちらの方が好き。

その本音と仮面が、近藤や沖田には見えていて。もちろん客席にも見えていて、彼の心の内に触れて胸がきゅんとなるのである。そう胸がきゅんとなるのは、彼の本音のほう、優しい土方を見ることのできたお
土方は花を愛し俳句をたしなむやさしい心持つ人で、それは近藤も沖田も、そしてお小夜もよく知っていて、それが観ている私たちにも伝わってきます。脱走した山南が連れ戻された時、隊士の誰もが、そして土方自身も赦してやりたいという気持ちをを持ちながら「切腹です」と非情に言い切る土方が切ない。
♪闇を斬り 己を斬り 優しさを斬り・・・という主題歌がぴったりの土方像。


makotoprogram.jpg

望海さん、歌はもちろんですが、細かい芝居もとても上手い。
これまで宝塚で観たNo.1土方かも。
プログラム表紙のこの写真もすごく好きです。


山南敬助と榎本武揚の二役を演じたのは彩風咲奈さん。
山南敬助は私が新選組で沖田総司と並んで好きな人物で、山南脱退→切腹はいつも涙をそそられる場面。
彩風さんの山南は最初、私がイメージしているより若々しくて爽やかすぎり印象だったのですが、すぐに気にならなくなって、穏やかな中に聡明さ、意志の強さが感じられ、土方と新選組の進む方向についていけなくなった寂しさや苦悩もよく表れてとてもよかったです。
一転して榎本武揚では最後まで官軍と戦った激しい男を熱演。
「るろうに剣心」の斎藤一を思い出す軍服の似合いっぷり、脚の長さにホレボレ
咲ちゃん、このところクリーンヒット続きですね。

沖田総司は綾凰華さん。
バウホール組と分かれていなければ朝美絢さんか永久輝せあさんの役どころだったかもしれません。
少年っぽさを残しながら土方にも近藤にも山南にも愛されている総司。
雪組に組替えになってから抜擢が続いている綾凰華さん、お似合いでした。
山南を迎えに行った時「山南さん、逃げてもいいですよ。僕が切腹すればすむだけすから」なんてあんな笑顔で言われたら、誰だって逃げたりできないよね~(涙)。

新選組隊士ではないけれど、勝海舟の彩凪翔さんもとてもよかったです。
豪放磊落で策略家で、いかにも江戸っ子らしいいなせな雰囲気で、イメージ通りの勝海舟をきっちり演じていてマル。

ヒロインのお小夜は真彩希帆さん。
貧しい武家の娘でお金の工面のために刀を虎徹と偽って近藤勇に売ったことで土方と縁ができる設定。
後に悔いてお金を返しにくる律儀な女性でそいういうところに土方も惹かれたのだと思います。
真彩さん 相変わらず歌がお上手で台詞の声もとても聴き取りやすい。日本物の所作やお化粧はもうひとがんばりしていただきたいところです。


最後に「誠の心」を歌う望海さん土方。
「誠一字に命を賭ける・・・」とそんなに長い歌ではないのですが、劇中に何度かこの歌を歌う場面があって、その場面ごとに心情が伝わってくるようで、改めて歌うまだいもんを認識した公演でもありました。



「SUPER VOYAGER!」 -希望の海へ-


このショーは昨年11月・12月に観たばかり(感想はこちら)で記憶に新しいことと、バウ組が抜けてそこに誰が入っているかという新しい発見も楽しくて、客席降りも3回あってテンション上がってあっという間でした。

私が気づいた限りでの主な変更点は、

ロケット SNOW DROPS: 綾凰華 → 潤花
WIND マリアンヌ: 朝美絢 → 眞ノ宮るい
↑ この場面の歌: 沙央くらま → 千風カレン
中詰のダルマ: 永久輝せあ → 綾凰華

といったところでしょうか。
退団された沙央くらまさんの場面は真彩希帆さん中心のキュートなシーンで曲も変更。

「海に浮かぶ月」で黄色いスーツ着て踊りまくる彩風咲奈さんの場面が大好きなのですが、ここの両サイドのダンサーも、永久輝せあ・縣千 → 綾凰華・眞ノ宮るい に変更になっていました。
2人ともカッコよかったです。こんなふうに若手にチャンスが与えられるのも全ツならではですね。

マリアンヌは朝美絢さんのイメージが強いけれど、同じ衣装、同じかつらで眞ノ宮るいくんもよく似た雰囲気。ちょっぴり女子力高めかな。


プロローグ、中詰、フィナーレの3回の客席降り。
1階後方でしたが前も横も通路という席で、ジェンヌさんたちが目の前で歌い踊ってくれました。
彩みちるちゃん・眞ノ宮るいくん・彩みちるちゃん。
事前にアナウンスされていたのでポンポン持参したワタクシ。
ずーっとヘラヘラ笑いながらポンポン振って踊っていましたが何か?
ハイタッチもしてもらったのですが、彩みちるちゃん フィナーレの時はずっと反対側の客席を向いて踊っていて「今度は無理かな」と思っていたら、ステージに帰る間際に振り向いて大きく目を見開いて「うん!」っていう感じで力入れて両手でハイタッチしてくれました。彩みちるちゃん、元々好きな娘役さんなのですが、ますます惚れたワ

この日が3日間の大阪公演千秋楽。
中詰では 「ビリケンッ!」「通天閣っ!」「グリコ~ッ!」
フィナーレ ラスト「551がある時~っ!」 と望海さん。

カーテンコールでは客電ついてアナウンス入っても拍手が鳴りやまず、再度全員登場。
「予想外のことが起こりました」と望海さん。
最後は望海さんのかけ声で全員で片足あげて「グリコ~~!」でした。



「せっかく覚えた関西弁 もう終わるの寂しい」ともおっしゃっていました のごくらく度 (total 1898 vs 1899 )



posted by スキップ at 16:01| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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