2008年06月17日

お気に召さずばひと夜の夢とお許しを

midsummer.jpgA MIDSUMMER NIGHT'S DREAM
   ~THEじゃなくてAなのが素敵~

6月15日(日) 2:00pm シアター・ドラマシティ 5列下手

原作: W. シェイクスピア  翻訳・演出: G2
出演: 山内圭哉 竹下宏太郎 神田沙也加 樹里咲穂 
菜月チョビ 小松利昌 藤田記子 出口結美子 権藤昌弘
植本潤 新谷真弓 コング桑田 陰山泰


ストーリー: アテネの貴族の娘・ハーミア(神田沙也加)はライサンダー(竹下宏太郎)と愛し合っていますが、父イジーアス(陰山泰)は自分の気に入ったデミートリアス(山内圭哉)と結婚させようとします。アテネ侯爵シーシアスに親に逆らうなら死刑か尼僧にならなけらばならないと宣告されたハーミアは、ライサンダーとともに森の中へ駆け落ちします。それをデミートリアスと彼を愛するヘレナ(出口結美子)が追いかけます。森の中では妖精の世界の王・オーベロン(コング桑田)と王女ティターニア(樹里咲穂)が喧嘩中。まぶたにひとしずく落とせば目が覚めた時最初に見たものと恋に落ちる薔薇を託された妖精パック(植本潤)のいたずらや勘違いもからんで、夏の夜にファンタジックな恋の大騒動が展開されます。

カーテンコールで山内圭哉が最後にピンで出てきた時、「あれ、僧正主演だったの?」と思っちゃいました。僧正が目立たなかったという訳ではなく、キャストすべてのキャラが立っていたから。中でも極めつけは植本潤の妖精パック。
スキンヘッドで白いシャツを着て、森の中を縦横に駆け巡るパックはとても個性的。でも妖精に見えてくるから不思議です。キレのいいダンスを披露してくれたり、七色の声を聴かせてくれたり、かわいかったり、ちょっと不気味だったり。「私パックは正直者・・・」という有名なエピローグの独白もステキでした。
植本潤さん、花組芝居の次回作「牡丹灯籠」には出演なさらないのですよね。ザンネン。

もちろん山内圭哉も大活躍。大阪弁のデミートリアス。
お芝居はもとより、シースルーの衣装で太ももまで見せて生ギター弾いてくれます。
デミートリアスばかりでなく、オーベロン、ティターニア、ボトムも大阪弁を話します。これがまたみんな達者でね~。特にオーベロンと喧嘩する時のティターニアはすごいです。ちょっと巻き舌も入っていて、ナニワの姐御っていう雰囲気。

音楽と歌もあります。でもヴォーカル担当は上手い人ばかりなので聴いていて心地よい。コング桑田なんてマイクなしでした。
樹里咲穂は最初ヒポリタで登場した時は脚が長くてスタイル良くて見とれちゃいましたが、ティターニアでは大阪弁まくし立ての上に歌がとってもお上手でびっくりしていたら、宝塚出身の方だったのですね。

さらに驚いたのは神田沙也加。「サヤカちゃん」というイメージでしたが、声量はそんなにある方ではないのによく通る声で滑舌よくて早口のセリフでも全くぶれません。時折聖子ちゃんに声がとてもよく似ていてドキッとしましたが、ステキな女優さんになったな。デミートリアスがライサンダーを殺したと思い込んで大激怒して、中指立てて見せて、ミニスカートからパンツ見えるのもお構いなしにブンブンお尻振って引込んだり、反対にデミートリアスに抱えられて振り回されたり、大丈夫なの?っていうくらいハジケた演技でした。

G2が初めてシェイクスピアに挑んだ作品。翻訳も小田島雄志先生や松岡和子さん版ではなく、G2自身が半年かけて完成させたのだとか。
ポップでキュートな衣装(最後にカップルになる恋人同士はさり気なくカラーコーディネートされていたり)や、四角い枠だけのシンプルな舞台装置、そして大阪弁のセリフなど斬新な挑戦の中、ストーリー運びは意外にもオーソドックスな印象。「あなたは本当に心の底から笑えるシェイクスピア喜劇を御覧になったことがありますか?」っていうふれ込みでしたが、もちろんとても楽しめたものの、心の底から笑えるという程ではなかったかな。
「夏の夜の夢」はシェイクスピアの喜劇の中でも好きな戯曲の一つですが、改めてシェイクスピアの偉大さと普遍性を知る思いでした。

位置情報 妖精 芥子の種役の菜月チョビさん。「出トチリ」をしたらしく、舞台上でつっこまれて、「そこに立ってなさい」と言われていました。(後の場面で僧正からも「出トチリはするな」と再度名指しされていました。)

位置情報 いろんな劇団の人が混在しているこの公演。「ナイロン的には鹿殺しは潰したいんですかね?」みたいなセリフがあって、ちょっと笑っちゃいました。

位置情報 終演後のロビーでG2さん発見。いらしていたならカーテンコールに登場してくださればよかったのに。そのカーテンコールでは、「大阪の客は(役者が)しゃべるまで帰らん」と、相変わらず僧正節炸裂でした。


お咎めも非難もご期待もすべては次回作で・・・ってパック、それいつなの?のごくらく地獄度 わーい(嬉しい顔) ふらふら (total 345 わーい(嬉しい顔) vs 347 ふらふら)
posted by スキップ at 00:56| Comment(10) | TrackBack(1) | 演劇・ミュージカル | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは~。
スキップさん、5列目にいらしたんですねー。
私は同じ公演の8列目下手におりました。

