2017年03月23日

ひとかけらの勇気が僕にある限り 星組 「スカーレット ピンパーネル」 そのⅡ


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前回からの続きです。

宝塚歌劇星組公演
ミュージカル 「THE SCARLET PIMPERNEL (スカーレット ピンパーネル)」



初演、再演と比べて一番違っている点は、ロベスピエールの比重が大きくなったところ。
演じるのは七海ひろきさん。とても美形。
あまり表情を変えないところがかえって美形を際立たせていて、ロベスピエールの冷酷さも表しているよう。
シケを垂らした髪型も、何とも妖しく色っぽい。
礼真琴ショーブランから「マダム・ギロチン」を歌い継ぐ最初のソロはいささか分が悪かったですが、二幕で加えられた曲はロベスピエールの強気と焦りが綯い交ぜになっている感じが出ていてよかったです。銀橋ソロ、カッコよかったな。

月組版では龍真咲さんと明日海りおさんがショーヴランとの役替りで演じたアルマンは瀬央ゆりあさん。
マルグリットの弟で正統派若手ホープの役どころだと思いますが、瀬央さんはビジュアルいささか野性的すぎかな?(笑)
演技や歌は安定で、「オーム・シャンテイ・オーム」に続いて大役で上り調子の勢いを感じます。

その恋人マリーには真彩希帆さんとトレードのような形で雪組から組替えとなった有沙瞳さん。
有沙さんは最初に注目したのが「伯爵令嬢」(2014年)でしたので、個性の強い娘役さんという印象でしたが、気は強いものの正統派の娘役を品よく可愛らしく演じていらっしゃいました。マリーは歌う場面があまりありませんが、本来歌もお上手。新人公演ではどんなマルグリットを演じてくれるか楽しみです。


ピンパーネル団は、最初からパーシーの仲間のデュハーストが壱城あずささん、フォークスは天寿光希さん、あとから加わる5人が十碧れいや、麻央侑希、紫藤りゅう、綾凰華、天華えま とイケメンが並びました。
パーシーの片腕的存在であるデュハーストの壱城あずささんがやはり頭一つ抜きん出ていて、つい目で追っててしまいます。
結婚式後のパーティで、マルグリットが裏切ったかもしれないという疑念から偽の手紙を渡して彼女の反応を探ってクロだとわかった時、パーシーはもちろん失望する訳ですが、デュハーストもとても切ない表情を浮かべていたのが印象的。マルグリットが怪しいとパーシーに言ったのはデュハーストだったけれど、それが間違いであってほしいと誰よりも願っていたのもまた、デュハーストだったのでしょう。

「炎の中へ」を歌いながら船上で変装して洗濯女になっていくピンパーネル団。
壱城さんの前髪ぱっつんお下げ髪カワイイ。
パリで「あたしは干す係」「あたしは吊るす係」とピポー軍曹を両側から挟んで「大きいな」と言われるのが十碧くんと麻央くんで笑っちゃいました。
確かに、星組の誇るツインタワーだものね。

ピンパーネル団にはそれぞれ婚約者や恋人がいて、つかの間一緒に踊るシーンで、一人所作がきれいなべっぴんさんがいて、誰?と思ったら音波みのりさんでした。そしてそのケイトはデュハーストの婚約者。さすがしーらん、いいとこ持っていくよね(違)。

娘役といえば、ルイ・シャルル役に抜擢された星蘭ひとみさん。
101期生で早くからその美貌が評判の娘役さんで、「THE ENTERTAINER」では銀橋渡りもしていたのにこのところ停滞か?と思っていたところ、やっぱりキタか、という感じです。
娘役としては背が高く痩身でエキゾチックな美人なのであまり少年っぽくはなかったですが、歌もお芝居もよく声が出ていました。
星蘭さん、フィナーレのロケットにも出ていましたが、やはりどこにいても目につく華やかさです。
ルイ・シャルルといえば、当時まだ男役だった月組の愛希れいかさんが演じて注目を集めましたが、星蘭さんもこの経験を糧にジャンプアップを期待したいところです。


フィナーレは、
礼真琴くん 「ひとかけらの勇気」で銀橋渡り → ロケット → 大階段 紅さん+娘役のダンス(ここでも音波みのりさんの美貌とドレスの裾さばき、光ってました) → 紅さん+男役のサーベルの群舞 → 紅さん抜けて礼くん中心の男役群舞 → 紅・綺咲デュエットダンス(2人とも純白の衣装) 
という流れ。

男役群舞終盤で、上手に礼くん率いるチーム、下手に七海さんチーム、と分かれるところがあるのですが、この時の掛け声

3/12 阪急交通社貸切)
礼: 「ハンキュー!」
七海: 「交通社っ!」

3/19 (ベネフィットワン貸切)
礼: 「ベネフィット」(イケボ)
七海: 「ワン!」(笑顔)

他の日にも、「セブン」「イレブン」とか「コカ」「コーラ」とか言っていたらしいし、こうなると貸切ではない普通の公演の日は何て言ってるのか興味シンシンです(笑)。


フィナーレ パレード:
エトワール 小桜ほのか   
麻央侑希・十碧れいや・紫藤りゅう
瀬央ゆりあ・有沙瞳
七海ひろき
礼真琴
英真なおき (歌なし)
綺咲愛里
紅ゆずる


ドラマチックな物語のおもしろさに加えて楽曲のよさ、舞台としての華やかさもあって、本当に宝塚向きのよい演目だと思います「スカーレット ピンパーネル」。
以前にも同じことを書きましたが、パーシーとマルグリットの本当の思いを理解するところ、マルグリットがパーシーの本心を知るところ、ショーヴランがパーシーの正体に気づくところ、いずれもこの小池修一郎潤色版の方がオリジナルよりとても自然で共感できます。

「ひとかけらの夢、ひとかけらの努力が、今日こういう形で実を結びました」と紅ゆずるさんは初日挨拶でおっしゃったとか。
そこにはきっと、「ひとかけらの勇気」の積み重ねもあったはず。
舞台も客席も紅さんのトップスター就任、紅・綺咲・礼・七海という新しい体制の星組をうれしく温かく見守る雰囲気が満ちていて、とても心地よい劇場空間となっていました。



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恒例の公演ドリンクは、1740年にロンドンで誕生した、ラベルにロンドン市の
紋章をつけることを許された由緒正しい「ストーンズ ジンジャーワイン」。
ソーダ割もありましたが、私はロックをいただきまし。


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19日は公演デザートを欲張って2つとも。
「紅はこべを飾ったチョコレートムース」with 剣のピック 
星マークの入った「トリコロール」です。



すでに完成度高いけど後半にまた観るのでどれだけ進化しているか楽しみ のごくらく度 (total 1722 vs 1725 )



posted by スキップ at 23:21| Comment(2) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初日映像を観ただけでも私もウルウルしておりました。
星組大好きですが、紅さんには私もそんな思い入れはないのですが(でも先日教えて頂いた宝塚ソートでは思いの他上位でしたが)ぐっと来るまのありますよねー😁
知り合いが観劇後やっぱりとーこさんと比べるとまだまだな所はいっぱいだけど、そんな事をぜーんぶ飛び越えて舞台と客席が一体になった感じがあったよー!と目を❤にして言っておりました。
ホントにホントに宝塚を好きで良かったです✨私が観劇できるのは楽前の土曜日と言うまだまだ先ですが、お気に入りの礼さんのますますの進化を期待しております
Posted by Sissy at 2017年03月24日 20:10
♪Sissyさま

そうですよねぇ~。
新しいトップスターの誕生にはいつもお祝いする気持ちがあるのですが、
紅ゆずるさんにはそれにプラスアルファの感情も働くようで、ほんとうに
心からおめでとうと申しあげたいです。

お友だちのおっしゃる通り、とうこさんや霧矢さんと比べてしまうと
いろいろ気になる部分もありますが、紅さんらしいパーシーをつくり
上げていると思います。

そして、礼真琴さんのショーヴラン!
ぜひ楽しみになさってくださいね。
Posted by スキップ at 2017年03月25日 10:45
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