2017年04月07日

チェーンジ ジャスティス! 花組 「MY HERO」


myhero.jpg花組二番手 芹香斗亜さん 満を持しての 東上つき(東京公演の方が先だったけど)公演。
演じるのは唐沢寿明さん主演の映画も記憶に新しいスーツアクター・・・かな?

宝塚歌劇 花組公演
アクションステージ 「MY HERO」
作・演出:齋藤吉正
出演: 芹香斗亜  鳳月杏  音くり寿  朝月希和  
     芽吹幸奈  天真みちる  綺城ひか理 ほか

2017年4月5日(水) 4:00pm シアター・ドラマシティ 
8列センター

(上演時間 2時間30分)


物語: 伝説的な特撮ドラマのヒーロー「MASK☆J」のスーツアクターとして活躍した父
ハル(綺城ひか理)への反抗心を糧にトップ俳優に上り詰めたノア(芹香斗亜)。その傲慢さからスキャンダルを起こし、一夜のうちにスターの座から転落、事務所も解雇されてしまいます。
偶然知り合ったクロエ(朝月希和)をマネージャーにした彼がようやく手にした仕事は、顔出し禁止の>スーツアクターとして、かつて父が務めた「MASK☆J」を演じるというものでした・・・。

人気に自惚れて鼻持ちならないスターだったノアが一度転落して、下積みの苦労や亡き父の心を知ることによって人間として成長し、役者としても再び輝きを取り戻す、という成長物語。
そこに、ノアの父に憧れてスーツアクターの仕事に誇りを持つテリー(鳳月杏)との確執と友情、子役時代にハルに命を救われたマイラ(音くり寿)との恋、ハルに恨みを持つスマイル(天真みちる)の野望などが絡んで展開します。


母亡き後、父親のハルが家政婦のメイベルさん(芽吹幸奈)と再婚したことがノアが父に反抗するようになった原因ですが、終盤、「ハルが再婚したのはノアのためだった」という設定にはいささか違和感。その人を本当に愛する心からではなく、子どもの母親が必要だから結婚するって、どうなの?そしてそのことを知って父親の心を理解するノアも。メイベルは心からハルのことを愛していたのに。

他にも、スマイル・スマイリー(天真みちる)の野望が単にブラック企業というだけでなく、世界征服を目論んでいて、人間の感情をコントロールできてしまう、女性と見ればお尻をさわろうとするおじいさんといったセクハラシーン多発、おもしろいものも大したことない(ケロケーロとか)のも含めて散りばめられたギャグが多すぎて、肝心の主筋がぼやけてしまった、フィナーレのダンスは何で迷彩服なの? と、ツッコミどころも満載ながら、アメコミチックな明るくポップな雰囲気に、キャッチーな楽曲、のびのび演じる花組若手陣のがんばりもあって、楽しいミュージカルに仕上がっていました。

芹香斗亜さんは明るくて華やかで、センターに立つのがよくお似合い。
これまで品行方正ないい人役のイメージが多いですが、笑顔の裏側で実は性格悪い、という冒頭の記者会見が表情豊かで意外にもとてもハマっていました。
ノアは父親に対する屈折は抱えているけれど基本的にはおぼっちゃんなので、マイラに「あなた、私の夢を壊したわ」と言われてすぐ反省して謝りに行くような人のよさも芹香さんの持ち味にはピッタリだなぁ、と思いました。
長身でスーツアクター姿もピタリと決まり、歌もダンスも穴のない優等生です。

ノアの父 ハルに憧れてスーツアクターをやっていたものの、ノアの失脚によってスターの道を歩くころになるテリーは鳳月杏さん。
脚ながーい。カッコいい~ 芹香さん同様、スーツアクター姿もステキ。
台詞も歌も、私はやっぱり鳳月さんの声が好きだーと改めて思いました。
テリーが「マスク☆J」の主役になって、スーツアクターが怪我をして出られなくなった時、「僕がスーツも着るよ」とさり気なく言うところ、ステキだったな。
明るいひまわりのような芹香さんに対して、少し翳りのある雰囲気も好対照。

ただ、この2人の関係性は脚本的には少し書き込み不足かなぁ(もちろん芹香さん、鳳月さんのせいではありません)。
大学時代からの友人同士で、片やスター、片や表舞台には顔を出さないスーツアクター。
でもそのスーツアクターは自分の仕事に誇りを持っていて、ノアが嫌っている父親のハルを尊敬している、やがて2人の立場は逆転し・・・って、もっと深いドラマも期待できそうです。

音くり寿さんのマイラ。
幼い頃、撮影中の事故でノアの父とともに転落、ノアの父は亡くなり、彼女自身は足が不自由になって車椅子生活を送りながら老人ホームでボランティアをしている大学生という役どころ。
よくあるしっかり者で少し気が強い優等生で、役としてはあまりおもしろくないかな。
ノアの恋のお相手ですが、最後のお姫様抱っこ以外はあまりラブラブシーンもありません。
歌唱には定評のある音くり寿さん。さすがにのびやかなよい声。あの小さな体のどこから?と思うくらい声量も豊か。
100期と若いのに経験豊富でお芝居もしっかりしていますが、ヒロインとしての華やかさとか押し出しを求めたいところ。あと、メイクや髪型はがんばってね。

一方、元プロテニス選手でグラビアアイドルでお金と男にだらしないクロエ 朝月希和さんはくっきりした印象で役得。
ちょっとぶっ飛んでる感じの女性だけど、情に厚くバイタリティあって、「必ずあなたをもう一度スターにしてみせる」って、ほんと、ノアの復活はクロエのお陰ですね。
華やかな美人さん。台詞がいささかわざとらしく聞こえましたが、こういう役だし、そういう演出なのかな。

スマイリー一家の両親+Jr.(天真みちる・乙羽映見・矢吹世奈)が3人揃って右手上げるキメポーズも息ぴったりで常に笑いを取っていました。
特に天真みちるさんのスマイル・スマイリーは「ミーが・・」という口調や仕草もいちいちおかしくて、後半は登場するたびに客席大笑いでした。
ハル・テイラーを端正に演じた綺城ひか理さん、ハルがスーツアクターを勤めていた当時のスター ジェイで華のある二枚目ぶりを見せてくれた聖乃あすかさん・・・花組は期待の男役続々です。

テーマパークのマスク☆Jショーの時、ピンチに陥ったお姉さん(美花梨乃・・・超美人!)の「客席のみんなも一緒に」という呼びかけで、客席みんなで「マスク ジェーイ!」と声を出して呼んだり、一幕終わりに「さてどうなるのか・・・続きはコマーシャルの後・・・いや、30分の休憩の後」とナレーションが入るなど遊び心もたっぷり。


myhero3.jpg

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休憩中に映し出されるこれが、「風の次郎吉 - 大江戸夜飛翔」に似てるなぁと思っていたら、そうだ、同じ斎藤先生作品だったわね。


カーテンコールでは、芹香斗亜さん指導のもと、舞台客席一緒に、「チェーンジ ジャスティス!」ポーズキメました。



特製キューピーストラップ 1番違いで当たらなかったのぉ の地獄度 (total 1191 vs 1191 )



posted by スキップ at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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