2009年05月24日

オグリ!

s-oguri1.jpgスーパー歌舞伎としても上演された「小栗判官物語」。
宝塚に初見参です。

宝塚バウホール花組公演  
ミュージカル 『オグリ! ~小栗判官物語より~』
脚本・演出: 木村信司
出演: 壮一帆  野々すみ花  萬あきら  藤京子 
悠真倫  華形ひかる  花野じゅりあ 日向燦 ほか

5月16日(土) 11:00am  宝塚バウホール 1列下手


ストーリー: 京都二条の大納言は子どもに恵まれず、鞍馬寺の毘沙門天に祈願したところ、男の子を授かります。その子小栗(壮一帆)は、文武両道に優れた美丈夫でしたが、大蛇の化身の美女(みぞろが池の守護神)と契った罪により、関東に追放されます。その後、相模の国の郡代である横山氏(萬あきら)の娘・照手姫(野々すみ花)と恋に落ちますが、横山一族の許しを得ずに結婚したため、逆鱗にふれて毒殺され、照手姫は相模川に沈められようとするところを家臣の情けに助けられたものの人買いの手に渡ってしまいます。地獄に落ちた小栗は閻魔大王によって、耳もきこえず、眼も見えず、物をいう事もかなわない餓鬼のような姿で地上に戻されます。「熊野の温泉に入れてやれば、復活するであろう。」という札を首から下げられて・・・。

主人公・小栗を通して、“死”と“再生”、“受難”と“悟り”を、また照手姫の揺るぎない献身を通して、人の尊い愛について語る作品なのだとか。
毘沙門天に守られて、普通の人には見えませんが、額に米の字が三つ書かれ、四つの瞳を持つという小栗判官の、一度死んでまた甦る数奇な運命を描きながら、照手姫との出会いと別れ、そして再会に重点を置いた宝塚らしい作品に仕上がっていて、とても楽しめました。もう少しふくらませて、大劇場の本公演としてもやれそうです。

1月の「太王四神記」の悪役プルキルの好演が記憶に新しい壮一帆。
美しさと強さとカリスマ性と冷酷さ・・・眉目秀麗で頭脳明晰、武芸にも秀でて、18歳で「もう学ぶものはなくなった」と言うほどの自信家の小栗役があの強い瞳、華やかな容姿ににぴたりハマッていました。これまで歌はそれほど印象に残っていませんでしが、力強い歌唱も聴き応えがありました。
横山一族が、小栗を亡き者にしようと差し向けた人食い馬の鬼鹿毛(おにかげ)。
人を寄せつけない鬼鹿毛に、「生あるものが生あるものを服しては後の世をなにと思うぞ。私のために一馬場乗せてくれたなら、鬼鹿毛死してその後、黄金御堂と寺を立て鬼鹿毛が姿を馬頭観音と斎おう」と、るんるんお前に命あり 命に滅ぶ運命(さだめ)あり と歌で語りかけると、鬼鹿毛には、他人には見えない、小栗の額に「米の字が三行、両眼に瞳が四つあるのが見え、ハラハラと涙をこぼすのですが、ここで私も涙たらーっ(汗)(馬に感情移入した訳ですな)。

小栗は熊野の湯につかり、熊野権現のご加護で元の姿に戻って都に戻りますが、自分の息子が生き返ったことが信じられない大納言が、「息子なら幼い頃から訓練したこれができるはず」と小栗に向って弓を射ると、飛んで来た矢を素手でつかみます。ポスターにもなっているシーンですが、最前列下手の席でしたので、小栗が素手で3回、矢をつかむ場面をまさに目前で観ましたが、どれも完璧なタイミング。お見事でございました。(手品のような仕掛けはヒ・ミ・ツわーい(嬉しい顔)

照手姫の野々すみ花は“宝塚の北島マヤ”と異名を取るそうです。「この者をひと引きひいたは千僧供養。ふた引きひいたは万僧供養」と餓鬼阿弥陀仏となった小栗を載せた車を引くために狂気を装って歌う姿にその片鱗を見ました。次期宙組主演娘役と決まっています。

