2007年02月25日

さよなら ライ

千秋楽.jpg最初にこの舞台の企画を知ったのが去年の3月。あれからほぼ1年にわたる私の中でのプロジェクト・・・内容がわかっては驚き、チラシがカッコイイ~と喜び、チケットが届いてはこれまたカッコイイ~と大喜びして、舞台が始まってからは感動に涙してきた「朧の森に棲む鬼」
本日千穐楽でした。

劇団☆新感線 「朧の森に棲む鬼」 大阪松竹座
前楽 2月24日(土) 17:30 <5回目観劇>
大楽 2月25日(日) 12:00 <6回目観劇>


前楽夜の部と大楽、1階センターの9列と8列、ほぼ同じ座席位置で観劇。歌舞伎でよくいう“とちり席”にあたる席で、舞台全体が見渡せながらも役者さんの表情もよく見えるというとってもよいお席でした。白い光の中に「朧の森に棲む鬼」のタイトルが浮かび上がったのを見るだけでもうウルウル。千穐楽って、役者さんの気が抜けちゃって、いく分ゆる~いカンジになることが多いと聞きますが、今日の千穐楽は全くそんな心配は無用でした。最後までハイテンション、力強さと気迫に溢れ緊張感漲り、それでいて大楽特有のお遊びやアドリブもあって、温かい雰囲気、ほぼリピーターが占めると思われる客席も的を心得ていて、ほんとうにいい舞台でした。

大楽のアドリブの中で一番好きだったのは、ライがヤスマサ将軍の手紙を読むシーン、キンタがツナに殴られて、「ほら~、とばさないからこんなことになる~」と訴えると、ライがキンタをよしよしっていう感じでハグしたところ。ライからキンタへ、染五郎さんからサダヲさんへ、この2ヵ月ずっと一緒にやってきた気持ちを表わしているようで、何とも微笑ましかったです。

昨夜観た時点で、今さらながらマダレの存在の大きさを再認識しました。たとえばライがシュテンと対峙している時、目の見えなくなったキンタがライに切りかかってくる時、そしてツナがライに憎しみの刃を向ける時、マダレは黙ってただそれを見ている。ポーカーフェイスの顔に幾通りもの複雑な表情を浮かべて。舌先から出てくる言葉を駆使して生き抜いていくライと対照的な寡黙さ。それで一層最後の森で、「何もかもあいつの思い通りになるのが気に入らなかったのかな。」っていうセリフがすごく重みを帯びてきます。1回目に観た時、「市川染五郎と最初から対立して火花を散らす役どころで観たかったな」と書きましたが、前言撤回。この存在感は古田新太でないと出せない。

IMG_1965.jpgそんな訳でかなりふるちんLove黒ハート再燃のところへ、拍車をかけるようなサプライズが今日の大楽に待っていました。
幕間でロビーに出たところで「1階ロビーで古田新太のサイン会を行います」のアナウンスが。「ええ~っがく〜(落胆した顔)」と慌てて階段を駆け下りると、緑色のマダレの扮装のまま、1階ロビーカウンターでニコリともせずサインを続けるふるちんの姿。「何にでも書きます。ティッシュにでも」って係の方。ティッシュって・・・。プログラムはもちろん、チラシ(←私はコレ。「こんなものしかなくってゴメンナサ~イ」と言ってサインしてもらいました)やチケットや封筒やメモ帳、差し出されるものに黙々とサインをして一人ずつ丁寧に握手までしてくれたふるちん、サイコーです exclamation×2

そのマダレの紹介は、昨夜「かぶと虫さん」 本日「オカン」でした。

そして、ライ。
すばらしいものを見せてもらったという他ありません。
何度も書きますが、姿カタチ、動きの美しさが際立っていて、ストーリーの展開は別にしてもずっと見ていたい気分でした。最初の頃、剣に操られながらの立ち回りに始まり自分の意志で自在に剣を使うようになるまで、華麗で美しい刀さばきと殺陣のスピード感は群を抜いています。検非違使のふわりとした衣装を翻しながら、舞台のあちらこちらから登場しての殺陣は余人を寄せつけない美しさ。その検非違使の衣装、ウラベを斬る時の白いマントと紫の軍服、牢獄のシーンの黒と赤の衣装、が衣装のマイベスト3。

さらに凄かったのは表情です。サダミツに「俺をハメようなんざ100年早ぇんだよ」と言い放つゆがんだ口、血人形の契りの本当の意味を知った後、1幕最後「鬼より恐ろしいもの・・・それはこの俺だ」と叫ぶ怒りに燃えた目、目が見えなくなったキンタへの哀れみの混じったうすら笑い、ツナの乳房をつかんで「やっと食べごろだ」と嘯いての舌なめずり、シュテンを殺した後、朧たちに闘いを挑み両手を広げて憑かれたように花道を駆け抜ける鬼の形相、「悪党が情に流されたらおしめぇなんだよ」と言い放った直後にキンタが現れた時の驚愕とキンタの言葉を聞く時の怯えたような混乱と苦悩の眼差し、そして、最期の森のシーンでの「アニキが生きているのか死んでいるのかわからなくなった」とキンタに言わしめるイッちゃった目。魂の咆哮のような叫び。・・・思い出しただけでも涙 たらーっ(汗)