私もカテコでトリとってる山内くん見て「あ、もしかして座長?!」って思いましたよ(笑)
沙也加ちゃんも上手かったし、ヘレナの出口さんも可愛かったし(マリエに見えて仕方がなかった)宏太郎さんと沙也加ちゃんの実年齢の差を思い出してちょっと( ´,_ゝ`)プッとなったりしました(ヲィッ)

山内くんとG2さんには「え、今頃?!」ってくらい忘れた頃にまたシェイクスピアやってほしいです(笑)
Posted by えも at 2008年06月17日 23:55
こんばんは!おおお、早速観劇されたのですね。
私もこの公演、めちゃめちゃ楽しみだったのですよ。
植本潤さんのパックと、何といっても沙也加ちゃん!
感想を読んで、自分の観劇日が、益々楽しみになりましたよ!
Posted by 花梨 at 2008年06月18日 00:25
♪えもさま

まぁ、お近くだったのですね!
同じ公演とは偶然でした。

そうそう、カーテンコールの山内圭哉さんは、ちゃんと周りの役者さん達に
気を配ったりして、しっかり“座長”していました。それがまた笑えたりして(^^ゞ
どちらもかわいいハーミアとヘレナの喧嘩のシーンも楽しかったですね。

>山内くんとG2さんには「え、今頃?!」ってくらい忘れた頃に
>またシェイクスピアやってほしいです(笑)

確かに(笑)。
山内さんには次回は「リア王」のような笑いのない思いっきり悲劇で
いかがでしょうか。
Posted by スキップ at 2008年06月18日 01:30
♪花梨さま

この公演は北九州から始まって珍しく東京の方が後になりましたね。

事前に配役を知らなくて、植本さん出てこないなぁ、と思っていたら
何やらオーベロンと話していて、「あれって、もしかしてパック?!」
とびっくりしました(笑)。

沙也加ちゃんは花梨さんオススメでしたよね。
私は舞台で観るのは初めてで、いい意味でイメージを裏切られました。
今後も楽しみな女優さんです。
花梨さんのレポ読ませていただくのも楽しみにしています。
Posted by スキップ at 2008年06月18日 01:39
どうもです♪
来週、観劇予定なんです。
(^^)v
ということで、後半の感想を読むのはガマンにしました。
(^^;

でも、樹里さんの炸裂振りや、植本さんの多彩振りと
期待が膨らみました?

樹里さんは、在団中から達者で飾らないキャラと喋りの
上手さがチャーミングでした…。
が、退団後もキッチリそのワザを、活かしてるんですね♪
(^m^)
Posted by midori at 2008年06月18日 07:36
♪midoriさま

毎度ネタバレで申し訳ありません(笑)。

樹里咲穂さんって、そうだったのですね~。
あのオーベロンとの喧嘩のシーンは見ものですよ。
楽しみになさっていてください。
私はmidoriさんのレポ読ませていただくのを楽しみに待っています。
Posted by スキップ at 2008年06月19日 00:51
スキップさん、こんばんは!
私も観てきました。
植本さん、ほんとに目が離せない存在感でしたね。
最初はちょっと蜷川シェイクスピアを引きずってしまい、
G2さんのテンポに慣れなかったのですが、
最後には、こういうシェイクスピアもいいなあ、と思いました。
G2さんでシェイクスピア悲劇! いいですね~。
私もいつか観れることを期待したいと思いますv
Posted by 恭穂 at 2008年06月29日 21:05
♪恭穂さま

こんばんは。
恭穂さんがご覧になって感想をアップされるのを
楽しみにしていました。あとでお邪魔しますね。
植本潤さんはほんとに不思議な役者さんで、
一番最近は「仮名手本忠臣蔵」のお軽ちゃんだった
のですが、当然ながら同じ人が演じているとは思えません。
考えてみれば妖精なんてお手のものですね。

G2さんには次回はぜひ「心の底から泣けるシェイクスピア悲劇」
に挑戦していただきたいと思います(笑)。
Posted by スキップ at 2008年06月29日 23:50
キャストの面々には、本当に楽しませて貰いましたね♪
特に沙也加さんの演技にはほんとあっぱれでした。(笑)
イメージ大丈夫なの?って観てるほうが心配してしまうほど、
ハジけた演技を存分に見せてくれましたね。
ま、逆にすんごいイメージアップになりましたが♪(笑)

コングちゃんの歌声は本当に惚れ惚れです。
マイク無しであの声量は素晴らしい!
樹里さんとのデュエットは迫力満点で最高でした。

>心の底から笑えるという程ではなかったかな。
うん・・・。同意です。
G2演出に期待をし過ぎた私が悪いのか、
奇を狙った演出が不発だったのか・・・。
>シェイクスピアの偉大さと普遍性
まさしく、これですね。(笑)
Posted by 麗 at 2008年07月03日 00:37
♪麗さま

沙也加ちゃんハーミアはほんとにすごかったですね。
かわいいしセリフはしっかりしてるし、ハジけてても
下品にならないし、華はあるし・・・やっぱり血は争えない
ってことでしょうか。
進む方向を迷ってた時期もあったようですが、将来
ますます楽しみな女優さんになりましたね。

山内圭哉がオーソドックスに見えちゃうくらい個性派揃い
のキャストでしたが、それをあんなふうにアンサンブルよく
まとまちゃうところは、さすがG2さんの力量でしょうか。
Posted by スキップ at 2008年07月03日 23:24
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『A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM』@東京芸術劇場
Excerpt: G2がシェイクスピアに初挑戦!って事で話題になったこの作品。 観てきました。 「A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM ~THEじゃなくてAなのが素敵~」 いやの..
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