2017年03月31日

カンバレ狐 「うめだ文楽 2017」


umedabunraku2017.jpg「大阪が世界に誇る 伝統芸能 文楽の魅力をたくさんの人と広くわかち合いたい」という趣旨の在阪民放5局のコラボ企画。今年で3回目です。
昨年とても楽しかったのでぜひ今年も、と思っていたのですが絶賛「REON JACK 2」期間中で、日程やゲストを選ぶ余裕がなく、金曜日の会社帰りに行ってきました。


うめだ文楽 2017
太夫: 豊竹希太夫
三味線: 鶴澤寛太郎  鶴澤燕二郎
人形:  吉田幸助  吉田玉勢  吉田簑紫郎  
     桐竹紋吉  吉田玉誉  吉田簑太郎  
     桐竹勘次郎  吉田玉彦  吉田玉路  
     桐竹勘介  吉田簑之  吉田玉延
ゲスト: 嘉門達夫

2017年3月24日(金) 7:00pm ナレッジシアター B列センター



トークコーナー

トークの司会進行は在阪各局アナウンサーのまわり持ち、ということで、この回は読売テレビの諸國沙代子アナウンサー。
文楽はほとんどご覧になったことがないそうで結構”素人目線”の質問や反応が新鮮。

トークゲストは嘉門達夫さん。ギター片手に登場。
嘉門さんも文楽は初めてで、この日までに勉強しようと思っていたけれど他にやることが多すぎて・・と苦しい言い訳をされていました。
「文楽を初めて観る人」と客席に挙手を求めたらわりと少なかったので諸國アナウンサーともども驚いていらっしゃいました。
人形遣いさん登場の前に、嘉門さんが1曲披露。
先ほどラジオ番組で歌ってきたばかりという「森のくまさん」の替え歌「森友の籠さん」(笑)


人形遣いさんは、吉田簑紫郎さん、吉田簑太郎さん、桐竹勘次郎さんの3人が赤い着物の静御前?の人形を遣いながら登壇。
嘉門さんが「どうして文楽の世界に入ろうと思ったのか」「修業はどんなふうに」と興味シンシンに質問されていました。
簑紫郎さんが「小学生の時にテレビで簑助さんの文楽を観て憧れた」勘次郎さんも「学生時代に文楽を観て、こんな凄いものがあるのかと感動した」とおっしゃっていて、技芸員になるような人は若いころから感性が違うのね、と感心した次第。

3人とも内弟子から入られたということで、笑福亭鶴光さんの内弟子を破門された経歴のある嘉門さんと師匠話で盛り上がっていらっしゃいました。
また、文楽研修生では1年目に三業全部やってから2年目にどの道に進むか決めるのに対して、内弟子に入ると最初から人形遣いだけ、とその違いについてのお話も。
簑太郎さんは桐竹勘十郎さんの息子さんですが、「親父に弟子入りするのは絶対イヤだった」と簑助さんの内弟子に入り、お父様とは兄弟弟子の間柄。

お祖父様の代からの人形遣いさんで、「ぴかぴかの御曹司です。でも文楽は血縁関係ありませんから」と簑紫郎さん。
簑紫郎さんといえば、私が文楽観始めのころ、文楽教室で司会進行や人形の説明をされていた若手という印象があるのですが、もう40歳超。
「足10年と言われてましたが僕20年やって、騙されたと思いました」と。

最後は嘉門さんの「鼻から牛乳」の歌に併せて3人で人形を遣ってくださいました。


umedabunraku20172.jpg

「義経千本桜 ~河連法眼館の段~」

演目に合わせて枝垂れ桜のふもとに可愛い白狐が描かれた式幕。
桐竹勘十郎さんの筆で、「使ったら?」とおっしゃってくださったものだそうです。

上演に先立って、スクリーンで義経と頼朝の確執や「伏見稲荷の段」など、「河連法眼館」に至るまでのあらすじをざっと説明上映されました。

狐を遣うのは吉田幸助さん。
汗だくの大熱演。
が、これを観ていて、幸助さんがどうこうというより、勘十郎さんの凄さ、偉大さを改めて知った思い。

舞台装置や機構が文楽劇場とは勝手が違うことももちろんあるでしょうし、私が「ここで早替り」「ここで狐が出てくる」と知っているせいもあるかもしれませんが、神出鬼没でパッと現れたり姿を変えたり、軽々と跳ねてみせる勘十郎さんの狐がどれほど凄技なのかがよくわかりました。

終演後のご挨拶で「まだまだ未熟ですが」と繰り返していらした幸助さんご自身がそのあたりは一番感じていらっしゃるでしょう。
がんばりはとても伝わりましたが、客席にそれを感じさせずにがんばるのが芸というものなのかなとも思いました。
本興行でも大きな役を勤められるようになった幸助さんでこれですから、文楽の修業の道はほんとに果てしない。

桜舞い散る中 客席通路走り去って行く源九郎狐に客席のテンションも上がって拍手喝采。
あの拍手はきっと若い技芸員さんたちのこれからの糧になるのではないかしら。


「まだまだ未熟ですが20年 30年 私たちがお墓に入るまでずっと応援してください」と幸助さん。
お墓に入るまでって(^o^)



狐の動きが気になりすぎて太夫の語りがあまり耳に入ってこなかったかも の地獄度 (total 1726 vd 1728 )



posted by スキップ at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする
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