2020年12月21日

轟悠 渾身のシラノ 星組 「シラノ・ド・ベルジュラック」


cyrano.jpgシラノの最期の言葉
「それは私のこころいきだ」が、「心意気」ではなく、「羽根飾り」に”こころいき”とルビをふったものであることを知ったのはこのお芝居を初めて観た2007年のこと(こちら)。
シラノ役や市川右近(現 右團次)さん。以来、緒形拳さん鹿賀丈史さんとシラノを観てきましたが、“類まれな醜い容姿を持つ”とされるシラノを主人公とした物語を、宝塚で観る日が来るなんて。
(1995年に「剣と恋と虹と」として上演されていたことを後で知りました・・・がその時は鼻の大きな醜男ではなかったらしい)。


宝塚歌劇 星組公演
ミュージカル 「シラノ・ド・ベルジュラック」
作: エドモン・ロスタン   翻訳: 辰野隆  鈴木信太郎
脚本・演出: 大野拓史
作曲・編曲: 玉麻尚一  高橋恵
振付: 平澤智   殺陣: 清家三彦
出演: 轟 悠/瀬央ゆりあ  小桜ほのか  美稀千種  
天寿光希  紫月音寧  漣レイラ  朝水りょう  
天希ほまれ  華雪りら  極美慎  碧海さりお ほか

2020年12月8日(火) 12:00pm シアター・ドラマシティ 25列センター/
12月9日(水) 4:00pm 12列上手/12月12日(土) 11:00am 9列センター
(上演時間: 2時間30分/休憩 25分)



物語: 17世紀半ばのパリに実在した、優れた詩人にして勇猛果敢な剣士 シラノ・ド・ベルジュラック(轟悠)。いとこのロクサアヌ(小桜ほのか)のことをずっと思い続けていますが、並外れて大きな鼻という容姿にコンプレックスを持つ彼には打ち明けることができません。ガスコン青年隊に新しく入隊した若くてハンサムなクリスチャン(瀬央ゆりあ)とロクサアヌが互いに思い合っていることを知り、二人の仲をとりもつことになります。口下手なクリスチャンはシラノに教えられた愛の言葉でロクサアヌの心を射止め結婚しますが、ガスコン青年隊は仏西戦争の前線に赴くことになります。シラノは戦地からクリスチャンの名前で愛の手紙を毎日ロクサアヌへと送ります・・・。


原作に忠実な物語展開にタカラヅカらしい華やかさや笑いも随所に散りばめられて見応えありました。
最初のシラノとド・ヴァルヴェエル子爵との決闘の殺陣やガスコン青年隊とスペイン兵との戦闘のダンスは美しくも迫力たっぷり、ラグノオのお店の場面はマカロンなどスイーツがエプロン姿のパティシエたちがメルヘンチックで楽しい、と場面ごとの対比も鮮やか。
ロクサアヌの屋敷のバルコニーの下で、クリスチャンの代わりにシラノが愛の言葉を紡ぎ、二人が部屋へと去った後、一人残ったシラノが切々とロクサアヌへの思いを語る場面は台詞から歌と切り替わっていて、シラノの思いがあふれるような轟さんの歌唱が印象的。
切ない幕切れの後には華やかなフィナーレもついて、明るい気持ちで打ち出しとなりました。

バルコニーの場面の美しい月、戦場で迎える朝焼け、そして、最期の時を迎える夕焼け、と空の色の移り変わりも美しく印象的な舞台美術。
シラノの羽根飾りのついた帽子やマント、ロクサアヌの優雅なドレス、クリスチャンの軍服など衣装も豪華で時代感あって素敵でした。


続きがあります
posted by スキップ at 20:40| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする