2014年09月06日

孤高のボレロ 「東京バレエ団創立50周年 祝祭ガラ」

gara2014.jpgギエム「最後のボレロ」日本ツアーが2005年。
その時、初めて観て、言葉にできないくらい感動しました。

あれから9年。
衰えるどころがさらに激しさを増したようなボレロ。
来年で引退を表明しているギエム。
今度こそ本当に「最後のボレロ」かも。


東京バレエ団創立50周年 祝祭ガラ
指揮: ワレリー・オブジャニコフ
演奏: 大阪交響楽団

2014年9月2日(火) 6:30pm フェスティバルホール 
1階10列(5列目)下手


幕が開き、静かに刻まれるメロディとともにスポットライトに浮かび上がるギエムの右腕。
この瞬間、大げさでなく背中に戦慄が走りました。
「ボレロ」は17分間。
永遠に観ていたいような、瞬きするのも惜しいような時間でした。
決してお安くはないバレエの料金ですが、この17分のためならいくらだって惜しくない、と思えるくらい。

「ボレロ」
振付: モーリス・ベジャール
音楽: モーリス・ラヴェル
出演: シルヴィ・ギエム ほか


ギエムの鍛え上げられた肉体は、バレリーナというよりアスリートのよう。
その肉体が繰り出すダンスは、強靭でしなやか、力強くて優雅、能弁で静謐。
そして、精悍にして孤高。
アスリートの肉体とアーティストの精神。
長い手足を駆使してダイナミックに踊り、高くジャンプして着地してもコトリと音ひとつしない。
ギエムの身体でしか表現することができないギエムの踊り、ギエムの世界。

初めて観た時にとても驚いたあの腕の動きが残像となって、その軌跡がまるでスローモーションのコマ送りのように、千手観音のように見えるのも健在。
何度観ても不思議な感覚です。

カーテンコールに応える時の少女のような笑顔もとても魅力的でした。ギエムの「ボレロ」は最後の演目で、すべて持って行っちゃった感があるのですが、バラエティに富んで楽しかったその他のプログラムもさっくりと。
(実はバレエのことあまりよくわからないのでほんとに感覚的な感想なのですが)


「ペトルーシュカ」
振付: ミハイル・フォーキン
音楽: イーゴリ・ストラヴィンスキー
出演: ウラジーミル・マラーホフ  川島麻実子 ほか


命を吹き込まれて恋をするパペットの物語。
まるでメルヘンの世界のようにたくさんの人たちが色とりどりの衣装をまとって踊る、祝祭の幕開けにふさわしい華やかな作品でした。
広場に集まった人たちがあちこちでいろんな踊りを踊るので楽しくも目が忙しい。

パペットを踊ったゲストのマラーホフがコミカルだったりカワイかったり切なかったり。
最後のあれは、ムーア人に殺されてしまって精霊となって空に旅立ったということなのかな。


「スプリング・アンド・フォール」
振付: ジョン・ノイマイヤー
音楽: アントニン・ドヴォルザーク
出演: 沖香菜子  梅澤紘貴 ほか


最初男性陣が出てきたときは体操選手かと思いました(笑)。
若い人たちが多かったのでしょうか。
時々そろってなかったり、「あれ、今ミスしたよね?」と素人目にもわかる人がいたり。
こういうコンテンポラリーダンスは何かと大変そうです。
ガンバレ。


「ラ・バヤデール」より“影の王国”
振付: ナタリア・マカロワ(マリウス・プティバ版による)
音楽: レオン・ミンクス
編曲: ジョン・ランチベリー
出演: 上野水香 柄本弾 ほか


月が浮かぶ森のセットが綺麗。
いかにも「バレエを観ました」と感じられる作品で、「ボレロ」を除くとこれが一番好きでした。
その森から斜めに下がった坂道に一人、また一人と現れる白いチュチュを着た、これそまさに“バレリーナ”というダンサーたち。
あまりに次々出てくるので、エンドレスなのかと思っちゃった(笑)。
最終的には24人で、この一糸乱れぬ群舞はとても見応えありました。

ソロはバレエに疎い私でもお名前は知っている東京バレエ団のプリマ 上野水香さん。
広い舞台を斜めに横切るピケターンはとても美しかったです。



「オネーギン」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付: ジョン・クランコ
音楽: P.I.チャイコフスキー
出演: マニュエル・ルグリ  吉岡美佳 


まるでお芝居の一場面を観ているようなドラマチックなバレエ。
部屋のカーテンの奥からツーッと踊りながら登場して、タチヤーナにすがりつき、彼女に目の前で手紙をビリリと破かれ愛想尽かしされて、「いや~ん」とでもいうように登場の時を同じようにカーテンの裏に去っていくオネーギン。
何だかかわいそ(笑)。
ルグリさんも吉岡美佳さんもステキでした。

クライマックスは音楽も盛り上がったのですが、後でチャイコフスキーだと知りました。やっぱり違うものなのね。


ギエムは来年最後にもう一度日本に来てボレロを踊ってくれるかしら のごくらく地獄度 わーい(嬉しい顔) ふらふら (total 1246 わーい(嬉しい顔) vs 1253 ふらふら)
posted by スキップ at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | エンタメ et. al | 更新情報をチェックする
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