こんな役を染五郎さんのために書いてくれた中島かずきさん、いのうえひでのりさんはじめ、出演者、スタッフ、この作品にかかわってくれたすべての人に感謝したい気持ちでいっぱいです。そして、この舞台に出会えた幸せを感じずにはいられません。

いつまでも朧の森を彷徨っていたかったけれど、お別れです。ライ。
会えてよかった。ほんとうにありがとう。さようなら。IMG_1948.jpgかわいい おまけ

どうしてもこの感謝の気持ちを染五郎さんに伝えたくて、今日は“入り待ち”を決行。
ほんとはお花を贈りたかったけれど、「千穐楽はそのまま東京へ帰るからお花はかえって迷惑」というアドバイスもあって、心の花束をカードに託して心ばかりのギフトとともに持参。運良く楽屋入り直前にご本人に手渡せて、握手もしていただいて、ハッピー満開 揺れるハート


「正直長かったです」とおっしゃっていた染五郎さん。そして出演者の皆さま。本当にお疲れさまでした。少しごゆっくりなさって、またすばらしい舞台を見せてくださいね、のごくらく度 わーい(嬉しい顔) わーい(嬉しい顔) わーい(嬉しい顔)
(total 186 わーい(嬉しい顔) vs 183 ふらふら)
posted by スキップ at 20:37| Comment(6) | TrackBack(4) | 演劇・ミュージカル | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
スキップさんの「朧の森」への想いを読ませていただいてなかったら、私のただ1度の観劇では理解できなかったと思います。

記事を読ませていただくだけでも、胸の高鳴りを感じました。ありがとう。

吉右衛門さんの出待ちを何度か吉キチファンの背中に隠れながら経験しましたが、染ちゃんのはしたことがない私。一人では根性がなくって、、、愛が足りない!
Posted by おまさぼう at 2007年02月26日 11:04
♪おまさぼうさま

とんでもないです。私のはかなり一方的な想い込み・・・
でもほんとうにステキでした。ライも、朧の森も。

今度染五郎さんが南座に出演なさる折にはぜひご一緒に
入り待ち&出待ちしましょう!
・・・ま、私も口ほどには根性なくて、いつもオドオドドキドキ
しているのですが(笑)。
Posted by スキップ at 2007年02月26日 21:20
スキップさん♪
古田さんのサイン、頂けたんですね!わあ、羨ましい!!
でも、改めて今回3階席から見て染様の殺陣は美しい!と再認識。
舞っているように見えるときすらありますもん。
地下牢でツナを蹴ったり殴ったりしている時の笑い顔、
3階からでも、バッチリ見えました、それ程すごいんだと思います。
年末年始からこんなの観ちゃって、もう私的には
「もう今年は終わり」ってほど燃え尽き感で一杯です(笑)。
でも、この作品に出会えたことは感謝以外の何ものでもありません。
Posted by みんみん at 2007年02月26日 22:12
♪みんみんさま

そうなんですよ。たまたまタイミングが良くてラッキーでした。
ふるちん、2/14にも真木よう子さんの写真集にサインして売ってた(?)
らしいですが、何の罰ゲームなんでしょ(笑)。

ほんとにね、こんなの観ちゃって、今年この後どうしましょ、って
カンジですね。私も虚脱状態です。でもそんなふうに思える作品に
出会えて本当に幸せですよね、私たち。
Posted by スキップ at 2007年02月26日 22:47
スキップさんもお疲れ様でした。

本当に素晴らしい舞台に出逢えたと心から思います。
2ヶ月もの長い間、私達観客の心を掴んで放さなかった、
キャストやスタッフさん達に感謝したいですね。

しかし、、、新太くんのサインGETとは羨ましい!
目の前でマダレを見ていかがでした?(笑)
列に並んでいる時、必死にメイクを見てたんですが、
マユゲが毛虫みたいで怖かったです。(笑)
Posted by at 2007年03月03日 19:50
♪麗さま

麗さんもお疲れさまでした。
千穐楽までしっかり見届けることができて、お互いに幸せでしたね。

マダレはねぇ、そりゃすごい迫力でした(笑)。
実は入り待ちした時に、“スッピンのふるちん”に至近距離で会えたのですが、
あれがこうなるかとまるで使用前使用後を見る思いでしたよ(爆)。
Posted by スキップ at 2007年03月04日 01:56
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