2015年10月23日

俺はジゴロで文無し(でもいいヤツ) 宙組 「メランコリック・ジゴロ/シトラスの風 Ⅲ」

cirus.jpg北は北海道から西は島根まで、東日本を中心にただいま絶賛全国巡業中の宝塚歌劇宙組全国ツアー公演。
初っ端の梅田の公演を拝見しました。


宝塚歌劇 宙組 全国ツアー公演
サスペンス・コメディ 「メランコリック・ジゴロ」 
-あぶない相続人-

作・演出:正塚晴彦
ロマンチック・レビュー 「シトラスの風 Ⅲ」
作・演出: 岡田敬二
出演: 朝夏まなと  実咲凜音  真風涼帆  寿つかさ  
澄輝さやと  凛城きら  愛月ひかる  伶美うらら

2015年10月11日(日) 4:30pm 梅田芸術劇場メインホール 1階11列上手



「メランコリック・ジゴロ」 -あぶない相続人-

舞台は1920年代のヨーロッパ。
浮気がばれ、パトロンから別れを告げられ文無しになったジゴロのダニエル(朝夏まなと)が、親友のスタン(真風涼帆)の誘いに乗り、睡眠口座の相続人アントワンになりすまして口座の預金をせしめようとしますが、それがきっかで15年前に生き別れたというアントワンの妹フェリシア(実咲凛音)や、アントワンの父に金を貸しているというフォンダリ(寿つかさ)たちが現れて、思わぬ方向に展開していきます・・・。

1993年に安寿ミラ&真矢みきコンビ、2008年・2010年には、真飛聖&壮一帆コンビでいずれも花組により上演された作品ということですが、今回初見。
例によってあらすじも知らずに観たのですが、とても楽しめました。
ここ10年位のハードボイルドタッチの正塚作品しか知らない私は、「正塚先生、こんな作品も書けるんじゃん!」と思いました。

ちょっとしたミステリー仕立てになっていて、ストーリーを知りませんでしたので、「それから?それから?」と興味シンシン。
誰がやってるかわからなかった浮浪者(・・凛城きらさんでした)が、ダニエルにお酒おごってもらったり、ダニエルピンチ!という時に浮浪者仲間たくさん引き連れて現れて結果的に危ないところを救う、とかやたら絡んでくるのでどうも怪しいと思っていたら、案の定鍵を握る人物だったのね、ではありましたが。

ダニエルのアントワンが偽物だと知りつ黙っていて、最後連行される時、フェリシアに、「いつも私に酒をふるまってくれた。悪いやつじゃないんだ」という台詞、泣かせてくれます。お金のためにジゴロはやっているけれど、そして本当に女好きっぽい(笑)けれど、誠実さが見え隠れする朝夏まなとダニエル
頭もキレて口も立つ。いいかげんで要領よくて悪ぶってるけど実は友だち思いのいいヤツな真風涼帆スタン
この男役二人のコンビネーションが抜群。

二人とも長身脚長イケメンで、華もあるし夢も見られる並び。
男役としての持ち味は太陽と月といった違った雰囲気で、それが相乗効果となって、本当によいトップ・二番手コンビになりそうです。
そういえば、同じようにタイプの違う男役コンビ萌えだった作品に、柚希礼音&凰稀かなめコンビの「愛するには短すぎる」がありましたが、あれも正塚先生の作品だったわね。

それにしても真風くん、立派になって(涙)。
クールな持ち味に甘さも野性味も、そしてチャラさ(笑)も加わって、ほんと、立派な男役になって(ニ回目)。

朝夏さんは輝くようなトップスターぶりです。
お得意のダンスはもちろん、歌も台詞も穴がない。
どんな衣装もよく映えるあの長い手脚見ているだけでもうっとり。
脚が長い男役は他にもたくさんいますが、朝夏さんは手の表情の美しさも際立っています。

「何をやってもトロい空気読めない田舎娘」フェリシアは実咲凜音さん本来のニンとは違うように思いますが、さすがの安定ぶり。
「お兄ちゃん」呼びカワイイ。歌もやっぱり上手いなぁ。
こんなにいじらしいフェリシアなら、ダニエルだって、「俺はジゴロで文無しで宿無しで、でもお前が好きだ~!」って抱きしめちゃうよね。

アントワン・フェリシア兄妹に借金返済を迫って監禁までするフォンダリ・寿つかさ、その息子で腕っぷしには自信があるけど頭は少々・・なバロット・愛月ひかる、その妻で気も口調も強いルシル・伶美うらら。
いわゆる敵役なのですが、何と愛すべき人たち。
寿つかさ組長、ショーでも大活躍でしたが、フォンダリのちょっとコワモテで怪しげな雰囲気がすばらしい。
「TOP HAT」に続いてコメディ部門担当な愛月さん、蓮っ葉なアネゴやっても超絶美人のうららちゃん。
亭主のお尻を叩いて「あんたってほんっとっ バカ!」と今にも愛想尽かししそうなだったのに、バロットが逮捕されて、「また出てきたら、俺の女房になってくれるか?」と言うと、「ばかっ”!アタシは死ぬまであんたの女房よ!!」と応えるルシル。オトコマエ過ぎです(女だけど)。


「シトラスの風 Ⅲ」

1998年 宙組が誕生した時に上演されたショー。
2014年に凰稀かなめさんの宙組で再演されていて、今回が3演目。
「シトラスといえば宙組」な、宙組を代表するショーです。

「シトラス」といえば「柚」を思い浮かべる星組脳の不肖スキップではありますが、宙組のショー、楽しませていただきました。
ピンク全面のポスターとは対照的に、黄色やグリーン、ブルーといった色の衣装の洪水。
舞台から柑橘系の香りが漂ってきた気がしたのですが、気のせいかなか?(誰もそんなこと言っている人いない)

バウ組と分かれて人数が少ないとはいえ、星組の重層的なコーラスは健在。
男役トップスリー(朝夏・真風・愛月)が揃って長身、美形なので、ビジュアルのトキメキ感ハンパないです。
ダンスお得意のトップ朝夏さんにまわりも引っ張られてか群舞も綺麗。


特に印象的だった場面は、
まず 「ノスタルジア」

トゥーランドットの曲が流れて、まるでオペラの一場面を観ているよう。
最初に白いドレス着て歌う実咲凜音さんの歌唱もすばらしかったな。
今のトップ娘役の中では歌唱力はピカイチだと思います。
彼女には夫なのかパトロンなのかのセバスチャン(寿つかさ)がいて、そこに青年将校のような白い軍服を着た朝夏まなとヴィットリオ(カッコイイ!)が現れて、二人は恋に落ちるけれども、三角関係の末、セバスチャンがヴィットリオに白い手袋を投げて決闘を申し込む・・というストーリー。
台詞はないのに、ここだけ取り出してバウホールあたりで観てみたいくらいドラマチックでした。

次に、「明日へのエナジー」

この曲は去年武道館で散々歌いましたので、♪さぁ 羽ばたこう~ となるとつい一緒に歌いたくなるまたまた星組脳です(笑)。
2011年の「タカラヅカスペシャル」で、各組トップさんがあの黒の学ラン衣装で「明日へのエナジー」を歌ったのは観ましたが、「シトラスの風」を観るのが初めてなので本家宙組の「明日エナ」も初めて。

いや~、すばらしかったです、歌もダンスも。
男役も娘役も学ランで、いかにもひとつになっている感じで力の限り歌い踊る姿にテンション上がります。
朝夏・真風・愛月のセンター3人は元より、寿つかさ組長から若手に至るまで、本当に力を振り絞って踊る生命力に溢れたダンスと力強いコーラス。
フィニッシュでは皆さんかなり息がアガっていらっしゃいましたが、もう何度でも観たい感じです。


