2017年05月08日

高麗屋三代そろい踏み 「六盛 歌舞伎サロン」


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京都の六盛で定期的に開催されている歌舞伎サロン。
いつもゲストはお一人なのですが、三代襲名を来年に控えてということで、
今回は松本幸四郎さん、市川染五郎さん親子ご登壇のスペシャルバージョン。
(お値段もスペシャルだったけどねー。)


第二十八回 六盛 歌舞伎サロン
「高麗屋、親子孫三代襲名へ」

ゲスト: 松本幸四郎  市川染五郎
聞き手: 鈴木治彦

2017年5月6日(土) 5:00pm 京都岡崎 六盛



平成7年(1995)に始まった歌舞伎サロン。
「28回を数える歌舞伎サロンの第1回目のゲストが市川染五郎さんで第2回目が松本幸四郎さん。そのお二人が今日は揃ってお越しくださいました」と司会の鈴木治彦さん。

私は染五郎さんの回ばかりこれまで3回参加。今回が4回目でした。
過去レポ: 2016年1月31日
        2013年6月22日
        2009年8月2日


綺麗なお着物の芸妓さんや舞妓さんが会場を華やかに彩るのはいつもながらですが、幸四郎さんがご一緒ということで、客席の顔ぶれもいつもと少し違った雰囲気。160名位の参加だったでしょうか。

幸四郎さん、染五郎さん、お揃いかしら?と思うようなともに焦茶っぽい紋付・袴で登場。
鈴木さんの質問に答える形でトークショーが進みますが、話題はやはり、三代襲名が中心。

前回 1981年の三代襲名の時、染五郎さんは8歳。
「どう思った?」という問いに
「特別には・・・金太郎より染五郎の方が名前がカッコいいなと思いました」と。


お祖父様の白鴎さんのご体調の関係で、「仮名手本忠臣蔵」で染五郎さんが演じていた力弥が場面ごとカットになってしまって、「祖父にごめんねと謝られました」といったこれまでにもお聞きしたお話も多かったですが、幸四郎さんの口からお聞きするのは初めてでとても興味深かったです。

「襲名は会社(松竹)から言われるんですか?」という質問には、「そうです」とおっしゃっていました。
もちろん、自分でも幸四郎の名前を譲る気持ちはずっと持っていて、という中で、「『伊達の十役』など観ていると染五郎の芸が"染五郎"という器からあふれ出ていて勿体ないように感じておりました。そこで今度は"幸四郎"という器に変えて、新たにたくさんの芸をいっぱい詰め込んで欲しいなと思います」とおっしゃっていました。
これは昨年12月の襲名披露記者会見でも、染五郎さん後援会のパーティに幸四郎さんがいらっしゃった時にもおっしゃっていましたので、とても強く心に持っていらっしゃる思いなのだろうなと思います。

ただ、幸四郎さんが想像以上にフリーダムで、文章にまとめるのが難しい(笑)。
思えば記者会見など公式の場以外で幸四郎さんのお話を伺うのは初めてでした。
染五郎さんは不思議ちゃん入ってるとかねがね感じているのですが、幸四郎さんはもっと不思議ちゃん。
やっぱり血は争えないわね。
「何の話してるかわからないでしょ」と自分でツッコんだり。
そして二人になると染五郎さんが良識派でお父様の暴走を抑止する側になるのもおもしろかったです。

来年の襲名披露の演目を何とか聞き出そうとする鈴木治彦さんに対して、まだ会社から口止めされているらしいお二人。
鈴木さんが幸四郎さんに水を向けると、「そんなこと言われるとしゃべっちゃいますから、ここらへんで」と止める染五郎さん。
「『寺子屋』の松王丸をやることは言ってもいいことになってるんだよね?」という幸四郎さんにも、「言ってもいいって・・」と苦笑いの染五郎さん。
(これは襲名披露記者会見でもおっしゃっていましたので周知のはず)。

そんな幸四郎さんの発言で最も心に残ったのは、
「歌舞伎役者は何でもやる必要はない。でも何でもできないといけない」ということ。
踊りや芝居はもちろん、三味線や鼓などの演奏から歌(!)まで。
白鴎を襲名されてもご要望があるならミュージカルもされるお気持ちだそうです。

「名前が似てるから」と白鵬関と食事をご一緒したお話もおもしろかったです。
「とても好青年」とほめていらっしゃいました。
白鵬関は松たか子さんのファンで、幸四郎さんが松たか子さんのお嬢さんとは知らず、大変驚いていらっしゃったとか。
「ここに呼べないか」とおっしゃったそうで、「そのあたりはいまどきの若者だね」と。

そんなお父様の傍らで染五郎さんは若干おとなし目。
染五郎さんの言葉で一番印象に残ったのは、
「幸四郎になりたいと思ったことは一度もありません。歌舞伎役者であることが第一ですから。もっと言えば、勧進帳の弁慶をやれる役者であることが」

染五郎さんの「弁慶」への強い思いを感じる言葉。
これまで染五郎さんが弁慶を演じたのはたった一度きり(2014年11月)ですが、襲名披露興行で今度は「十代目松本幸四郎の弁慶」に会えること、心から楽しみにお待ち申しあげております。


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トーク会場の後方に飾られていた平成14年(2002)初春大歌舞伎で幸四郎さん、染五郎さんが踊られた「連獅子」の押隈が(昨年はパーティ会場に飾られていました)。


会場を移した立食パーティでは、幸四郎さん、染五郎さんそれぞれに各テーブルを回ってツーショット撮影に応じてくださったり、質問に答えてくださったり。
幸四郎さんはとツーショットだなんて何だか恐れ多くて緊張しちゃいましたが、写真撮った後、しっかり目を見て握手までしてくださるという丁寧さでした。
お二人のご夫人がたも会場を回っていらして、歌舞伎役者さんの奥様は本当に大変、と改めて。

ラストに幸四郎さん、染五郎さんがそれぞれご挨拶された後は、スーツにネクタイの松本金太郎くんも呼び入れて、高麗屋三代そろい踏み。
染五郎さんに促された金太郎くん「八代目市川染五郎を襲名させていただきます松本金太郎です。よろしくお願いいたします」 としっかりご挨拶。
金太郎くんは身長がもう160㎝を超えて、靴のサイズはお父様の染五郎さんと同じなのだとか。

金太郎くんを見守るお二人の視線がとてもやさしく温かく、こちらまで幸せな気分になりました。
その折の様子はこちらの園子夫人のInstagramで(私もバンバン写真撮ったけど)。



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六盛のお料理はいつもながらおいしかったです。
雲丹や鰹や鴨や牛肉やと食材も豪華。



終演後はファザコンサリーちゃんと先斗町へ繰り出し。
鴨川に面した知らないバーで飲んだくれながら、京都の夜はふけていきました。

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抽選で私たちの両隣の人当たったのにぃ~ というか今まで抽選当たったことないんですけど~ のごくらく地獄度 (total 1208 vs 1213 )


posted by スキップ at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする
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