2017年04月05日

春爛漫 茂山狂言会 「みんなで楽しく狂言会」


shigeyama1.jpg毎春恒例の茂山狂言会。
今年は「千作 千五郎 襲名披露記念公演」で、チケットを取っていたのですが、後でこの公演と前日の花形狂言が追加になって、ならば、とこちらも追加したのでした。

 「みんなで楽しく」の趣旨通り、0歳から参加可能ということで会場は子どもさんたちの姿もたくさんお見かけしました。


古典と遊ぶ
春爛漫 茂山狂言会 「みんなで楽しく狂言会」
2017年4月1日(土) 1:00pm 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール 1階C列下手
(上演時間 1時間)



解説: 茂山逸平

逸平くんの解説を聴くのは初めてかな。
茂山家の若い方たちは皆さん(・・というかこの頃の伝統芸能の花形さんたちは皆)言葉巧みで屈託がなくて、聴いていて楽しいです。

今回、兵芸中ホールには能舞台が設えられていたのですが、橋掛かりや鏡板について解説。
鏡板に描かれた松について、「狂言には松が出てくる演目は一つもない」(笑)。
本来は神様に捧げる芸能であり、この松は舞台正面先にあると考えられている松が舞台側に写ったものとされている神聖なもの・・・というのはよく聞くことですが、「ま、役者の自己満足ですね」と。

客席には今日初めて狂言をご覧になる方やお子様も多いことから、「急に大きな声を出しても驚かないで」と狂言の笑い声を披露。相変わらず大きないい声です。
「お父さんはお家でこんなふうには笑わないですね。僕のお父さんがこんな声で笑ったらイヤです」

お兄さん(宗彦くん)が柿を食べる芝居をしていた時、「お兄ちゃん、そこにはもう柿はないで」と客席の子どもに言われた話など、ユーモアたっぷりに狂言の特徴を披露してくれました。
この後に上演される2曲についてもわかりやすく解説してくれて、いよいよ開演。


「蝸牛」 (かぎゅう)
出演: 茂山宗彦  島田洋海  茂山童司


出羽の羽黒山から出た山伏(宗彦)修行を終えての帰り道、竹やぶの中でひと寝入りしているところへ、主人(島田洋海)の言いつけで、長命の薬と言われる蝸牛を探しにきた太郎冠者(童司)がやってきます。
「頭が黒く、腰に貝をつけていて、角を出す。年月を経たものは人ほどもある」と主人から聞かされた蝸牛の特徴から、太郎冠者はこの山伏が蝸牛だとすっかり信じ込んで・・・。


宗彦くんの山伏が登場からいかにも怪しげで、厳しいい修行を積んだとはとても見えず(笑)、見るからに売僧という雰囲気。
だから、太郎冠者が自分をカタツムリと勘違いしていると気づいて、からかってやろうと調子を合わせるあたりがとても自然。
かねてより宗彦くんってば天然入っていると思っているのですが、童司くんがそれに輪をかけた天然っぷりの太郎冠者で(笑)。

とても息のあったやり取り。
太郎冠者が刻むお囃子。
♪ で~ん で~ん~、むっしむし~ と踊りまわる山伏。
楽しい一曲でした。


棒縛
出演: 茂山千五郎  茂山逸平  茂山茂


主人(千五郎)が留守になると、太郎冠者(逸平)と次郎冠者(茂)が酒蔵の酒を盗み飲みするので、次郎冠者を棒に、太郎冠者を後ろ手に戒めて主人は出かけます。不自由な格好で留守をするはめになった二人は、「こんな格好をさせられれば、いよいよ飲んでやろう」と色々と工夫を重ね、ついに酒にありつきます。二人が騒がしく酒宴をしているところに、用事を終えた主人が戻ってきて・・・。


歌舞伎でもよくかかる演目ですが、狂言で観るのは初めてでした。
やっぱり楽しい~♪

逸平くんの、のほほんとしてるけどちょっと人を食ったようなところもあって実はデキるヤツ、といったイメージに太郎冠者がよくハマっていました。
棒に縛られる方の次郎冠者の茂くんは台詞も舞もお行儀よく端正な印象。
逸平くんとはいとこ同士になるのかな?持ち味は違っていますがよく息が合っていました。
そこに加わる千五郎さんがいかにも家来たちにしてやられる主人といった趣きで、ほんと、バランスよかったな。

歌舞伎同様、縛られる2人は負荷がかかった状況での動きも要求される役どころ。
改めて、狂言師さんたちの身体能力の高さを感じました。



これだけの内容で感嘆なパンフレットもついてチケット代 1,000円。コスパ良すぎでしょう のごくらく度 (total 1190 vs 1190 )




posted by スキップ at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする
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