照手姫の父・横山の萬あきら。相変わらずシブいおじさまぶりで、ステキでした揺れるハート 
一転して閻魔大王ではポップな衣装に身をつつみ、楽しそうに演じていらっしゃいました。
照手姫が“常陸小萩”と名を変えて下働きする美濃のよろず屋の主人夫婦(日向燦と花野じゅりあ)が人間味あふれ活き活きと人物描写。日向燦は照手姫を連れて客席通路から登場する時のアドリブも達者でした。樵(きこり)に姿を変えた熊野権現(華形ひかる)が、小栗に金剛杖を与えて、「今度参る時は、ちゃんと買ってくれよ~」と言いながら引っ込むのにも笑っちゃったな。

「雨が降りそうな中、お越しいただいてありがとうございます。雨に洗われた若葉もいいものです。眺めながらお帰りください。」と、先ほどまでのクールビューティはどこへやらのチャーミングな笑顔でご挨拶をしてくれた壮一帆。また一つ階段を上ったという印象。次の公演が楽しみです。

とってつけたようなフィナーレの小栗と照手姫の踊りは蛇足のように感じましたが、2時間にうまくまとめられた舞台。真飛聖以下主要メンバーは全国ツアー公演中。組を割って、少人数でもこれだけの舞台を見せることができる、宝塚の底力を知った思いでした。


この日は昼夜チケット完売でした のごくらく度 わーい(嬉しい顔) (total 492 わーい(嬉しい顔) vs 491 ふらふら)
posted by スキップ at 23:47| Comment(7) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

ご覧になったのですね。
しかも1列目とのこと!
うらやましいです。
私はチケット取り損ねたので。。。

バウホール公演は,大劇場とはまた違った趣で,いいですよね。
(^-^)
Posted by 佳奈りお at 2009年05月25日 12:16
♪佳奈りおさま

友の会先行で申し込んだら1列目が来ちゃって、うれしかったです♪
大劇場の華やかさには及びませんが、バウホールは小劇場向きの
見応えのある佳品が多くて楽しめますね。
Posted by スキップ at 2009年05月26日 04:16
スキップ様
萬あきら様をドアップでご覧になったとは!
羨ましいぃぃ。
スカステのダイジェストを観て、
キムシンが苦手な私は…ウ~ム。だったのですが(苦笑)
いつか全編OA時には観るので、またお邪魔しま~す。
っていつやねん!たぶん、来年…(笑)
Posted by かしまし娘 at 2009年05月27日 20:03
♪かしまし娘さま

相変わらずカッコいいですワ、萬あきら様は。
昔と全然変わらなくて、何だか時が止まっているみたいです。

>キムシンが苦手な私は…ウ~ム。だったのですが(苦笑)
それって、アレ?あの巨大な馬とか?
木村信司先生って、シェイクスピアが好きだったんですって。
壮一帆主演でバウホール作品を、という話があった時、
「題材は小栗判官。お話をいただいた途端、この考えよりほかは
浮かびませんでした」とプログラムに書いてありました。
宝塚っぽくなっていたけど、あとで文献読んでみたら、
スーパー歌舞伎よりかなり原作に忠実のようでした。
来年でいいから観たらまたご感想聞かせてくださいね。
Posted by スキップ at 2009年05月28日 04:21
>スキップさま
よかったようで良かったです。実はスキップさまを案じておりました(爆)。理由はかしまし娘さまと同じです。
さて、萬あきらさんは夢の浮橋では源氏の君でソロの人形振り、二人の貴公子ではアテネのテーセウス。素敵なおじさまを全部引き受けておられますね。
宝塚歌劇はこういうことが起きるから目が離せません。
Posted by とみ(風知草) at 2009年05月28日 21:59
♪とみさま

木村先生ってそうなのですか?
先入観なしに観たのがかえってよかったのかもしれません。
「オグリ」はスーパー歌舞伎の向こうを張って、いつかぜひ
大劇場でも上演していただきたいです。
萬あきらさんのカッコよさはね~。
宝塚の「宝」です!
Posted by スキップ at 2009年05月28日 23:20
はじめまして。

日向燦 の 所属事務所
マーキュリーマネイジメントと申します。

今まで、日向燦をご支援ありがとうございました。

日向燦より、皆さまへの
「ご挨拶」の文面をアップいたしました。
http://ameblo.jp/mercurymodel/

今後とも引き続き 日向燦を
ご支援いただけますよう。

なにとぞよろしくお願い申し上げます。

マ-キュリーマネイジメント
Posted by 日向燦 所属事務所マーキュリーマネイジメント at 2009年12月19日 08:03
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