2015年09月02日

お許しあそばせ  八月納涼歌舞伎 第一部 「おちくぼ物語」

IMG_8983.jpg八月納涼歌舞伎 第一部は観る予定ではなかったのですが、ホテルチェックアウトして「エリザベート」開演の1時30分まで時間あるじゃん、とよく考えたら全部は無理だけど「おちくぼ物語」だけなら観られると前夜急に幕見することを思い立ちました。
不肖スキップ、歌舞伎座幕見はこれがデビューです(並ぶの苦手だから松竹座でもこれまで1回しかしたことないのですが)。

第一部の幕見は10時30分から発売ということでしたが、平日だしイケるでしょう、とタカをくくってできるだけ並ぶ時間が短くてすむようにと10時頃歌舞伎座到着。さらに木挽町広場をブラブラしてから幕見発売の場所に行ってみたら長蛇の列が三重くらいに折り返していて短慮を軽く後悔しました。
受け取った入場番号は62番。
並んでいる間に係の人に「この番号で座れますか?」と確認して「大丈夫でしょう」と言っていただいたのでひと安心かわいい

歌舞伎座の幕見は自由席ですが座席数かなり多くて、4階ですがかなり傾斜がついているので花道七三も楽々見えて快適でした。
他の階には出入りできませんが、ちゃーんとコインロッカーもトイレも自販機もあるのねー。


八月納涼歌舞伎 第一部
一、おちくぼ物語

出演: 中村七之助  中村隼人  坂東巳之助  坂東新悟  中村国生  澤村宗之助  
片岡亀蔵  市川高麗蔵  坂東彌十郎 ほか

2015年8月24日(月) 11:00am 歌舞伎座4階幕見席 上手



お話は日本版シンデレラ。
原作は源氏物語より古く平安時代に書かれた「落窪物語」(作者不肖)。
源中納言(彌十郎)の先妻の美しい姫(七之助)は継母北の方(高麗蔵)や異母姉たちにいじめられ、屋敷の中の日当りの悪いおちくぼんだ部屋に住まわされ、おちくぼの君と呼ばれ、着物の縫物などをさせられていました。
唯一の味方である侍女夫婦(巳之助、新悟)の取りもちで、都で一番の貴公子左近少将(隼人)と結ばれます。それを知った北の方は激怒し、姫を陥れようと・・・。


意地悪な継母とそれを笠に着る姉たち、昼行灯で事なかれ主義の父、しっかりものの従者に白馬に乗った王子様(ホントは乗ってないけど)・・まんまシンデレラで童話の世界でした。
でも歌舞伎なのであくまで品よくやり過ぎず。
おもしろく拝見しました。七之助さん演じるおちくぼの君は、いつもなよなよしていて「お許しあそばせ」と謝ってばかりいて、全く悪気はなくておっとり品よく・・・でも実際にこんな人が近くにいたらイラッとしそう(笑)。
にしても、「知らないっ!」の女子力ハンパなかったです。
なんだかんだあっても結局最後は美人が勝つのよね、と納得させるような美しさ。
そりゃ左近少将もイチコロです。

その左近少将は隼人くん。
絵に描いたような美男の王子様。
声も以前に比べたらすごく出るようになったと思います。
お芝居はまだ硬いところもありますが、品よく押し出しもあって見事な貴公子ぶり。
七之助さんと並んだ姿は一幅の絵のように美しく、「美しさは正義」と改めて思いました。

左近少将の従者 帯刀の巳之助くん、おちくぼの侍女 阿漕の新悟くんの夫婦が、誠実で姫のことを思っていて、姫のために一所懸命つくしている様子が伝わってきてとてもよかったです。
好人物でちょっと頼りない帯刀を阿漕がお尻に敷いている感じも可愛かったな。

高麗蔵さんの継母が敵役ではありますが、やはり上手い。
おちくぼに辛くあたるのはおちくぼの向こうにその母、つまり中納言の美しい先妻の面影を見ていて、彼女に嫉妬しているのだろうという複雑な思いが垣間見えました。

無理にお酒を飲まされたおちくぼは実は酒乱で・・・という流れですが、それほど暴れるでもなく、ここはちょっとパンチ不足かな。
でも、最後に左近少将と花道に並んだおちくぼが、悔しがる継母に向かっていつものキメ言葉「お義母様、お許しあそばせ」と艶然と微笑んで頭を下げるオチはなかなかでした。


IMG_7675.jpg

幕見席からの眺めはこんな感じ。
並ぶのさえなければ幕見は楽しくておトク のごくらく地獄度 わーい(嬉しい顔) ふらふら (total 1428 わーい(嬉しい顔) vs 1427 ふらふら)
posted by スキップ at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする
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