そして、朝夏まなとさんの客席降り。
ここは今回朝夏さんのために新たにつくられた場面なのだとか。

キラキラ黒燕尾でピシリとキメが朝夏さんが、「My Girl」と「Can't Help Falling in Love」をともに英語で歌いながら客席通路を歩いてくれます。
通路側の席だったっし、もちろんテンションあがるよね。

センターブロック上手通路に降りて、どなたかにロックオンして歌ったりしながら、客席中ほどの横通路ではかなり長い時間歌って、遠くの席までハイタッチや握手にも応えて、私たちのいる下手通路に来てくれました。
ふふ。ハイタッチではなく握手していただいたわぁ~揺れるハート

ただ、この場面は、朝夏さんが客席まわっている間、舞台には誰もいなくて、1階の私たちは楽しいけれど、2階や3階で観てる人たちは席によってはずっと誰もいない舞台だけを観ることになってしまうのはどうかな、と思いました。
今年6月の星組の北翔海莉さんのプレお披露目だった全ツの客席降りも同様だったと聞いていますが、ここは少し考えていただきたいtなぁ。
下級性に踊ってもらうとか、客席降りの様子をスクリーンで流すとか。


・・・とはいえ、お芝居、ショーともに朝夏まなとさん率いる宙組の魅力を存分に楽しめる公演。
11月8日の札幌での千秋楽まで、まだまだ長いツアーは続きますが、お体に気をつけて、全国の皆さんにその魅力をたっぷりふりまいていただきたいです。


やっぱりまぁ様も宙組も好きだ のごくらく度 わーい(嬉しい顔) (total 1456 わーい(嬉しい顔) vs 1457 ふらふら)
posted by スキップ at 22:45| Comment(4) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も名古屋で観ました~。
ヤンミキ大好きな友人はメランコリックジゴロで涙ぐみ、シトラスの風大好きな私はショーで涙ぐんでおりました。
シトラスの風は宙組の宝、明日へのエナジーは宝塚の宝。
いつまでも大切に受け継いでいただきたい素敵な作品ですね。
いや~しかし、明日へのエナジーは観ながら身体が動いちゃいました(笑)
↑さあ、羽ばたこう~♪のところ
Posted by めめねず at 2015年10月24日 23:25
♪めめねずさま

ご覧になったのですね~(^.^)/
今の宙組、とてもいいですよね。

私はどちらの作品も初めてでしたが、とても楽しめました。
マサツカ、やればできるやん、と(←何様?)

「明日へのエナジー」は本当に気分アガリますね。
去年、柚希先生、音花先生ご指導のもと、武道館で何度も
歌い、聴きましたので、星っ子ですが今では宙っ子のごとく
フルコーラス歌えます(笑)。

めめねずさーん、またぜひご一緒にヅカ話させていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
Posted by スキップ at 2015年10月25日 00:29
スキップ様
なぬ!握手だとぉおお!
ニギニギしたってことだよねぇえ。
いや…ふんわりと、まぁ様の
デッカイ(であろう)お手手に包まれたのねぇ。
羨ましいぞぉおお!
私は今回の全ツはスルーなのですが、
ヅカ専ch「スカステ」で、色々と観れば観るほど、
行きたぁい熱が。ポッポポッポと。
ショーはね、もうね、本公演でやって欲しいですよ。
そうしたら心行くまでリピするからぁ。
一緒に唄うからぁあ。って思ってます。
Posted by かしまし娘 at 2015年10月27日 17:11
♪かしまし娘さま

そうそう、ふんわり。
まぁ様、キラッキラしてて、いい匂いがしましたわぁ(笑)。

お芝居もショーも私は初めて観たのですが、どちらもとても楽しかったです。
そうですよね、ショーは本公演でやっても全く遜色ないですよね。
あの「明日へのエナジー」を宙組フルメンバーの大コーラスで
聴いてみたいです。
会場で岡田先生をお見かけしたのですが、以前トークショーで
「僕のショーはこのごろあまり大劇場ではやらないからなぁ」と
おっしゃっていました。
歌劇団にいっぺん説教したらんといけまへんな。
Posted by スキップ at 2015年10月28日 00:04
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