2020年04月24日

スーパー歌舞伎Ⅱ「新版 オグリ」 @松竹チャンネル


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ナマの舞台至上主義で「舞台を映像で見るなんて邪道よ」と思っている人間ですので、映像化された舞台は甚だ苦手。
しかしながら、こちらの無料配信

全公演中止が発表された後も京都に残り、この配信動画のために客席に誰もいない中、本公演と変わらぬ集中力で演じた役者さんやスタッフの方々の気持ちを思うと、「観る」ことこそがその意気に応える唯一の方法と思いました。
もちろん単純に作品そのものにも興味ありますし、将来再演されることがあるとしても、今この時の「オグリ」はもう二度と観られない、という思いもあってのことです。


スーパー歌舞伎II 「新版 オグリ」
原作: 梅原猛
脚本: 横内謙介
演出: 市川猿之助  杉原邦生
スーパーバイザー: 市川猿翁
美術: 堀尾幸男   照明: 原田保
音楽: 藤原道山   作調: 田中傳左衛門
衣装: 竹田団吾   映像: 上田大樹
振付: 尾上菊之丞  穴井豪
出演: 市川猿之助  中村隼人  坂東新悟  中村鷹之資  市川男寅  市川笑也  
中村福之助  市川猿弥  中村玉太郎  市川弘太郎  市川寿猿  市川笑三郎  
市川男女蔵  大谷桂三  市川門之助/
石橋正次  下村青  石黒英雄  髙橋洋  嘉島典俊  浅野和之 ほか

フルバージョン(小栗判官:市川猿之助): 2020年3月20日収録 南座 全3幕 3時間10分
ハイライトエディション(小栗判官:中村隼人): 2020年3月19日収録 南座 1時間44分



武芸学問に通じた美貌の若者・藤原正清、後の小栗判官=オグリ(猿之助・隼人)は、世の中のしがらみに縛られることを嫌い、同じく生まれた家や立場に苦しんでいる若者たち、小栗六人衆(鷹之資・男寅・笑也・福之助・猿弥・玉太郎)と共に自ら「小栗党」と称していました。ある日小栗党は五郎(猿弥)が思いをよせる照手姫(新悟)を輿入れ行列から奪い取りますが、その騒動の中でオグリと照手姫は強く惹かれ合い、夫婦となることを誓います。
しかし、姫の父・横山修理(男女蔵)は二人を許さず、オグリたちは殺され、照手姫は川に流されてしまいます。地獄で閻魔大王(浅野和之)相手に大立ち回りを繰り広げた小栗党ですが、閻魔大王の怒りに触れ、オグリは顔も手足も重い病に侵された餓鬼病の姿で娑婆に送り返されました。
生き返ったオグリは遊行上人(市川猿之助・中村隼人 交互出演)の導きで、善意の人が曳く土車に乗り、熊野を目指すことになります。その道中、流転の人生の中懸命に生きていた照手姫がオグリの土車を曳いてくれますが、姫は餓鬼病の身の彼をオグリとは気づかず、オグリも自分からは言い出せず、二人は再び別れて行きます・・・。



満員の客席で、万雷の拍手に包まれて、たくさんかかる大向うの中、これを役者さんたちにやらせて差し上げたかったし、観たかったな、というのが第一の感想。
花道行く役者さんとともに映り込む人のいない赤い客席が何とも切なかったです。


スーパー歌舞伎「オグリ」は先代猿之助(現 猿翁)さんのものをずい分前に観たことがあります。
亀治郎時代の猿之助さんでは通常歌舞伎バージョン「通し狂言 當世流小栗判官」を2011年に観ていて、それに先立って2009年には宝塚歌劇でも観ていて、結構馴染みの深い演目です。


桜の花びらが舞い散るオープニング、プロジェクションマッピングの映像、本水の滝の中での大立ち回り、天馬に乗った宙乗り・・・とケレンが盛り込まれつつ、ラストの「歓喜の舞」をはじめ、随所に観られる群舞(というのかな?)では役者さんたちの一糸乱れぬ鍛錬された踊りも楽しませていただいて、さすがなエンターテインメント作品になっていました。


続きがあります
posted by スキップ at 23:38| Comment(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする